月の岩戸

世界はキラキラおもちゃ箱・別館
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ミアプラキドゥス・2

2018-01-07 04:14:29 | 詩集・瑠璃の籠

ウェリタスは
すべての存在の存在を
許す愛である
それがあればこそ
すべてがあるという
根源の愛をいう

月はそれを
この世界で表現することを
使命として活動していた

あなたがたが
最後までそれにたより
結局はすべてがそれに助けられた
ということは
人類にはもはや
それしかなかったということなのである

あらゆる暴虐を働き
大地と空と水を汚し
全ての創造を炎と血で愚弄してきた
万物の霊長と奢り
あらゆる愛を搾取してきた

悪の限りを尽くしてきたあなたがたにとって
自分を許してくれるものは
ウェリタスしかなかったのである

しかしその根源の愛を
表現する月を
あらゆる努力をして滅ぼし尽くした
おろかなどというものではない
もはや自分たちを救ってくれるのは
それしかないという愛を
大勢でよってたかって全力で消し尽くした

ゆえにあなたがたは
滅びるのである

ウェリタスを
滅ぼせば
もう
あなたがたの存在を
許してくれる愛はない

虚無にも似た
混沌の汗の滴のような
苦悩の世界に向かい
永遠にそこで何もせず
ないもののように暮らすがよい




コメント
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