くろねこさんの話によれば

くろねこが思ったこと、考えたことを記すだけの日記なのだと思う。たぶん。

稼ぐっ!

2018年10月12日 21時57分10秒 | 比較的短文ではない文章


いまの僕の部屋です。ワンルームだから、ベッドと机と本棚を置くので精一杯。というか、机が二つあるんですよね。二つ、あるんですよねぇ。

実を言うと(と言うほど大げさではないけれど)、この部屋をラボ(研究室)にして、稼ごうと(!)、稼ごうと思うのです!

親から姉から、色々なところから「お前はお金のことをどう思っているんだ」「そんな給料じゃだめだ。安すぎる」と総攻撃を受けたので、「じゃあ稼いだるわっ」とムクムクと反骨心が湧いてきたのでした。

お金のことはあまり考えてこなかったけど、一気に巻き返すからねっ!覚悟しなさいっ!ねっ!

と、実はもともと反骨心の旺盛な僕は、硬く拳を握り締めたのでした。

つまるところ、副業始めます、ってことですね。むぅ。

そんなことで、どうぞご期待あれ。というか、期待されなくても、僕が勝手に自分に期待してるからね。ええ、まくりますよ。

新時代の覇者へ

2018年10月07日 00時24分19秒 | 比較的短文ではない文章
将棋の59期王位戦7番勝負で、豊島将之棋聖が菅井竜也王位を下して王位を奪取した。それまで8大タイトルを8人で分け合っていた群雄割拠の均衡が破られ、豊島二冠が新時代の覇者となるべく一歩抜け出した形だ。

「必ずタイトルを獲る」と言われながら長らく無冠時代を過ごし、苦渋を舐め続けてきた俊英の躍進。さらにタイトルを獲得する可能性を秘め、羽生世代やライバル関係にある佐藤名人、盟友糸谷八段、稲葉八段、そして爆進する藤井七段と対峙していく。

なんだかドラマだ。そうそう、なんてったって、勝負の世界はドラマなのだ。だから面白い。

このブログで豊島二冠のファンを公言している(大げさですね)僕としては、豊島二冠のさらなる活躍に期待が高まるばかりです。

将棋界は現在、最高峰のタイトル「名人」を佐藤天彦さん、同列に位置付けられる「竜王」を羽生さんが保持しているけれど、そうは言っても、やはりタイトル現有数では豊島さんが一歩リード。これってちょっとワクワクする。心踊る。先が楽しみになる。

だれかを応援することって、なんなんでしょうね。とても不思議なことです。僕は「将棋電王戦」で豊島二冠がコンピュータソフトに勝利した時に、そして彼が「対策として1000局はいかないけれど、少なくとも3ケタはソフトと対戦した」と明かした時に、これはすごいことだ、なんて奴だ、と感動してファンになってしまった。

そうか、ファンになることは、恋をすることに近いのかもしれない。すとんと落ちて、それから思いを託すのだ。それはあくまで非常に個人的で、周囲からは理解されにくい(だって完全に個人のものだから)けど、素敵なことです。素敵なことだと僕は思います。

とか言って、豊島二冠、がんばれー!

季節は流れて

2018年09月27日 00時39分26秒 | 比較的短文ではない文章
短歌の先生が「あなたも大人の顔になったわね」と言ったので、「おじさんになったってことでしょうか」と応えたら、先生は「以前はいかにも青年って顔つきだったもの」と言って微笑んだ。33歳だもの、そういうものなんでしょう。時間はあっという間に過ぎていくね。光陰矢の如し。季節は秋に変わりました。

およそ5ヶ月ぶりに先生に会ってきました。県境を越えて。初めて会ったのが8年前だと思うのだけど、当時よりは道路環境が良くなっていて、先生の自宅に着くまでの時間がだいぶ短くなった。これも時の流れを感じることの一つです。

「こんにちは」と言って玄関に現れた先生は、5ヶ月前と比べてずいぶんと痩せ細っていた。ふくよかだった顔からはその印象がなくなり、髪の毛がだいぶ薄くなっていた。

どうされたんですか、先生。だいぶお痩せになりましたね。ちょっとびっくりしてしまいました。

「電話口では分からないでしょう。声は元気だから。でも、だからね、会う人みんなから驚かれるのよ」

ことしの5月、先生は大腸ガンの手術を受けた。腹部を切り開き、大腸の一部を切除したのだ。その後の検査で、胸に転移していることが分かった。83歳という歳の割には体が丈夫だったため、化学療法で対処したそうだ。

「普通、この年齢では薬を使わないそうなんだけど、私は不思議と元気で、薬を使うことができたのね。そしてその薬はすごく効いたみたいで、治ったのよ。いまでも朝晩と薬は飲まなくちゃいけないけど、医者はいまを乗り越えたら長生きできるからって。正念場なの」

僕は先生から治療の経過について説明を受け、うんうんと相槌を打っていた。気になることがあっても質問は極力せず、長いこと相槌を打っていた。時の流れというものを意識していた。

仕事の打ち合わせで行ったのだけれど、結論として、一緒に仕事をすることは、もうない。「先生の仕事はセーブしましょう」と告げると、先生はほっとした様子で、「何か協力できることがあれば」と言ってくれた。でもきっと、そういうことも、この先ないのだろう。季節は変わり、やがて冬が訪れる。

先生の家を後にする時、僕たちは固い握手を交わした。顔つきについての話を終えた後で、「この数年間、良い青年を見せてもらいました」と先生は言った。「先生、お元気で。ここを乗り越えて、あと15年は生きなくちゃいけないんですから」と僕が言うと、先生は何も言わず、黙って微笑んでいた。

◇◇◇◇◇◇

なんだか最近、うまく物事に集中することができず、ブログの更新が滞っていました。

その間も(もちろん)時は流れ、物事は進み、事態は刻一刻と変わっていきました。

それは僕もそう、君もそう、あなたもそう。それってすごいことで、そして怖いことだ。怖いことだと、いまの僕は感じている。

さぁ、実りの季節です。

大地震に見舞われた人も、大雨に見舞われた人も、苦しみや悲しみに見舞われた人も、ちょっとずつ進んでいきましょう。無理は禁物ってことで、きょうはここまで。

そうそう、最近は「インターネットとの付き合い方」を考えています。

あな恐ろしきこと

2018年07月30日 00時08分15秒 | 比較的短文ではない文章
久しぶりにというかなんというか、少女漫画をがっつりと読んでみました(ツタヤで借りたんだよね)。タイトルは「椿町ロンリープラネット」(ツタヤでおすすめしてたんだよね)。時代物を書く小説家と女子高生の恋愛物語です。

以前のブログでも書いたけれど、男性作家は「冒険」とか「挑戦」を描き、女性作家は「恋愛」やつまりは「人間関係」を描く。そうして見ていくと、例に漏れず「椿町」も同じく人間関係が展開されるのでした。

だから「恋敵」が抜群のタイミングで登場します。そうして人間関係に横揺れを与えて、最終的には絆を確かめるんですね。あるいは強める。

でも僕は読んでいて、実はちょっと疲れてしいました。ライバルの登場に「またか」と思い、次なる刺客が現れると「うーん、少女漫画だもんね」と腕組みをし。でもよく考えると、少年漫画も「ライバル」が次から次に現れるから、どっこいどっこいなのかもしれません。うーむ。

ただね、それはそれとして、やっぱり面白いよ。主人公の恋人(小説家)の不器用さとか、まっすぐさとか、そういうのって、見ていて良いなぁと思う。実を言えば、世界中がそういうある意味で素敵なもので満たされたら良いのになぁとも思う。そうじゃないからこそ、そう思う。彼の「天然のキザさ」に違和感を覚えるにしても(そんなことってめったに無いじゃない)。

でもどうして少女漫画の主人公の相手役って、美形な男ばかりなんだろう。最初の印象が悪くても、やっぱり美形。あっちに行ってもこっちに行っても美形。それはちょと卑怯な気がするぞー(小声)。あな恐ろしや。

そうそう、最近は眼鏡をかけて本を読んでいます。このブログも眼鏡をかけて書いています。悪くなってきたんだね。職業病かしら。あな恐ろしや。

いまここの幸せ

2018年07月27日 23時19分35秒 | 比較的短文ではない文章
遠くに聞こえるのは、クーラーの室外機の音なんだろうか。機械的な低いうなりが風に乗ってやってくる。

パソコンの外付けディスプレイを別のスペースに置いて、MacBook Airだけを机の上に出して、外の景色を見ながらこの文章を書いています。(もちろん、いつでもディスプレイにマックブックを接続できるように工夫はしています)

MacBook Airの11.6インチ。このサイズとしては最後に出された、いまでは売っていないモデル。家電屋でワケあり品(店頭で展示していた)を値切って買ったので、だいぶ安く仕入れた。でもまだ現役で動く。まぁ、そんなことは今はどうでもいいかな。

部屋を暗くして、窓を開けて、心地よい涼風を感じながら書いています。窓の外には、相変わらず月が浮かんでいる。今夜はうっすらと雲に遮られて、朧月夜。それはそれで、趣があって素敵です。田舎の夜特有の、穏やかで満ち足りた時間が流れている。

今夜は会社の飲み会があって、少し酔っています。ビアパーティー。最近はアルコールを摂取することが少ないので、なんだか新鮮です。ちょっと弱くなったかな。少し飲んだだけなのに、けっこう酔いが回っている。でも、それは心地よいものだから、適量だったのかもしれない。

いまあるものと、あり得たもの。失ったもの。失われなかったもの。そういうものを、ちょっとだけ考えて、心地よい夜に少しだけまどろんでいる。

シンプルなのって、とても好きです。なんだろう、直面する物事が複雑に見えてしまうからかな。自分で複雑にしているのか、複雑にならざるを得ないからなのか。

でも、いまここがど真ん中。僕は静かに呼吸して、またいつもと同じように、月を見上げている。