備前焼 やきもん屋 

備前焼・陶芸家の渡邊琢磨(わたなべたくま)です。陶芸、料理、音楽、路上観察……やきもん屋的発想のつれづれです。

今年もお世話になりました。

2013-12-31 22:28:03 | Weblog


間もなく年が改まろうとする時では御座いますが、相変わらずの有様です。

思い返せば本当に日々慌しく過ごした年……いやこれも例年の事ではありますが、特に初めての事や広がりも多々ありそれなりの充実は御座いました。
それら全ては書けなかったり、書かなかったりもありますが、基本お気楽ブログですので特に反省もせず……。
まぁ、来年も相変わらず毒にも薬にもならない調子でグダグダと書いて参ります。

来年も宜しく御贔屓の程お願い申し上げます。m(_ _)m


んでは、皆様~~~美味しいお正月を! (*^o^*)/~~

お昼の蕎麦

2013-12-22 16:06:21 | 料理・食材


え~~、「蕎麦は三立て」といいましてぇ。
ちょいっとウルサイ口からは「挽き立て、打ち立て、湯掻き立て」ってな事もお伺い致します。
お江戸の方に参りますってぇと、蕎麦屋の主人が大威張りで講釈をしてくれる処も御座います。
途中から朦朧としてきて「何だかあの、口角泡を飛ばすのが美味しい秘密なのかしら?」とか勘繰ってしまいますな。
「お蕎麦屋さん、今何時だい?」ってなファストフード屋の大将が求道するのは大いに結構。
ただ素人相手に知識はひけらかさなくてもねぇ。その上、講釈にはオチがない。つまんねぇな。

蕎麦も色々と御座います。
江戸っ子の蕎麦ッ喰いみたいな辛れぇツユにチョイっとつけて……なんぞも良いですが、ここ田舎の頂き方も亦良しであります。
根菜、キノコ、冬野菜、鶏肉など具沢山の御汁に浸けて頂くんですな。カツオ出汁の醤油味。

こちらへ引っ越してきた頃には、年末には餅つきと蕎麦打ちが集落の恒例行事で御座いました。
やきもん屋ってのが居なかったので、のこのこ出掛けてはお手伝い。
蕎麦粉をまんま粘土みたいに菊練りして、ひたすら無手勝流でジャンジャン打ってましたね。
練る、伸ばすなんざは、それまでの集落一の蕎麦講釈師より端っから上手ですからね、重宝がられたもんです。
おっと、玄人の蕎麦屋みたいな自慢しちゃぁいけませんなぁ。オハズカシイ。

おかげで餅つきはせずに、煽てられつつ普段の仕事みたいな事ばかりやってました。(一番若いからね)
やってると、傍らで御婦人方が大鍋一杯にお汁を作ります。
蕎麦をやりながら、時々、他の具材を摘んでヤカンごとストーブにかけた熱燗で一杯です。『二番煎じ』の番小屋並みのチリッチリ。
皆、朝から動いているしアルコールは入ってるし。『空腹は最上のソースである』ってなもんです。

お昼になると皆でこの濃い御汁に出来立ての蕎麦、餅を入れてみんなで頂く。
う~~ん、こりゃ、雑煮ベースに土台が、蕎麦か餅かっていうチョイスなんだねぇ。
でもこれが旨い。


さて本日。まぁ、普段家に居りますと昼時分には麺類比率が高くなります。うどんやら蕎麦やらパスタやら。
家で頂く場合は、「三立てならぬ一立てがやっとこさ」ってざまです。
一時、お取り寄せに嵌ったこともありまして、蕎麦の乾麺はアレコレと頂いておりますが、まぁ「乾麺と侮る事なかれ」っていうお気に入りも御座います。
それを知ってか知らずか、方々から頂戴する事も御座いまして……。




てな事で、本日は田舎仕立てで頂きました。


美味しゅう御座いました。感謝。m(_ _)m

しかし「年越し蕎麦を何回食べるんだろう」ってな勢いです。

道端の多肉植物

2013-12-08 21:51:10 | Weblog


最寄駅前に民家がある。その家の片隅にプランターや植木鉢が置いてある。
しかしながら倒れたまま放置しているものもあり、なかなかの『やれた風情』である。
こういう所に現れる人の営みの形跡、畑や山にある手作りの小屋などとも同じく何故か興味深い対象。

さて、今年の春に倒れたプランターの先に植物が転がっているのに気が付いた。どうも上手くアスファルトとコンクリートの隙間に根を下ろしているらしい。
いつからこの状態だったのかは判らない。数年経っているのかも知れない。
浅学にしてこの植物の名前は知らない。この類は全部「多肉植物」という認識なので。
通るたびに気に掛けていたけれど、地植え同様で頗る元気である。なかなかのド根性っぷり。もはや自生を目指すのか……という勢い。


梅雨も猛暑も難なく乗り切った。しかし、秋になって葉の全体が赤くなってきた。多肉植物の紅葉か?
そして遂にニョキニョキと薹が立ってきて花芽が付いた。

ん~~、南方系植物は枯れる前に花茎が立って花が咲くとか聞くなぁ~~。ちょっと心配。

「もしや、これで枯れるのかな」と思うと名残惜しくひとまず写真に。
しかし撮影には、田舎の駅とはいえ中高生の通学路でもあるので通学時間帯を避けて敢行する。不審者に思われないように注意。
「道端で地面を撮っている男がいる事案発生」で通報されるとハズカシイし。



しかし、なかなかに味わい深い根性である。
「今生の別れ」と言わず、是非ともこの冬を乗り切っていただきたい。引き続き絶賛観察中です。


それにしても此処の住人は御存知なんだろうか?


石蟹

2013-12-06 20:03:24 | 料理・食材


瀬戸内海ではよく見かける珍しくもないカニ。石蟹。
夕方の魚屋さんの店先で皆さんワサワサ、ブクブクと元気にしてる。ハサミを振り上げて威嚇するヤツまでいるな。
エビもカニも陸に上がってからも長生き出来るとはいえ、明日の夕方には流石に弱っているだろうなぁ……。
季節的にどうこういう事もないけれど、生きて出会ったからには仕方ない……。

連れて帰ろう。
い、威嚇にビビった訳じゃないぞ。 ( ̄□ ̄;)


帰宅して早速、全身キレイに洗ってやってお風呂……じゃなくてお鍋へ。いやぁ、水風呂で申し訳ないっす。
定石通り、仰向けに寝かせて。いい夢見ろよ。あら、皆さん女性でしたか…失礼。

徐々に水温が上がっていく。快適な温度を越えると各自文句があるようですが、目が合わない事を幸いに沸騰まで一直線に昇温する。
しばし温度を維持してから火を落とす。


さぁ、後は何にするかなぁ。
割って味噌汁にしても良いし。パスタでも良いか。

まぁ、一献傾けながらチョビチョビとしがんでも良いな。

(「しがむ」って多分、方言だよなぁ……)

キノコの炊き込みご飯

2013-12-03 19:10:20 | 料理・食材


昼食前に冷蔵庫をガサガサ物色していると、キノコが多数御在宅していらっしゃるのを発見。
栽培物ではあるけれど「これだけあれば何か楽しいことも出来るのではないか」と、しばし……というか、もう口が炊き込みご飯になってる。


キノコの類は少々陽に当てて半干し程度にすると旨みと歯ごたえがアップする。栽培物の「香りが頼んないなぁ~~」というものなら尚更。
昼食前に手で裂いてザルに並べる。(こういうひと手間に関しては我ながらマメな性格)
原土を乾かしている場所なら取り込むのを忘れることもないという理由で、原土と並べて日光浴させる。

本日のメンバーはエノキダケ、エリンギ、シメジ、マイタケさんです。
多分、スーパーマーケットでの選抜メンバーのラインナップ。アクセントにゴボウも参戦。期待大。高まるぅ~~。


さてさて、夕方。
原土もキノコもあまり乾いた感じもしないけれど気は心。「キノコの歯ごたえも信心から」と言うし。(←言わない)

洗った米の上に昆布ひと欠けとキノコ山盛り。ちょっと濃い目の昆布出汁を注いでスタンバイ。この為に昼に昆布出汁をひいて冷ましていた。……うん、マメやな。
いつもなら炊き込みご飯には脂のあるもの、鶏肉や油揚げを入れる。ちょっと脂があると美味しいし。
しかしながら、今日はキノコ選抜チームに期待して入れない。グルタミン酸とグアニル酸の共演や~~。

代わりと言っては何だけど……。
折りよく夕方に御近所さんから抜きたて3分以内の大根(葉っぱ付き)を頂いたので、葉っぱをゴマ油で炒めてシラスを絡めたものをトッピングする予定で。
シラスでイノシン酸追加や~~。

っと、シラスが御不在判明! ピンチヒッターは干しアミ。……う、うん、良いと思うよ。たぶん。

新鮮なパシパシッとした葉っぱを刻んで炒める。いい感じ。
醤油と酒を入れてフワッとしたら火を止めて、アミをドサッと入れて軽く混ぜる。(いや、予定外に手元が狂った。結果オーライ)



香り良く出来て御満悦なので、ご飯が炊き上がるまで先行して晩酌開始。
否、正しくは『摘み食い&キッチンドリンク』言うべき。
素朴なものだけど、滋味掬くすべき『おばんざい』ですな。うむむ、侮りがたし大根の葉っぱ。
あとは、温かご飯に乗せて頂きましょう。

さてさて、炊き込みご飯は炊き上がった様子。香りからして自画自賛の確定路線。
ではでは、〆のキノコご飯へ参るか。


結局、葉っぱとキノコのどっちが本命だったのかは、既にどうでも良い気分。