雪香の星月夜日記

山口雪香の歌がたり、ささやき、ひとりごと

風ひかる水面にアネモネ散りたれば紅を長く彼は見つめぬ

2024-03-17 20:44:00 | Weblog

 ふと。

 一昨日、南房総市のSFKギャラリーに戸部義盛さんの作陶展を観に行った。

 たまたま、作家の友人のバイオリニスト、永井由里さんがいらして、幸運にも目と鼻の先で彼女の演奏を楽しむことができた。

 












 永井さんは名門ジュリアードを首席で卒業され、長く海外で活躍された。
 その天才の音色は素晴らしく、深く、豊かで、繊細かつダイナミックだった。
 独り言のようにソフトな弓使いのタイースの瞑想曲から始まり、バッハさまざま、メンデルスゾーン、ビバルディなど、古典クラシックをたっぷりと聴かせていただいた。

 彼女の音楽を聴いている私の耳、鼓膜や、彼女の姿を見ている私の網膜は、光輝く時間を見聞きしていた。
 
 天才は翼を持っている。
 そしてそのパフォーマンスは、その時間をダイヤモンドか黄金のように、輝かせる。

 何という贅沢で幸せな時間。
 
 永井さんに感謝。

 それから、戸部さんの陶芸も素晴らしかった。ゆったりと品格のある器たちの姿。気取らず、地道な精進を重ねる作家さんの心のかたちが美しい。

 良い日だった。


 愛と感謝。

 

 

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