司法書士のオシゴト

会社にかかわる登記を中心に素朴なギモンにお答えします♪ 

DESのこと♪ その7

2010年11月16日 | 株式・新株予約権

今日は、ちょっと大変だったDESの案件のご紹介です。

外資系の会社だったのですが、親会社から機械を購入し、その代金が未払いでした。
不思議なことですが、実際、親会社はこの代金を払ってもらうつもりはなかったらしいんですね。当初は。
ですが、帳簿上はこれが計上されたままで、負債となっておりました。そこで、色々事情がありまして、この売買代金債権を現物出資しよう、ということになったわけです。

クライアントさんから説明を受けているときから、「何だか変ね~??」と思っていました。
売買代金債権ならば、額が確定しているはずなのに、聞くたびにビミョウに違う。。。
。。。で、最終的に会計帳簿を見せていただくことになったのですけど、とっても時間が掛かりました。

そして、やっとFAXが来たのですが、「どれがそれ?金額合わないしぃ~。。。??」という状況でした。
だって、FAXは3~4枚ありまして、関係なさそうなものしか載っていないページもあるんです。
さらに、これ、ドル建て(^_^;)

結局、読み解くことができず、会社の方も良く分からない(^_^;)とおっしゃるので、会計事務所に電話で確認しましたら、さらにビックリ!
未払金は何度かに分かれて発生しており、プラス、機会のメンテナンスのための部品なども含まれています。そして、親会社に対する債権が発生した場合、相殺されていたりするんです。結局、送っていただいた帳簿に記載されている事項の全てを差し引きすると、今回の債権額になる、というものでした。

だから、時の経過とともに、若干ずつ金額が変わっていってたんですねぇ~(^_^;)
こういう債権の場合、債権の特定といっても一つ一つの債権をイチイチ議事録に記載するわけにはいきませんから、議事録の記載としては「年月日現在の○○会社に対する未払金債権の全額 金○○円」というような表現にしました。
そして、会計帳簿には説明書きを付けました。

また、ドル建て債権をどうするか。。。という問題もありますよね。
こちらは、財産の給付期日(実際は総会と同日でした)における為替レートにより円に換算いたしました。
どういう風にするかというと、現物出資財産の価額としては、$で記載し、資本金の額は¥で決議します。
現物出資財産を決議時点で¥換算しても良いのかも知れませんが、この辺ははっきりしませんでしたので、現金出資の場合と同様に払込期日(給付期日)における為替レートで換算した方が確実なのだろう。。。と思いました。 何となくモヤモヤしてますケド。。。
(円換算すると通常端数が出ますので、きりの良い金額(半額以上)を資本金にして、残りは全部準備金。。。というように決議します。1株当たりの払込金額は、「現物出資財産の価額を発行株式数で除した額」のように、計算方法で決議しました。為替レートは、資本金の額の計上に関する証明書の方に記載します。)

事前に法務局には相談していましたので、登記の方はさほど大変ではなかったですけど、ジブンの頭を整理するのに苦労した一件でした(^_^;)

コメント
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