小さな旅、大きな旅の写真物語(Virtual trips/travels)

京都や東京を本拠地として、自然の中や町を歩きながら、撮った写真をどんどん掲載します。いっしょに歩いているように。

自然教育園日記 その270 <Fujifilm X-H2S +Fujifilm XF150-600mm>の運命は?

2023-11-25 17:49:39 | 写真日記
自然教育園日記 その270 <Fujifilm X-H2S +Fujifilm XF150-600mm>の運命は?
Fujifilm X-H2S +Fujifilm XF150-600mm をあきらめて下取りにだすか、まだこれで鳥撮影を続けるかを決心するために数か月ぶりに3日間この機材で鳥撮りをしてみました。

2023-11-18
















あいかわらずカワセミさんは人気で、多くの撮影者とそれをとりまくファンが集まっています。 初日から、とりあえずの飛び出し撮影が出来ました。これはプレ撮影システムがついていないとまず撮影出来ないシーンと思います。

2023-11-19

今日はカワセミさんに出会うことが出来ませんでした。仕方なくカモさんの撮影に集中します。以下の絵はカモさんが目的でなく、カモさんが起こす水面の波紋を狙っています。カモさんは背景です。













こういう波紋が最高です。









本当はカモなし波紋が撮りたいのです。陶芸の材料にするためです。そう簡単に気に入った波紋を見つけ出すことは出来ないのです。多くの画像から、その部分を切りだして、あれやこれや探し回るのですがなかなか見つからないのです。しかし、いらない何千枚の鳥や虫の連写画像からつかえる画像をさがすより、波紋探しの方が当方にははるかに楽しい。



この絵は気に入っています。陶芸の材料にするのは難しいですが、こういう絵が撮れるとカワセミの飛び込みより何十倍もうれしい。写真展に出しても10人に1人も興味を持たないでしょう。 しかし、次回の写真展には<The Art in The Pond>というタイトルで見手のことは一切気にしないで、もっともっと抽象的写真を出す決心をしています。1回でなく<The Art in The Pond>を出し続けるつもりでいます。自然教育園で<カワセミ展>や<オオタカ展>をやっている隣にこんな写真をだしてもだれも見向きもしないでしょう。こうなったらすっぱりと見手をわすれます。かなりヤケッパチ感がありますが。

この日は水面が撮れれば機材の検証などどうでもよくなってしまいました。

2023-11-21

Fujifilm X-H2S +Fujifilm XF150-600mmはたった2日でそれなりの存在意義を主張したので、まだ決心がつきません。もう一回だけ使ってみようと同じ機材を持ち出しました。しかし、この日のカワセミは茂みの奥に引っ込んで、ちっとも動いてくれません。


カワセミ・オス



空を飛ぶアオサギが撮れるかを試してみました。

収穫がほとんどない日、重たい機材2.43kgをかついで帰る時、本当にもうこんな重たい機材は勘弁願いたいと思うのです。鳥撮りの連中はもっと重たい機材を抱えて毎日やってくる。よほど鳥撮影が好きなのでしょう。当方にはダメです。鳥撮りの連中とはコスパ(楽しみ/ 労力)に見合わないのです。

この機材の評価は
1、 レンズ:Fujifilm XF150-600mmは決して悪くない。600mmでF8と暗いことが問題と指摘されますが、その通りでこれはいたしかたありません。暗い分カメラ性能に対する要求もシビヤーになります。
2、 カメラ:虫、小鳥の動きを撮るとなると、列車、飛行機、人、大型鳥に比べて画素数、AF性能、追尾性能は段違いにシビヤーになる。それぞれの掛け算で最終的画質が決まってくる。連射能力やローリングシャッター歪修正能力だけではどうしようもない。Fujifilm X-H2Sは画素数、AF性能、追尾性能が不十分で<Fujifilm X-H2S +Fujifilm XF150-600mmまたはXF80mm macro>では小鳥、虫のハイスピード撮影をするには無理だという結論になります。

2023-11-22
Fujifilm X-H2S +Fujifilm XF150-600mmのコスパ(楽しみ/労力)が割に合わないでコスパが上げられないなら労力を減らそうと、レンズを望遠鏡レンズ、miniBorg55FL(250mm F4.5)に換えてみました。以前はFujifilm X-T3に付けてよくカワセミ撮りをしたものです。これで469mm F4.5まで行きます(250x1.5x1.25=469mm: X-T3でもX-H2Sでもx1.25クロップ連写が出来るのです)。これで2.43kgから1.3kgに重量を落とせます。完全MFですが。
でも、下の絵のように、無理でした。撮影は夕方でISO5000という悪条件でしょうがないのですが、もう少しはましに撮れてほしい。当方の画質基準を越えることが出来ません。


カワセミ・メス


水面

明日はレンズをFujifilm XF70-300mmF4~5.6に換えてトライしてみます。今度は1.48kgです。


2023-11-23

もう一日だけ、Fujifilm X-H2S +Fujifilm XF70-300mmF4~5.6を試します。



紅葉が少しずつ始まっています。







カワセミはISO2500なので昨日よりましですが、画質的には55点。<可>がとれません。


The Art in The Pond

水面は頑張っています。The Art in The Pondの大爆発で行きましょう。一人で大爆発も結構楽しいかもしれません。

Fujifilm X-H2S +Fujifilm XF150-600mmを下取りして、フルサイズを復活しSony alpha7CII + Sony 70-200mm macroとAPS-CはFujifilm X-T5に交代という方向に傾きつつあります。つまり、鳥撮りが撮影対象から大幅後退ということです。 

Fujifilm さんはFujifilm X-H2Sをもう少し改良し(画素数を上げる)、Fujifilm XF100-400mmをもう少し改良すれば(600mmにしないで400mmで明るくすると同時に軽くする)、そのコンビは使えると思います。頑張ってください。

次回は、旧アート考察で昔書いた<ガレの庭>が時々クリックされるのに、アクセスできないようにブロックしているので、Newアート考察として復活させ、さらに<大事な考察>を加えます。


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自然教育園日記 その269 やっぱり中判カメラがいい!

2023-11-17 13:16:18 | 写真日記
自然教育園日記 その269 やっぱり中判カメラがいい!

2023-11-14
アワコガネギクで合成写真、アリス・イン・ワンダーランドを作ってやろうと考えました。いつも午後の撮影で、日陰LEDランプ撮影ではまずい、今日は12時ごろから撮影。アワコガネギクにちゃんと日が当たっているではないか!
午後撮影は超不利だ。しかし、午前から撮影に入ると、結局それ以外のことは何もする気が無くなって一日が終わる。やっぱり、現状では午前撮影は無理なのだ。
合成写真の素材だから、いい写真でないと、と思って中判カメラを持ち出します。

Fujifilm GFX100S + GF120mm macro





















これが擬態ハナアブかなと思って撮ったのだが、ちがうか?



写真クラブの先輩が撮れというので撮ってみた。クコの花らしい? GFX100Sはライト無し暗闇で撮ってもノイズを回避してちゃんと絵にする。 1cm以下の花をガンガンにトリミング拡大しているのですよ! 高感度に弱いと言われる一億画素という高画素で、ですよ! 本当にすごいと思うよ。

虫を撮るのはFujifilm GFX100S + GF120mm macroでいいじゃない!

Fujifilm GFX100S大きな画面から部分を取り出してもダイナミックな画像が得られるので、自在に<絵作り>ができる。これが素晴らしいのだ。これが低画素APS-Cと決定的差を生むのである。

Fujifilm X-H2S + XF80mm macroがどうやっても満足できないのは、画質に無理があるからに決まりだ。虫はいつもガンガンにトリミング拡大するからAPS-C, 2626万画素では無理なのだ。結局高速連写などどうでもいいのだ。1枚の満足行く絵がつくれなければ、何枚並んでいても意味ない。

ようは当方の狙う小さな虫の世界では今のところAFや追尾が技術的に不十分で、実績として高速連写が単写を越すことが出来ないのだ。

あーあ、Fujifilm X-H2Sに賭けたハイスピード撮影の1年は徒労に終わった。

努力したこと全てに“無駄“ということは無いという言葉を繰り替えしながら先に進みます。

Fujifilm X-H2Sは再び鳥撮りに戻って、これでも満足ゆかなければ、Fujifilm は中判カメラに絞って、APS-Cから全面撤退することになるかもしれない。

Fujifilm APS-Cを使っていた理由はZeiss touitが付けられることと、プリ撮影ができることであった。ソニーにプリ撮影が付けば、ソニーに付けられるZeissは世の中にいっぱい存在しているし、Zeiss/ソニーAマウントやオールドMFレンズなら今でもいっぱい持っている。ソニーα1M2を待つことになる。

これで<虫のハイスピード撮影>は終了します。
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自然教育園日記 その268  虫のハイスピード撮影・中間総括その2

2023-11-15 18:54:09 | 写真日記
自然教育園日記 その268  虫のハイスピード撮影・中間総括その2

またもやカメラ機材の話です。興味無い方は飛ばしてください。

さて、当方にとって、虫ハイスピード・マクロ撮影を続けるとして、機材の全体像のベストは何かを結論付けました。

結論は
画質優先システムとして、
Fujifilm GFX100S (現状のまま)
予測2024新製品: Fujifilm GFXRII (画素数は5000万画素におさえるべき)

高画質・高速撮影システムとして、
予測2024新製品: Sony alpha 1 II (プリ撮影付が必須) 
Sony alpha7C II (プリ撮影用ファームウエアが可能なら、それが付けばうれしい)

レンズはSony 70-200mm macro F4 とZeiss Batis 40mmをまずは購入。あとはぼちぼち。


その選択理由は
画質からいえばどうしても中判カメラから離れることが出来ない。よって
Fujifilm GFX100Sは手放せない。どうしてもこのトリミング拡大能力が必要なのだ。
来年Fujifilm GFX100S IIが発売されるだろうが連写やAF性能はどうでもいいから、見送り。無論資金がそこまでない事が最大の理由。
来年にはFujifilm GFXR IIが発売されることを期待する。後述のSony alpha7CIIのように、それまでの技術をつぎ込んだコンパクトな中判カメラは発売されるべきだ。Fujifilm GFX50SIIは手放して、Fujifilm GFXRIIに換えるが、その理由はどうしても5000万画素中判カメラの画質にこだわりがあるためだ。

Sonyはそれまでデジタルカメラの中心はAPS-Cだったのをフルサイズにシフトさせた。これは何と言ってもSonyさんの功績だ。このエッセンスが詰まった、一般の人が使い易いカメラがSony alpha7C IIであると、このカメラを評価している。 さらにプリ撮影も付けてくれるとありがたい。
FujifilmはGFXによって中判カメラを素人にも使えるようにしてくれた。これはFujifilmさんの功績だ。このエッセンスが詰まった一般の人に使い易いFujifilm GFXR IIを発売するべきだ。コンパクトに、軽くが必須。画素数は5000万画素でいいというか5000万画素におさえるべき。5000万画素中判の画質にこだわりがあるのだ。連写は10コマ/秒、プリ撮影も付けましょう。R:レンジファインダーにはこだわらない。

Sony購入はプレ撮影システムがつくことが必須条件。Sony alpha9IIIに続いてSony alpha1にプレ撮影がつくことは、そういう噂だから間違いないだろう。Sony alpha1 IIとしてSony alpha9IIIの高速性能とSony alpha1高画素のドッキング、てんこ盛りとなることはまず間違いない。当方としてはプレ撮影システムが単にSony alpha1のファームウエアの更新ですめば安上がりでいいが、こうなったら破れかぶれで、てんこ盛りを買ってみよう。

とりあえずFujifilm X-H2SとFujifilm XF150-600mmをどうするかは新体制の推移を見てから決める。鳥撮影を完全に放棄し、虫撮影がSony alpha 1 IIで済むなら手放してもいい。
Fujifilm X-H2S の穴埋めとしてFujifilm X-T5購入には未練があるが、Fujifilmが生産が間に合わないといって玉を放出してくれないので、さっぱりわからんから、落ち着くまでしばらくほっておく。

Fujifilm の中判カメラのレンズ手持ちは十分用意されている。Fujifilm APS-Cのレンズはほぼそろっているが、Sonyのレンズはみな手ばなしてしまっているので、ボチボチ買って行かねばならない。そのタイムラグをFujifilm X-H2Sとその対応レンズが埋める為にしばらくはFujifilm X-H2Sが残る。レンズは一辺に買うと面白くない。ぼつぼつ買うことが楽しみを生む。

AFや追尾性能は数字ではよくわからないが、どの機種にしても、高速連写は飛行機、自動車、列車、動く人、ペット、大きな鳥を相手にしていると思うので、虫ハイスピード連写マクロ撮影にはどれも期待できないと勝手に思っている。

虫ハイスピード・マクロ撮影用の候補機材をまとめると次のようになる。




この表は、当方の注目点のみ書いたもので、全てを詳しく書くことは困難であり、間違っていたらごめんなさい。必要な方はご自分で調べてください。当然、数字だけでカメラの性能がわかるわけでない。例えばCanonのEOSの一部ではメカニカルシャッターを省いているから割安にみえたり、ローリング・シャッター歪補正、AF特に追尾性能など使ってみないと分からないことが多くある。

各社の高速連写関連の記述は最高速度の数字ばかり書いて、その制限に関して極めて分かりにくくユーザーはだまされないように注意しなければならない。Fujifilmは比較的真面目に書いている。制限で何%とかいたのは受光面のクロップ程度のことで、排出する画面が小さくなるわけではない(すなわち画質が落ちることを意味する)。WEB上の一般的新製品紹介文にはプリ撮影システムに関する記述が無い場合が多くイライラする。Sony alpha9IIIの出現によって、プリ撮影システムの記述が増えるだろう。

Sonyの包囲網で予想に反してCanonが窮地に追い込まれた。EOSR1やEOSR3II等の新製品が出る予定だが、この包囲網を破ることはかなり困難ではなかろうか? 意外にNikonが元気だ。プライドをすてて破れかぶれになったからか?  Fujifilmはくそ真面目にコツコツやるしかない。他のカメラ・メーカーまで調べることは疲れた。この表を作るだけで一日かかった。当方は全くカメラメカに詳しいわけではないし、こっているわけでもない。必要に迫られて仕方なく調べているだけである。誤りがあることはご容赦を。

以上でおしまい。お金のことはまた後で考えよう。お金は天下の周りもの。

次回の2023-11-14の虫撮影の結果、虫撮影機材はこの時の考察の影響を受けてか、とんでもない方向に動き始めた。
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自然教育園日記 その267  虫のハイスピード撮影・中間総括その1

2023-11-13 17:46:24 | 写真日記
自然教育園日記 その267  虫のハイスピード撮影・中間総括その1

2023-11-9
今日はFuifilm X-H2S にZeissレンズを付けてみる。まずは
Fuifilm X-H2S+Zeiss touit 50mm macro F2.8

このレンズはAFなのだが、AFがとろいからMFに近い、偶然ピントの合った絵を載せているようなもの。























ピントさえ合えば、このちっちゃいTouit 50mm macroは結構迫力ある絵を作る。さすが当方の信奉するZeiss様です。


ここからCarl Zeiss Planar 50mm macroF2に切り替える。ということは完全にMF撮影になる。

Fujifilm X-H2S + Carl Zeiss Planar 50mm macro (Makro-Planar) F2



MFですから連写して、偶然ピントが合ったものを載せています。ピントが合ったとはいえないかもしれないですが。













Carl Zeiss Planar 50mm macro F2 のボケはほれぼれするほど魅力的。こういうのを写真というのだろう。何のことは無いMFオールドレンズが一番いい写真が撮れた。

同じような被写体に4種のレンズを使いました。ほぼ偶然に撮れた絵ではありますが、中判カメラの味、Zeiss touit, Zeiss Planarの味はそれぞれに味わい深いものです。一方Fujifilm XF80mm macroF4は機能的にはハイスピード・マクロ撮影に対応するこの4種の中で唯一のレンズです。

以下は長くて込み合っていますから、カメラのメカに興味ない人は飛ばしてください。

さて、偶然に頼らずに、味わい深いハイスピード・マクロ撮影を行うにはどういう機材が適切なのかと考えてみました。
1, 連写:高速連写は必要だが、時間に余裕のある人しかうれしくない。高速連写といえるのは8コマ/秒が最低限界、 10コマ/秒は欲しい。問題はいらない絵を消す操作というか、いる絵をピックアップする操作というかこれがうんざりである。30コマ/秒で限界に近い。最近ニコンやソニーが120コマ/秒の連写カメラを出してきた。お手上げである。ニコンZ9/Z8の120コマ/秒連写では1/4にクロップされるが、最新のソニーα9 IIIはフルサイズで120コマ/秒をやるらしい。世の中がざわつくわけだ。プロがオリンピックの撮影をするならともかく、素人の虫ハイスピード・マクロ撮影には120コマ/秒は相当なコリ性か暇人しか使う気にならないだろう。但し後述のシステムが開発されればこの問題は簡単に解決するのだが。

2, プリ撮影は必要か? 当方は当然必要と思っている。最新のソニーα9IIIでやっとソニーはプリ撮影を導入した。オリンパス、フジフィルム、ニコン、キャノン、パナソニックはすでにプリ撮影を付けている。ソニーがなぜ今頃プリ撮影を導入したのだろう? 当方はソニーが今度のパリオリンピックで是が非でも撮影隊のカメラ列の中でトップをとりたいからだと推測している。つまりプリ撮影が必要であることをやっとこ認めたということだ。

3, 追尾能力:AFの良し悪しは今や瞳AFと追尾性能の議論になっている。どちらも同じことで、画像認識AIの能力をうんぬんしていることだ。プリ撮影も追尾能力がなければ意義が大幅に減ずる。しかし当方はこの現在の画像認識AIを信じていない、というか嫌いである。
いくら人の瞳の画像認識AIが発達しても、ピントを合わせる対象が左の目が右の目か決めるのは撮影者でありカメラではない。ようするに簡単だ、撮影者が何をとりたいかを察知して、カメラはそこに自動的にピントを合わせればいいだけだ。タッチフォーカスと同じである。撮影者が何をとりたいかを察知したらカメラは対象の画像認識をして、その画像を追尾すればいいのである。これで虫の目と擬態の目を見誤ることもない。人や鳥や虫の目の情報をいっぱい集めて、カメラに認識させそこにピントを合わせることは先にカメラの認識があり、撮影者は二の次なのだ。撮影者がどこに興味があるかが先にあるべきで、その後に画像を認識して覚えるように順序を逆にすべきなのだ。今のところカメラの目より人の目というか脳ミソの方が判断能力は優秀に決まっている(目の悪い人とか何を撮るか考えるのがめんどうな人はべつだが)から、人の目の判断を優先するのが当然と思うのだが、なぜかカメラの目を優先している。これは当方には<人を馬鹿扱いしている>と思うのである。

4, ピックアップ:虫のマクロ高速撮影で必要な写真を選び出す為には、虫の目を拡大する必要がある。いちいち拡大して判断して拾うか捨てるか決めるのがたいへん面倒なのだ。3番で述べたように撮影者が必要とする画像をカメラが認識していれば、その部分にピントが合っているかを自動的に判断して拾いあげてから、その拡大図をスピーディーに流せば簡単に撮影者がピックアップできるのである。120コマ/秒でも簡単にピックアップできる。

5, 必要な画素数:最新のソニーα9IIIはなぜ約2520万画素という低い値にしたのか?パリオリンピックでトップをとるのが目的なら、デカ望遠レンズで人を狙えばいいのだからトリミング拡大は必要ない、よって2520万画素で十分なのだ。むしろフルサイズでグローバルシャッターと120コマ/秒をうたいたかった。もう一つの理由は、来年にソニーα9IIIのハイスピードに高画素を組み合わせて<てんこ盛り>のα1IIを出す為だ。
虫の高速マクロ撮影も望遠レンズを使えばトリミング拡大はいらないというが、現在はAFのきく望遠マクロで機動性も兼ね備えている(794g)レンズはソニー70-200mmF4のハーフマクロ(0.26~0.42m)しかない。 虫は小さいから、高速マクロ撮影はトリミング拡大が必須なのである。小鳥もトリミング拡大は必須である。しかるにどうしても5000万画素は必要なのだ。

結局これ等の条件をそなえたシステムは現在無いのだ。よって虫の高速マクロ撮影は楽しく、楽ちんに、満足ゆく方法はないのである。方法が無いから人気が集まらない、集まらないから機材の開発も進まない、悪循環である。それに比べて望遠レンズ一本でうろうろする鳥撮り屋さんがごまんと増えた。機材次第でこれまで撮れなかった鳥が撮れるから人が集まる。集まるから機材が進歩する好循環に入っている。

当方みたいなひねくれ者は、人が集まるところから追い出されてといいうか、追い出てというか、苦労が絶えないというか、苦労が好きというか?

当面の虫のハイスピード・マクロ撮影機材は
近々ソニーα1にプリ撮影がつくらしいので、これにソニー70-200mmF4ハーフマクロの組み合わせがベストに近いかな? やっとソニーがプレ撮影に目覚めてくれたのでソニーに戻ることになる気がしてきた。

次回は虫のハイスピード・マクロ撮影機材の徹底比較として、虫のハイスピード撮影・中間総括その2を書きます。

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自然教育園日記 その266  虫のハイスピード撮影・苦戦の巻

2023-11-11 19:08:38 | 写真日記
自然教育園日記 その266  虫のハイスピード撮影・苦戦の巻
2023-11-2

教育園は花の名前は看板を立てるが、昆虫の名前はなかなか教えてくれない。特定するのも難しいし、虫は移動するから看板を立てるのも難しい。

ここまでくると自分で少しは調べないと虫さんに申し訳ない。

Fujifilm X-H2S + XF80mm macro F4


アワコガネギクとハエ目

ハエ目ハナアブ科は無論のこと、クロバエ科キンバエとかニクバエ科、イエバエ科みんな花の蜜もなめるそうです。アブもハエ目アブ科でみんな親戚だ。


親戚同士


(これはFujifilm GFX100S +GF120mm macro 2023-11-8)
ちなみにヤブカも蜜をすっている。


2023-11-3
Fujifilm X-H2S + XF80mm macro F4
水生植物園の池をバックに虫の動きを追ってみました。























2023-11-4
Fujifilm X-H2S + XF80mm macro F4
ここのところ、いつもアワコガネギクのところで虫を撮影するのです。どれだけショットを撮ったことか、しかし貼りつけてみると使える絵がありません。ここは午後、太陽の光が乏しいので、いつも手作りLEDランプを使っています。


アワコガネギクとハナアブの類

なぜか当方はアワコガネギクが可愛らしくて好きです。調べるとアワコガネギクは韓国や中国産の種が法面緑化の為に導入されたもので、在来種であるキクタニギクとまじりあって区別がつかなくなって、名前も区別されなくなってしまったようです。
泡黄金菊だからアワは安房でなく泡だった。牧野富太郎博士が名付けたそうだ。

ハナアブはハエ目ハナアブ科であって目玉をみると、ハエに近いことがわかる。ミツバチは蟻の目に近いそうだ(確かにそうだ)。スズキナガハナアブなどはスズメバチにそっくり(擬態)で、花を撮っているといきなり飛んできてぎょっとするやつに違いない。




アワコガネギクとシロオビメイガ(?)

この蛾がいっぱいへばりついています。こいつはなかなか飛ばないくせに、突然飛ぶから飛び写真は困難です。




のこんぎくとシロオビメイガ(?)

2023-11-5
Fujifilm X-H2S + XF80mm macro F4

まだまだアワコガネギクと格闘しています。たった一枚でいいから気に入った写真が撮れればいいのですが、そうはいかないのです。



ハナアブに露出をあわせると花の露出がとんでしまいます。バックにのはらあざみの紫を入れようとがんばるのですが、そうそう色々な条件が合うものではありません。いつも根負けして、ここを立ち去ることになります。



いっこうに<アリス・イン・ワンダーランド>のメージがつかめない。自然教育園では
花が少ないから、花と虫を軸にする<アリス・イン・ワンダーランド>の試みは無理かもしれないと思い始めました。 それでも相当ねばっているのです。正直、いっこうにいい絵が撮れない虫のハイスピード撮影も飽きて来て、早く中判カメラに戻りたい気持ちが高まっています。それでも宙ぶらりんのまま時は過ぎて行きます。頭を使え、頭を使え、ゲーム・チェンジャーはどこにある。

2023-11-08
Fujifilm GFX100S + Fujifilm GF120mm macro
今日は中判カメラで虫に挑戦













やっぱり中判カメラは迫力あっていいですね。つまらない絵でなくていい絵を集めて、合成して新しい絵を作りたいものです。

高速撮影用のソニーα9IIIが発売されます。久しぶりにカメラの世界がザワついています。次回は行きづまっている高速撮影について真面目に考えてみます。




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