雪香の星月夜日記

山口雪香の歌がたり、ささやき、ひとりごと

春待ちの月ひややかに夜風聞く吹き荒ぶものは幸せかしら

2022-01-31 17:12:00 | Weblog

 風音に

 


 これも数年前の油彩12号 Mona。

 最初にペンドローイングし、それを油彩に描いたのだが、当時手元に集めたいくつかの資料はみな、モナリザの下方がほとんど溶暗していた。

 たぶん、もしかしたらルーブルに行っても、古典作品保護のために絞られた照明では、そのような明度でしか鑑賞できないのかもしれない。
 

 今回旧作の手直しをするために資料を探してネットを覗いたら、驚くほどクリアなモナリザがアップされていた。

 画面全体、かなり細部までわかるし、色彩も鮮やかだ。これはたぶんグラフィックスで再現された画像だろうと思う。

 


 
 参考にしながら加筆したが、私は古典技法ではなく、ましてレオナルドのスフマートなど、夢のまた夢、異次元のレベル。

 いろいろ拙いままだが、ともあれ擱筆。

 全て愛と感謝。




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人の音猫の寝息と風の来る油絵の匂いモザイクの日々

2022-01-30 18:55:00 | Weblog

 これも数年前の油彩画2点をクリーニング。

 

 
 イタリア・ルネサンスの画家ティツアーノの作品を、半ば模写している。
 「ゆふまどひ」
  この題名は日本の平安時代の古語。黄昏の睡、というような意味あい。

 

 
 天使ミカエル。

 風の強い、寒くて静かな日だった。

 愛と感謝。


 


 

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春待ちの頬潤はせ人に逢ふ嬉しさだけの時間恋しき

2022-01-29 17:01:00 | Weblog

 数年前の油彩、マリア・インノチェンツァ、リニューアル。全体的に明るく変えた。

 


 
 淡々と日が過ぎてゆく。春の暖かさが寒い地域では本当に恋しい。

 全て愛と感謝。




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猫まるく家内を歩む血縁を失ひながらのびのびとして

2022-01-28 18:38:00 | Weblog

 飼い猫アクアに。

 


 
 甲府の実家も次々と主を減らして、私だけになった。

 が、あまり寂しさも感じない。歩けなくなり、病んだ母は、安全で暖かい施設に保護されていると思えば、安堵しかない。

 さまざまな記憶を残しながら、この家も40年。それは顧みると、あっという間に過ぎた気もする。

 


 すべて愛と感謝。





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風音の軽さ重さを測りつつ時間を残す家広くなる

2022-01-27 19:02:00 | Weblog

 風音に。

 風邪ではないけれど、あまりの寒さに体調崩して数日。どうにか回復したようだ。日足も少しずつ伸びて、春の気配も感じる。

 


 数年前のペンドローイング。

 身の回りを整理しながら実家の繕いをしている。

 ともあれ、平和、全て愛と感謝。

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何事か押し寄するがに八ヶ岳の颪荒びぬふるさとの音

2022-01-24 19:35:00 | Weblog
八ヶ岳颪に。




一昨年の習作デッサン。

全てに愛と感謝。

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冬の街無音の幕の垂れ込めぬ雪のまへには言葉無くして

2022-01-23 18:35:00 | Weblog

 寒い日だった。


 油彩12×27cm  光

 


 この数ヶ月は、例年に稀な寒波のようだが、地球温暖化には歯止めとなるかもしれない。南極ペンギンや北極熊を思うとホッとする。

 全て愛と感謝。




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恋人が恋人のまま連れ添ふて老いて飽かずに逝く術もがな

2022-01-22 16:22:00 | Weblog

 油彩小品、「詩」 11×27cm

 


 
  出会いから死ぬまで、飽きることなく、色褪せない恋というものがあれば、などと思う。そんなことを夢想する私は幼稚なんだろうけれど。そのような恋物語は、古今東西、私はもちろん読んだことがない。
 源氏物語の光源氏と紫の上はそれに近いが、一夫多妻の貴族社会で紫の上はたびたび悲しい思いをしている。そして紫の上は早く亡くなってしまった。彼女が老年まで長生きしたら、それまで以上に寂しく味気ない経験をしなければならなかったろう。
 源氏物語では、高貴であろうと、男女ともに、長生きを喜ばしいものと描いていない。紫式部の美意識だろう。

 最後まで身ぎれいに、自立して、ほがらかに、美しい姿でありたいものだ。色褪せない恋などは無理としても。

 全てに愛と感謝。

 
 
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風花の響いて消ゆる空の青うら熱きほど濃き春よ来よ

2022-01-20 16:45:00 | Weblog

 油彩「春」  25×50cm。

 




 
昼間、ほんの少し雪が舞った。ひらひらと半刻視界をよぎり、それからまた小春日に。

春が待たれる。

今日も静かな日だった。

愛と感謝。



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冬ごもり動かぬ風の冷たさを頬に寄せては胸ぞ恋しき

2022-01-19 15:38:00 | Weblog

 恋歌。


 アスタリスクの天使  
 油彩 19,5×36cm。

 


 
 それから、今は春の薔薇を描いている。

 これも板描き。







 毎日、絵を描くか本を読むか、夕方にはチェロを弾いて過ごしている。

 読む本は山﨑豊子が多いが、読み返すたびに発見がある。私は和服が好きなので、彼女の衣装についての蘊蓄に驚く。着物には複雑な伝統と決まりがあり、織や染め、種類や格付けなど、煩雑極まりない。彼女はきちんとそれを弁え、キャラクター表現に利用している。
 まるでそれは源氏物語のようだ。

 「華麗なる一族」の主要な登場人物、万俵寧子は、京都の公家華族嵯峨子爵の令嬢だが、嫁いで子供を産み、50代半ばを過ぎても、帯を「胸高」に締める、といつも描写される。
 胸高に締めるのは、私の知識では若い娘時代の締め方で、既婚し年齢を重ねた女は胸よりも腹に、やや下加減に結ぶ。それが貫禄であり成熟した女らしいゆとりの表れと。
 寧子はいつまでも幼く、無垢で、雛人形よりも美しく、反面、母としても主婦としても頼りない人格とされるが、寧子のこれはという和服姿のたびに、ことさら何度も強調される胸高帯は、寧子のそうした内面を象徴している。

 こうした描写を読んで、作者の意図を察する読者は少ないかもしれない。山﨑豊子のファンは男性に多いのではないだろうか。女性であっても、旧来の和服のしきたりを熟知した世代は減衰している。

 ともかく、男性社会のさまざまな苛烈を題材にしながらも、山﨑豊子世界は女性としても豊かな実りと華麗に満ちている。


 今日も愛と感謝。
 



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