かわいいコケ ブログ  I'm loving the moss!

コケの魅力を広く知ってもらいたくて、
ブログをはじめました。

苔好き、旅好き、山好き女子の
コケの記録帖です。

奥入瀬コケ紀行 その1 : 4時間で200メートルの旅

2016-08-19 16:27:08 | コケをめぐる旅

▲アオモリサナダゴケ (2016年8月 奥入瀬渓流)


この夏は夫の仕事の都合もあって8月初旬にまとまった休みを取り、青森県の奥入瀬渓流へ遊びに行った。
2012年に初めて訪れて以来、今回が人生5回目の奥入瀬である。

昔から旅行が好きで、人生の限りある時間とお金を私はできるだけ世界の色々な所を見て回るのに使いたいという旅行者タイプであり、
決して同じ場所を何度も訪れる旅を好む人間ではないと思っていたのだけれど、屋久島と奥入瀬だけは別格だ。何年かに一度は無性に訪れたくなる。

それはなぜなのかと考えてみたところ、やはり一番はその場所の自然環境が醸し出す独特の雰囲気みたいなものに強く惹かれていること、
そしてもうひとつ大事なポイントとしては、心惹かれるけれどそれをいまだ上手く言い表わせずにいる私に寄り添って、
一緒に答え探しに付き合ってくれる人々がそこにいるからだと思い当たった。

ちなみに屋久島はここ15年ほどで6回、今月末で7回目の訪問となる予定。
日に日に楽しみなのであるが、その前にいま抱えている大切な仕事に目途をつけなくてはと焦る毎日でもある。


さて、ありがたいことに今回の旅も、地元の自然ツアーガイドであり、
〝私の奥入瀬の妹〟と(勝手に)呼んでいるEさんが連日私たち一家をアテンドしてくださった。

初日は同じく地元ガイドのNさん宅に泊めていただき、夕方から庭で宴会、そのままの流れで夜中には星空観察へ。
奥入瀬渓流にほど近く周りに民家が数軒しかないNさんの自宅の庭では、夜空を見上げると天の川がはっきりと見えた。
夏の星を数えていたら大きな流れ星も通りぬけ、私たちは声をあげて大興奮。
星の世界もなかなか奥が深そうだが、名も知らぬ無数の星たちを眺めているとやっぱり興味が湧いてしまう。



▲初日に私たち一家を泊めてくれたNさん宅の庭で見つけたカタツムリ。見たことのない殻の形をしていた



▲宴会に地元の写真家Ⅰさんが持ってきてくれたコブつきのミズ(山菜)


翌日は午前中にMさんのガイドで十和田湖のカヌーツアー、
午後からはKさんのガイドで森歩きツアーを楽しんだ。

Kさんとは、じつは「NPO法人 奥入瀬自然観光資源研究会」の代表理事であり、
この春に『奥入瀬自然誌博物館』という本を上梓した河井大輔さんのことである(ちなみに本のデザインを手がけられたのはカヌーガイドのMさん)。
この本は自然に興味がある人にとっては大変面白い内容で、私の中ではここ数年読んだ本のなかで印象に残る本ベスト5には確実に入る本である。

本の背表紙を閉じた時には私はすっかり「河井大輔ファン」になっており、
せっかく今回もツアーをお願いできるのだからと旅行の数日前には再度この本を読み込んで当日に臨んだ。

この本の魅力については今ここで書くと長くなるので、このあとの記事でゆっくりと語らせていただこうと思う。
 ※ちなみに発行当初に、コケ友Yさんもブログでもこの本の感想を書いていて、激しく共感したものでした。



▲十和田湖をカヌーでめぐる




▲午後からは奥入瀬渓流の森へ


さて、河井さんと奥入瀬渓流の下流域にある「石ヶ戸休憩所」で待ち合わせ、まずはその辺りを歩こうということになった。

最初は奥入瀬渓流が今回初めての夫にカリスマガイド・河井大輔の解説をぜひとも聞いてもらいたい!と
夫を河井さんの前へ前へと積極的に促していたつもりだったのだが、
いつのまにか途中から私が河井さんを横取り(?)し、Eさんも巻き込んで3人でどんどんミクロの世界へ。
今思い出しても何きっかけでそうなってしまったのかわからない。

でも気づくと4時間近く森にいて、たった200メートルほどしか移動していないのだった。
夫はあきれを通り越してなんとやら…だったろうが、なんせ私はこの200メートルの間ほとんど地面に集中していたので、
実際に彼がどんな表情をしていたのかはわからない。毎度のことだがこんな私で申し訳ない、夫よ。

そして謝っていながらなんだが、やはり森の足元は私の心をわしづかみするような不思議に満ちていて、
地面から一時も目が離せず、たった200メートルの移動でも十分満足のミクロトリップができたのだった。






▲「河井さん横取り事件」のきっかけは、薄暗い森の中で明るく輝く「アオモリサナダゴケ」を見つけたからか、はたまた美しいキノコが目に留まったからだったか…



▲地面に落ちたホオノキの実にだけつくという「ホソツクシタケ」。若い時は白く、成熟するとこのように黒くなる



▲こちらは落ち葉からニョキニョキと「オチバタケ」



▲高々と無性芽を突き上げる「エゾチョウチンゴケ」






▲コケマットの上には小さなシダたちの群生



▲マットなグリーンで葉の上に毛が生えている「カラクサシダ」



▲こちらは「コケシノブ」(という名前のシダ)。珍しくソーラス(胞子嚢群)をつけている






▲コケよりさらに小さい変形菌たち


そしてこの日、いちばん驚いたのはこちら。



▲(ちょっとピンボケしていますが)地面から長~いマッチ棒?!



▲「そっと掘り起こしてみて」と河井さんに言われEさんが掘ってみると



▲キノコかなとは思っていたが、まさか冬虫夏草だったとは!正体はカメムシに寄生する「カメムシタケ」だそう



▲宿主となったカメムシ


森で出会ういかなるものについても、河井さんは当たり前のように熟知しており、
彼らに向けるまなざしは、まるで子どもの成長を長く見守ってきた親のようである。
そして私見ながら、私が奥入瀬を訪れるたびに、この河井さんの森の生き物たちに対する「親度」はカクジツに増している。
親にもいろいろいるが、河井さんは心温かくも冷静沈着な親である。
だからこそ、あのような本が書けたのだろうなと思う。 (つづく)



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ミカヅキゼニゴケについて海外の文献を読んでみる

2016-07-30 10:51:27 | バードの本棚

▲ミカヅキゼニゴケ(撮影2013年12月・福井県)


じつはこの春から英会話を習いに毎週1回、近所の英会話教室へ通っている。

目下の目標は「いつか海外のコケが好きな人とコケの話をして盛り上がる!」ことである。
いや、これだけコケが好きな人が日本にいるのだから(…って私の周りだけかもしれないけど)、海外にだって自分と同じような人々がいるはずだろう。
ツイッターなどのSNSを見ていても、さまざまな国の人たちがコケの美しい写真をアップしているのを目にするし。
そういう人たちと出会った時に、臆することなく英語で会話できたら・・・きっとさらに世界が広がるにちがいあるまい。

そんなわけで、いつそんなタイミングがくるのかはわからないが、思いついたら実行せずにはいられない私である。

仕事で定期的に海外へ行くご近所のAさん(以前、スギゴケのリースを買い付けてくださった、あのAさん)と意気投合して、
お互い30代で一念発起して英会話習得のために教室に通い始めたというわけだ。


学生時代は勉強がそんなに好きではなかったが、そのなかでも英語はまだマシな方だった。
でも「会話」となると話は別で、文法は理解していてもスッと言葉が出てこない、発音も悪い。

なかなか道は険しい。

しかし、私を受け持ってくれているイギリス人のロバートさんは、
「あなたの趣味は何ですか?」という英会話のレッスン初回にありがちな質問で、
とうとうと私がコケの話をしたものだから、私がいかにコケ好きかをすでに理解してくれており、
「なにかコケのことで英訳したいことがあったら、いつでも言って!」と非常に親切である。

そこでその言葉に甘えて、先日、「Mosses and Liverworts of the Mediterranean(地中海のコケ)」(Jan Peter Frahm著)という本の
ミカヅキゼニゴケについて書かれたページを私なりに翻訳したものをチェックしてもらった。


  


そう、ここからが今日の本題、前回のミカヅキゼニゴケの話のしめくくりである。

どのようなことが書かれているのか、日本の一般書で書かれている内容と違いはあるのか、自分の記録のためにも翻訳内容を載せておく。
とはいえ、私もロバートさんもコケの専門家ではないため、正直、専門用語についてはちょっと訳が怪しい・・・。その点はどうかご了承ください。


----------「Mosses and Liverworts of the Mediterranean」より-------------------------------------------------------------------------

Lunularia cruciata(ミカヅキゼニゴケ)

ミカヅキゼニゴケは地中海沿岸ではもっともありふれた葉状体の苔類だ。
このコケは谷や渓谷の小川に沿った土上や岩上のより湿っぽいところや、
川岸の道の影になったところ、岩の裂け目などで育つ。

ミカヅキゼニゴケは、レンズ豆のような形をした無性芽で無性繁殖をよく行い、無性芽は半月状の無性芽器で作られている。
無性芽器を持たない植物体は説明するのがちょっと難しい。

雄の植物体はイボのような形の生殖器官を葉状体の上に作る。
雌の植物体は葉状体の中に穴があり、その中に生殖器官を作り、それは明るく白っぽい小片なので目立つ。

受精後は、雌器托には弱々しい柄が出て雌器托の傘の下には4つの胞子のうがつく。
雄株と雌株が別々な以上、受精して胞子のうが作られることはめったにない。

ミカヅキゼニゴケが中欧で最初に記録されたのは1828年、ドイツの都市・カールスルーエ(Karlsruhe)の植物園で、
おそらく地中海からの植物を載せたコンテナによって運ばれ、植物園から公園や墓地などに広まっていったものと思われる。
そしてそれはだいたい無性繁殖によってである。雄もしくは雌の植物体の生殖器官は例外的なことなのだ。

ミカヅキゼニゴケは霜(寒さ)への耐性がなかったが、温室でならば冬場も生き残ることができた。
ここ50年は、冬場でも凍らないような小川が主な生育地であることがわかっている。


------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------


さすが「地中海のコケ」と題した本だけあって、地中海沿岸が原産といわれるミカヅキゼニゴケについて
有性生殖や最初の発見地などにも触れられており、なんだか読んでいて新鮮だった。

そしてやはり、海外でも雌株が受精して胞子体を作ることは珍しいことのよう。

ちなみに前回の記事では、日本ではミカヅキゼニゴケの胞子体はほとんど見つかっていないことを書いたが、まったくの皆無ではない。
日本蘚苔類学会の会報誌「蘚苔類研究」(2015年8月 第11巻第5号 )に掲載されている古木達郎さんの「新・コケ百選」の中のミカヅキゼニゴケ科の記述によると、
外来種として大正12年に広島で初めて採集されて以来、長い間雄株しか見つかっていなかったが、90年代に兵庫県で造卵器と胞子体が報告され、
2000年代には広島県でも研究者たちによって胞子体が発見されているということである。
ただし、関東地方ではいまだ胞子体は見つかっていないということだ。



▲「Mosses and Liverworts of the Mediterranean」のミカヅキゼニゴケのページ


最後に余談だが、英会話教室のロバートさんはなかなかユーモアのある人で、私が発音や単語の綴りなどをミスすると、
「mistake」ならぬ「mosstake!」と言ってダジャレをとばしてくるので、ついつい笑ってしまう。



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池上本門寺ふたたび ~その2:ちょっと変わったミカヅキゼニゴケ~

2016-07-27 13:29:38 | 東京コケスポット


▲ミカヅキゼニゴケ(2016年5月・東京都)


6月末から仕事の依頼が立て続き、珍しく小忙しくしているうちに、
またすっかりブログの更新を怠ってしまった。
2か月前のことをいまさら書き起こしているようなペースでは、
いったい年内にあと何回ブログが更新できるのか・・・頭を抱えてしまうなぁ。


さて、まずは「その1」で止まっていた池上本門寺のコケレポートの続きである。

五重塔のホンモンジゴケの回復ぶりに胸をなでおろし、
次に向かったのはお寺に隣接する庭園「松濤園」だった。

こちらは常に一般解放されているわけではない庭園なのだが、
今回は以前、コケイベントでお世話になった本妙院のご住職のお口添えで
特別に入園を許可していただき、4年ぶりに園内のコケをチェックをする機会を得ることができた。

とはいえ、この庭園でもお目当てはただ一つ。
今回は園内のミカヅキゼニゴケが生えるスポットをチェックするのだ。

理由は、なにせ関西へ帰る飛行機の時間も迫っていたため、
園内すべてを見る時間的余裕がなかったということに尽きる。
せっかくのチャンスなのにもったいないが、仕方がない。

では、なぜミカヅキゼニゴケなのか。

じつは上京する少し前、岡山コケの会関西支部でいつもお世話になっているTさんから、
以前私がこの庭園で撮ったミカヅキゼニゴケの写真についてメールで問い合わせがあり、
どうしても再びこの目でこの庭園のミカヅキゼニゴケを確かめたくなったからだ。

ミカヅキゼニゴケというと、その名の通り、三日月形をした無性芽器(むせいがき・無性芽をためておくカップ)が何よりの特徴で、
多くの図鑑に「無性芽で繁殖する」という旨の一文が載っているのだが、じつは有性生殖についての情報はほとんど記載がない。
というのも、国内では胞子体がほとんど確認されていないからだ。



▲無性芽器をつけたミカヅキゼニゴケ


しかしこの春、Tさんがいつもコケ観察のフィールドとされている京都のとある地で、
雌器托(しきたく・雌株の生殖器官)をつけていると思われるミカヅキゼニゴケに出会ったというのだ。

そして、自宅に帰られていろいろ調べていくうちに私のブログの過去記事に行き当たったというわけなのだった。

4年前の当時、私もこの庭園でミカヅキゼニゴケのからだに何か付いている、もしかして生殖器官かも?!と思い、
岡山コケの会のベテラン会員さんに質問したり、海外のミカヅキゼニゴケについて書かれた本を読んだり、
またそ他の場所に生えているミカヅキゼニゴケにも生殖器官がついてないかと気にしながら各地で観察はしていたものの、
この4年、ついにフィールドで見つけることはなく、発見した当時に風船のごとくぷぅーっと膨らんだ好奇心も正直しぼみかけていた。

しかし!Tさんからのメールがきっかけで、私のミカヅキゼニゴケ熱が再燃した。
そもそものきっかけとなったあの松濤園のミカヅキゼニゴケたちが今どうしているか、どうしても見てみたい!
そこで、今回の再訪に至ったというわけなのだった。


さぁ、いま彼らはどうなっているのか。
4年前にミカヅキゼニゴケの大群落が生えていた一帯へ向かったところ・・・



▲現場。場所は午前中はわりと日がよく当たるところ。ただ影もあり、一日中日光が当たりっぱなしという感じではない


しかしながら、しゃがみ込んでまず目に飛び込んできたのは・・・



▲フタバネゼニゴケのにょきっと伸びた胞子体




▲そして、その足元には雌株と雄株が仲良さげに群落を広げているトサノゼニゴケ


あれ?ミカヅキは?!

4年前は確かにここにミカヅキゼニゴケの大群落がいた。
しかし、どうもいまは事情が違うらく、ここで今もっとも繁栄を極めているのはトサノゼニゴケなのだった。





ちなみに、トサノゼニゴケは今私が住んでいる西日本側では時々見かけることはあれど(どちらかといえば九州に多いという個人的な印象)、
じつは関東では、4年前にこの庭園で小さな群落を見たきりで他で見たことがない。

いま都内の真ん中でこのような大群落になっていることは、それはそれで珍しいように思うのだが、
今回は何と言ってもミカヅキゼニゴケが私の目的である。時間もないことだし、じっくり観察することはせず静かにスルーしよう。


また一帯は、トサノゼニゴケ、フタバネゼニゴケのほかにも、ヒメジャゴケ、ナミガタタチゴケ、コツボゴケ、アオギヌゴケの仲間などが、
この二大勢力の葉状体の隙間を縫うように乱立しており、まさに陣地を取り合うコケたちの戦国時代と化していた。
そして当のミカヅキゼニゴケはというと、どうもこのバトルには加わっていないようで姿が見えない。

もしや、もう完全に陣地を奪われこの地を去ってしまったのか。

そう思った時、一帯の端っこに目をやると植え込みの木々の足元で、ひときわべたっと地面にはりつく何かが見えた。
もしかして、あれがミカヅキゼニゴケか?!



▲お!この子たちかな?!




▲4年前と比べるとだいぶ群落は小さくなっていたものの、ミカヅキゼニゴケ健在!


そしてやっぱり!ミカヅキゼニゴケを知っている方ならひと目でお気づきのことだろう。
葉状体には無性芽器以外に、白いツノのようなものがたくさん頭をのぞかせているではないか!





後日、関西に帰ってから先述のTさんとさらなる情報交換をして、
結局、このツノのようなものは雌株の雌器托であるということがわかった。

ただ、4年前に見た時よりも、今回のそれはずいぶんと威勢がなく、小さく縮こまって見える。

   ※注)リンク先の過去記事:この時は勘違いして雄株生殖器官である「雄器托」と書いてしまっていますが、正しくは雌株の「雌器托」です。

どうもこのまま柄が伸びて胞子を飛ばすようには思われない。
もしかしたら不稔(受精をしていない状態)の雌器托なのかもしれない。
ならばこのまま朽ちていく運命なのか・・・・・・うぅ、ザンネン!

さらに4年前は雄株の雄器托(ゆうきたく)らしきものも見られたが、
今回はそういったものは見つけられなかった。


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▲こちらは2012年4月に撮った同地のミカヅキゼニゴケの写真。
 白いしずくのような形の雌器托に囲まれるように、黒っぽい盤状のものが見える。これこそが雄株の雄器托であろう。


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ちなみにこれまた後日にあった岡山コケの会関西支部の集まり(コケサロン)で、今回の話をしたところ、
「私もこういうの見たことありますよ」とおっしゃる方がいらっしゃって、またびっくり。

Tさんが見つけたミカヅキゼニゴケといい、受精せず(雄株が周囲にいなかったからできなかったのであろう)、
されど春という季節柄、雌器托だけは伸ばす準備ができているミカヅキゼニゴケは探せば案外いるのかもしれない。

Tさんが京都で見たタイミングは4月~5月にかけて、そして今回私が見たのも5月下旬なので、
やはり来年もこのあたりの時季にミカヅキゼニゴケをしっかりチェックしておくことを忘れないようにしたい。

いやはや、久々の更新ですっかり長文になってしまったが、
じつはまだこの件については書き足りないことがあるのです。

次回につづく!



▲今回、群落を見た雑感としては、雌器托がついている葉状体は普段のミカヅキゼニゴケに比べて無性芽器の数が少ないように感じた

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【コケ情報】7/1(金)~7/7(木)「ちいさな苔の写真展Ⅲ」 @大阪

2016-06-26 12:18:34 | コケ情報

   
 

梅雨はコケたちが恋にいそしむシーズン(つまり受精シーズン)ためか、
コケ好きの人間たちもなにかと盛り上がってしまいます・・・(!?)
ということで、またまたコケ情報です!

今年も「オカモス関西」の写真好きのメンバー4人でコケだけの写真を集めた写真展を行います。
場所は大阪市内のオリンパスギャラリーです。全日、メンバーの誰かしらは在廊しています。
関西近辺のコケ好きの皆様、よろしければぜひお立ち寄りくださいませ。


   「ちいさな苔の写真展Ⅲ」

●会場:オリンパスプラザ大阪 オープンフォトスペース
大阪市西区阿波座1-6-1 MID西本町ビル1階
   地下鉄四つ橋線 本町駅 22番・23番出口からすぐ

●期間:2016年7月1日(金)~7月7日(木) ※ただし日曜日は休館

●時間:10時~18時  ※最終日は15時まで

●写真:オカモス関西メンバー 辻・波戸・村井・藤井
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【コケ情報】『女性自身』と『望星』にコケ特集が掲載

2016-06-20 16:21:43 | バードの本棚
池上本門寺の記事の続きにいく前に、とりいそぎお知らせです。
現在発売中の2冊の雑誌にコケの特集が組まれています。


その1:『女性自身』(光文社/通巻2731号:2016年6月28日号/2016年6月14日発売/定価:400円)


 


「大人苔ガールデビュー」というタイトルで本誌の読者層にオススメの苔旅スポットを紹介しています。
定番の京都をはじめ、近年コケ好きのあいだでは「コケの三大聖地」として知られている
奥入瀬渓流(青森県)、北八ヶ岳(長野県)、屋久島(鹿児島県)の魅力が簡潔にまとめられてるほか、
私は上記以外の苔旅おすすめスポットをいくつか挙げさせてもらい、コメントを書かせてもらいました。
さらにおすすめコケ本の紹介や、YUKA KOHARAさん指導による苔玉の作り方も載っていて、充実のオールカラー7ページの特集です。

ちなみに、発売早々本誌を読まれたオカモス関西の重鎮Mさんから「おすすめスポットに服部植物研究所を挙げるなんて、ええやん!」
と褒められたのがひそかに嬉しかったです。宮崎県の服部植物研究所、オススメです!

なお、私自身が本誌を手に取るのが遅くて非常に告知が遅れて申し訳なかったのですが、今日(6/21月曜)中なら、書店やコンビニで手に入ると思います。
(・・・といってもすでにこの記事を投稿しているのは16時台。。。スミマセン…)
光文社のホームページからは在庫がある限り、バックナンバーが購入できるようです。


 
▲こちらの表紙が目印です




その2:『望星』(東海大学出版研究所/2016年7月号/発売日2016年6月15日/定価:本体556円+税)


 

こちらは月刊誌で、モノクロですがなんと30ページ以上にわたるコケ特集です。

掲載されている方のメンツを見ても面白そうでしょう?!
私は4月に東京で開催されたコケ観察会の取材を受けたほか、
一コケ好きとしてとにかく「溢れ出るコケ愛」を語らせていただきました(笑)

こちらの雑誌は大型書店じゃないとなかなか手に入らないようなのですが、
やはり『望星』のホームページから購入可能とのことですので、ご興味がありましたらぜひ。





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池上本門寺ふたたび ~その1:復活のホンモンジゴケ~

2016-06-09 15:24:21 | 東京コケスポット


▲ホンモンジゴケ/Scopelophila cataractae(2016年5月・東京都 池上本門寺にて)


オカモス関東のコケ観察会の翌日、関西へ帰る前にどうしても見ておきたいものがあり、私はとある場所へ向かっていた。

そこはこちら。


▲東京大田区にある池上本門寺


池上本門寺といえば、そう、コケ好きの方ならご存じ、
「ホンモンジゴケ」が日本で最初に見つかった場所である。
およそ100年前にこのお寺の境内に生えていたところを発見され、
銅ぶき屋根の下など銅を含む水が滴る場所に生えることから「銅ゴケ」と呼ばれている。

なぜ再訪したかったかというと目的は2つ。
こちらに生えるホンモンジゴケとミカヅキゼニゴケをチェックしておきたかったからである。

じつは4年前の初夏に一度、拙著「コケはともだち」の出版元であるリトルモアのプロモーション担当Fさんの提案で、
池上本門寺と近隣にある同宗派のお寺・本妙院の協力を得てこちらで「お寺 de コケさんぽ」というイベントをさせてもらったことがあった。

イベント自体は大変楽しく、参加してくださった方々からもおおむね好評で、
大成功に終わったのだが、いかんともしがたい残念なことが一つあった。

それは、このお寺の名を冠するホンモンジゴケの群落が一面茶色くなっており、風前の灯火のごとき元気のなさだったのである。
そもそも池上本門寺で発見されたこのコケを皆で見ることがこのイベントの最大の目的だったのに、当の主役が息も絶え絶えなんて・・・。

自分でいうのもなんだが、その時の私の残念がりようといったらなかなかのもので、
「こんなホンモンジゴケをカメラにおさめるのはしのびない」と、ほとんど写真も撮らなかったほどだ(でもいま思えば、記録のために撮っておくべきだった…)。
参加者たちもそのザンネンな姿にがっかりしてため息をつく人、言葉を失う人が多数いらっしゃった。

  ※なお、写真はほとんど残っていないが、私の落胆の様子だけは過去のブログで克明に記録されている。

なぜホンモンジゴケがこんなことになってしまったかというと、本妙院のご住職であるHさんいわく、
おそらく十数年前に行なった五重塔の改修工事が起因しているのだろうということだった。


さて、それから丸4年。

その後のホンモンジゴケはどうなっているか。
おそるおそるまたあの群落を見に行ってみると・・・



▲現場は本堂から歩いて数分のところにある五重塔




▲鉄格子の向こうにある五重塔の足元を見ると・・・




▲あら?!




▲あらら?!




▲いいぞ、いいぞ!




▲おぉ~!!


この日はとくに雨が降ったあとというわけでもなく、観察会のあった前日に続きよく晴れた日だったのだが、
かのホンモンジゴケの群落は、4年前とは打って変わって見事に復活!
やったー、よかったー!

ここまで見事に復活している姿を見るに、

(もしかして4年前に茶色くなっていたのは、枯れかけなのではなく単に乾燥していただけなのでは・・・)

という疑念が一瞬頭をよぎったが、いやいや、当時6月頭に行われるイベントのために
4月中旬から数度にわたり下見で現地を訪れて、この群落はチェックはしてきた。
そのたびに「次は緑になっていることを期待して、今日のこの残念な姿は写真に撮るまい!」と自分に言い聞かせ、
そうしているうちに、結局イベント当日に至っても緑の姿を拝めずじまいだったから写真が残っていないのだ。
この1か月半のあいだに一度も雨が降らなかったというのはちょっと考えづらい。

さらに、過去ブログの冒頭部分をよく読むと、イベントの「前日に夕立が降ってくれた」とまで書いてあるので、
雨が降った翌日でありながら、枯れかけの状態だったゆえに当時の自分はあのように嘆いていたのではと推測する。

いやはや、どちらにせよ今回は元気そうな姿が拝めてよかった。
約100年前に日本で一番最初に発見されたホンモンジゴケの末裔として、どうかこれからもお元気で。

ホッとしたところで、次はミカヅキゼニゴケのチェックのためにお寺に隣接する庭園「松濤園」に向かう。

 

---------------

 

【コケ情報】 

大阪池田市にある「池田市緑のセンター」(五月山緑地都市緑化植物園内の施設)にて、

下記のイベントが開催されています(今日からです!)。


「コケの世界と写真展」

・会期:6月9日(木)~6月20日(月)09:00-17:00  ※ただし火曜日は休館
・開催場所:池田市緑のセンター(池田市五月丘5-2-5  tel 072-752-7082/阪急宝塚線池田駅からバスで10分ほど)

・入場料:無料
・イベント :6月12日(日)13:00~「こけと遊ぼう!苔テラリウムワークショップ」(参加費:1500円)

 

今回は当ブログのブックマークにも入れさせてもらっているブログ「そよ風の中で Part2」のSさんの

ミクロの世界の美しさを肉眼で見せてもらっているかのような圧巻のコケ写真が多数見られるほか、

手塩にかけて多数の種類を育てられているTさんのコケ鉢の数々、

大阪でお店も出されている「苔なっこ」さんの同じく一から育て上げたコケによるどれも一点モノの作品たち、

さらに「MossLight-LED」さんによる美しいコケテラリウムも見ることができます。

 

ゴールデンウィークの「KOBEコケ展」に続いて今度は大阪。

7月にはもうひとつ大阪でコケの写真展が、秋には例年通り京都でのコケ展も控えています。

今年の岡山コケの会関西支部(通称:オカモス関西)はイベントにアツいです!

 

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充実のオカモス関東のコケ観察会

2016-06-06 11:32:17 | 東京コケスポット


▲ヤマトフタマタゴケ/Metzgeria lindbergii (2016年5月・東京西部 沢沿いの樹幹にて)


気がついたら6月に入ってしまっていたが、遅まきながら5月の振り返り。

5月は、ゴールデンウィークの「KOBEコケ展」に始まり、岡山コケの会関東支部の観察会に参加するために上京、
そして最終週の週末は道草さんの「小さなコケ展」のイベントに参加と、じつに内容みっちり、充実した1か月だった。

5月21日(土)に行われた岡山コケの会関東支部のコケ観察会には、約2年半ぶりの参加だった。
関西に引っ越してから、まさか飛行機に乗ってまで関東の観察会に参加することになろうとは。

交通費だってバカにならない、今月は仕事の締切もそこそこある。
しかし無理をおしてでも参加することにしたのは、なんといっても講師陣が豪華だったから。

蘚類にとても詳しく「歩くコケ図鑑」との異名もあるKさん、苔類の研究者のFさん、
そして元コケ写真家で現在は「糞土師(ふんどし)」のIさんがまさかのコケ界にカムバック!

こんな3人が揃う観察会なんて、もう次の皆既月食くらいまでないんじゃないかと思えるくらい稀有なこと(たぶん)。
こりゃなんとしても行かねばなるまいと、前日から上京し、鼻息を荒げて土曜の朝8時の中央線に飛び乗ったわけである。


乗車して5分後、茨城県から来られたコケ友Yさん(といっても人生の大先輩)とバッタリ遭遇。
久々にお会いできた喜びを噛みしめつつ、近況を話したり、コケの話をしたりして盛り上がる。

そうこうしているうちにあっという間に小一時間がたち、今回の目的地である青梅市のとある駅前に到着。

集合時間の40分くらい前にもかかわらず、もうすでに苔類のFさんが駅前で待っていらっしゃる。
そして、そのかたわらには「今回の観察会にはなんとしても!」と同じく鼻息を荒げて
宮崎県と岡山県から上京してきた同志たちが手を振って出迎えてくれる。

さらには関東支部世話人のYさん、また関東支部の観察会の常連さんも何人かちらほらと。
「お久しぶりです」と挨拶しつつ、皆さん以前と変わらず「コケが見れるのを楽しみに待ってた!」というような顔をされているのを確認し、なんだか嬉しくなる。

そしてしばらく駅前でおしゃべりしていると、コケ友Mさんがなにかを発見!


▲何かを発見し、カメラを構えるMさん(の手)。



▲なになに?!コケ?!



▲はっ、これは高地に生える大型の蘚類「ダチョウゴケ」では?! なぜこんな所に?というか、でかすぎる!


はい、じつはこれ常連参加者のOさんがご友人に頼んで
「ダチョウゴケ」をイメージして作ってもらったというアクリルたわしなのである。






ちなみにこちらが本物のダチョウゴケ。






ひと目見て「何これ!」「かわいい!」と盛り上がるコケ好き女性陣。
せっかくだからとダチョウゴケが群落で生えている姿をイメージして、このように立ててみた次第。

ちなみに太っ腹のOさん、現地に早く到着していた女性優先で
プレゼントしてくださるというので、私も1枚いただくことができた。
朝からまことにラッキーである。


さすが豪華講師陣がいらっしゃるとあり、この日集合したのはなんと約30人の参加者。
コケ観察会としてはちょっと人数が多過ぎるが、これは楽しい観察会になりそうだ。

予定では、駅から徒歩数分くらいにある山道に入り、
そこでじっくり観察しようということだったはずなのだが・・・。

駅から歩き始めてわずか10秒。

まずIさんがやにわに立ち止まり、ハイゴケを拾い上げて
「糞土師的コケ活用術」についてアツく語り始めた。




じつはIさん、コケの撮影方法を教える講師と見せかけて、
今日はこの活用術の伝道と実践が一番の参加目的だったのである!

糞土師的コケ活用術ってなに?! うーむ、じつに怪しい。

   注)もちろん撮影方法についても質問すれば、ちゃんと答えてくださいました!


さらにIさんに続けとばかりにKさんもすぐに立ち止まり、
そばにあった岩にはりついてコケを見始めたので、これまたあっというまに人だかり。





そしてもちろんFさんも・・・(以下略)。

あぁ~、まずは山道へ行くって言ったのに、皆さんコケ見つけちゃった・・・。
世話人Yさんは思わず苦笑いである。



▲岩場に生えていたコバノスナゴケ(写真中心にある大きな群落)とエゾスナゴケ(写真右下のややピンボケの群落)


その後は、蘚類Kさんグループ、苔類Fさんグループに分かれ、
さらに希望者はIさんの糞土師レクチャーを歩きながら受けつつ、
それぞれにじっくりとコケを観察。



▲目的の山道の入り口。石垣のコケを見る苔類グループ


先ほどは怪しいと言ってしまったが、じつは私は今日の参加目的の半分はIさんのお話を聞くことだったので、
苔類グループと一緒にコケを見たりしつつ、Iさんからレクチャーを受けることにする。

すると、話している途中でIさんがよいコケ(もちろん糞土師的に)を見つけられ、
なんと目の前でカメラを構えてコケを撮り始めたではないか!

10年近く前に写真家を辞められると決めた時から
「もうコケは撮らない」とおしゃっていたにもかかわらず、
まさか目の前で再びカメラを手に取る姿が見られるなんて!!



▲お知り合いの編集者さんにコケを持たせて撮影するIさん。


コケを好きになった当初からIさんが図鑑に提供されているコケの写真でコケのことを学ばせてもらってきた、
Iさんの写真によってさらにコケに開眼したと言っても過言ではない自分にとって、
これはあまりにも貴重な場面、思わずお姿を激写させていただいた。
(この気持はコケ好きでIさんの図鑑を心のバイブルにしてきたものにしかわかるまい!)



▲「フィルムもデジタルも撮り方はほとんど変わらないよ」とIさん。



▲(ピンボケですみませんが)ちなみに撮影されていたのはトガリバイチイゴケ。
 下に葉っぱが敷いてあるのが糞土師的コケ活用術のポイント。


ちなみにさっきから繰り返している「糞土師的コケ活用術」だが、
これについては、Iさんが主宰する糞土研究会(HP:ノグソフィア)の今秋の会報誌にて
今回の体験談をレポートする機会をいただいたので、またその時が来たらこちらでも詳しく話そうと思う。

そう、なにげに私はレクチャーを受けただけでなく、
このあとちゃっかり実践にも及んだのだ。

実践してどう感じたか。


 新たなコケの世界が広がった。
 そして今、こういう時代だからこそ、
 この活用術は広く世間の人が知っておいて損はない。



いまはそう言うにとどめておきたいと思う。


さてさて、コケ観察会の話に戻る。

この日、自分の中のいちばんの発見はヤマトフタマタゴケと出会い、
どこをどう見ればよいのか、その見方がわかったことだった。

フタマタゴケ科のコケは、これまで幾度となくフィールドで見てきたものの、いつ見ても、どこで見ても、同じ表情ばかり。
横で胞子体をつけた別科のコケでもいようもんなら、このコケの存在感は途端に薄くなってしまう。
どうもとっつきにくいというか、どこをどう見ればよいのかわからない、面白味の少ないコケという印象しかなかった。


▲樹幹に生えるヤマトフタマタゴケ(フタマタゴケ科)。言っちゃ悪いが、明らかにコケの中でも表情に乏しいほうだと思う


しかしこのコケの見るべきポイントは背面(表面部分)ではなく、腹面(樹幹に接着している部分)だったのだ。

今回Fさんと、苔類大好きなコケ友Tさんに見方を教えていただけたことで、このコケががぜん輝いて見えてきた。
そして自分はまだまだ表面的にしかコケを見ていないのだと痛感・・・。



▲見た目の面白味に欠けるヤマトフタマタゴケですが・・・



▲ちょっとアップで見てみると、なにやらひっついているのがわかるでしょうか



▲こんなにたくさんひっついております

じつはこれヤマトフタマタゴケのからだの一部分で、
まだ未熟な若い胞子体を包んで保護する袋状のもの、専門用語で「カリプトラ」と呼ばれる器官なのである。
胞子が成熟すると、この袋を破って胞子体が出てくる。

いままで「丘に打ち揚げられて干からびてしまった海藻」程度のイメージだったのに、
このカリプトラの存在に気付くと、途端にこのコケが生き生きと見えてしまうから不思議だ。

さらに樹幹にへばりついているこのコケをそおっと丁寧に剥がし、
樹幹に接していたコケの腹面を見てみると、さらに面白い。

このコケは1つの個体に雌と雄が同居しており(「雌雄同株」という)、
からだの中心部を走る中肋には雄・雌それぞれの生殖器官がくっついている。

雌雄の生殖器官が目と鼻の先のような近距離にあるということは、
それだけ受精をして胞子ができる可能性も高いというわけで、
そのためなのか、ヤマトフタマタゴケは無性芽はつくらない。

さきほど背面からちょこっと顔をのぞかせていた「カリプトラ」は、雌の生殖器官から出ていたもので、
繰り返しになるが、若く未熟な胞子体を守るための袋であるが、腹面を見ると中肋から伸びている様子がつまびらかになる。

面白いのはその形。先ほどの画像も目を凝らすと確認できるが、
このカリプトラ、頭でっかちなこん棒のような形で、
さらになぜか全身毛だらけというユニークな風貌なのである。

一方、雄の生殖器はというと「雄包膜」という膜で守られているのだが、
背面から顔をのぞかせるほど勇ましく伸びた雌のカリプトラとはうってかわって、
ぎゅっと饅頭を手でつぶしたかのような半球状で、中肋付近で縮こまっている。

雌が毛付きのこん棒なのに、雄はつぶれた饅頭・・・
この両者のコントラストがなんとも面白いではないか。

しかしそれもこれも、コケを表面だけしか見ていないような人(つまり私のような…)はいつまでも気づけない魅力であり、
のぺーっと無表情っぽく装いながらも、じつはヤマトフタマタゴケは大事なものは全部腹側に隠して、ちゃくちゃくと繁殖している。
このギャップにまた心惹かれてしまう。

最後に。今回のこのコケとの出会いがとても印象深かったことと、
現地でうっかり腹面の写真を撮り忘れたので、久々にイラストにまとめてみた。

  

---------------

●おまけ
観察会終盤、唯一蘚類班Kさんの解説を聴けたのがこちらのヘチマゴケ属のコケ。
肉眼から、次第にミクロの世界へと入り込む。














上部の葉の付け根にねじれた糸状の無性芽がたくさん見える。
こういった無性芽をつけるのはケヘチマゴケやホソエヘチマゴケなどいくつかあり、
フィールドでのヘチマゴケ属の仲間は同定が容易ではないという。

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【お知らせ】5月28(土)・29(日)日: 小さなコケ展 ~ゼニゴケとタマちゃん~ in 大阪

2016-05-13 14:25:02 | 近所のコケ

  
   ▲「小さなコケ展~ゼニゴケとタマちゃん」DM。


4月23日に行われた東京・水元公園での「はじめてのコケ観察会」も、GW初日の「KOBEコケ展」での講演会も
おかげさまでどうにか無事に終わり、ホッとひといき。しかし、これからもうひと仕事控えているので、まだまだ気が抜けない。


「はじめてのコケ観察会」では、20代から最年長は93歳(!)のご婦人までと、幅広い層にご参加いただき(男女比は半々くらい)、
そのうち何人かとはコケつれづれな話もできて、とても楽しいひとときを持つことができた。

なかでもその93歳のご婦人は車椅子に乗り、息子さんに伴われてお越しくださったのだが、
観察地のポイント、ポイントでは立ち上がってルーペでしっかりコケを観察されていたのが印象的だった。
しかもわざわざご自宅の庭に生えているコケも2種類ほど持ち込まれ、とても熱心な方のよう。

観察会がお開きになったあと、いつからコケに興味を?と尋ねると、

 「実は最近のことなんですよ。以前は私、わりと色々な所へよく出歩いていたんです。
   でもこんなふうに車椅子に乗らなくちゃならないくらい動けなくなって、家にいることが多くなってね。
  それで家の中から窓越しに庭を眺めていて、ふと目についたのがコケ。むしろ動けてたときは全然興味がなかったんですけどね。
  いまは庭のいろんな所にいろんなのが生えているのが、とても気になっちゃって」

とのこと。

人それぞれ与えられた人生の時間や、肉体、環境はいつだって不平等なものだけど、
純粋でまっすぐな「好奇心」は誰にもなににも邪魔されることなく、
平等に与えられたものなのだと改めて気づかされた瞬間でだった。



▲みんなで観察した水元公園内の樹木。たくさんのアーバンモスがついていた



▲近づいてみると・・・カラヤスデゴケ(苔類)の花()が咲いているのがわかるだろうか?



▲さらにアップ。ほら、このとおり!



  【ここからは告知です】  ※2016.5.28のコケトークイベントは定員に達したため募集を締め切りました。ありがとうございます。


  


さて、最近のコケテラリウム人気の火付け役といっても過言ではない「道草」さんが、
「小さなコケ展~ゼニゴケとタマちゃん~」という愉快な(そして謎な?!)タイトルのイベントを大阪で開かれます。
そして開催期間2日間のうち、初日28日(土)夕方のトークイベントでは、道草さんと一緒に私もコケトークをさせていただきます。
現在、予約受付中です。ご興味がありましたら、ぜひ足をお運びくださいませ。


----- 小さなコケ展 ~ゼニゴケとタマちゃん~の詳細 (以下、引用)------------------------------------------

道端や庭の片隅に、ふと気がつくとコケがいる。
日常の何気ない存在である小さなコケの魅力を、可愛らしいタマゴケと嫌われ者のゼニゴケを比較しながら探ります。
それぞれのコケをイメージした陶芸作品や書籍の展示、キャラクターイラスト、コケのDNAから生まれた音楽など、
普通のコケ展にはない内容となっています。小さなコケの魅力を発見しに来て下さい。

【場所】スペースふうら
    大阪府大阪市東成区深江北3丁目4-11

【主催】メンアットワーク/道草

【会期】2016年5月28・29日 11:00~17:00

 イベント①【苔テラリウムワークショップ】(講師:道草 石河英作)
 小さなガラス容器に色々なコケや石を使って、小さなコケだけの景色を作るワークショップ。
 身近なコケの楽しさや、育て方についても詳しくお話しいたします。
 
 ・日時:5/28と5/29の14:00~15:30  ←※29日はすでに満席です。2016.5.13時点
 ・定員:各回8名
 ・参加費:4,000円


 イベント②【苔トークイベント】
  「コケはともだち」の著者であり、数々のコケ観察会を企画している藤井久子さんと、
  苔テラリウムをはじめ、育てて楽しむコケ作品を世に送り出している道草 石河英作によるトークイベントです。
  観察するコケの魅力 ・ 育てるコケの魅力について、コケとふれ合いながらお楽しみいただきます。

 ・日時:5/28 17:00~19:00  ←※定員に達したため応募を締め切りました。2016.5.25時点
 ・参加費:500円(コケ土産付)
 ・定員:40名

 ●ワークショップ、トークイベントのお問合せ・お申込みは、「予約フォーム」で→ 

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ちなみに、ゼニゴケは呼び捨てで、
タマちゃんことタマゴケは「ちゃん」づけなわけだが、
これはコケ好きたちのあいだでは当然の常識。

というのもゼニゴケは庭にはびこり他の植物が生える隙を与えないため「庭の嫌われ者」と呼ばれ、
一方、タマゴケは丸っこいフォルムとそこから伸びる目玉おやじのような胞子体が「キモかわいい」と人気で、
「コケ界のアイドル」と称されるほど、広くコケ好きたちに支持されているからなのである。



▲ゼニゴケ



▲タマゴケ



▲この目玉部分がインパクトがあってとくに人気


しかしなんと!今回のイベントを主催される道草さんは、
タマゴケを通例どおりに「タマちゃん」と呼びながらも、
じつは大のゼニゴケ好きという奇特な方。

なのにゼニゴケは呼び捨てなのはどうしてか。

それはおそらく、カップルがつき合いたての頃は、彼氏が彼女を「○○○ちゃん」と呼んでいるのだが、
仲が深まって一線越えちゃうと、いつのまにやら呼び捨てになっている、そのテのパターンかと思われる。   ←※あくまで個人の推測です。

だって、道草さんのゼニゴケへの愛たるや、ちょっと想像以上のものなのである。

たとえば、ご自分でゼニゴケのコケテラリウムや苔盆栽を作っておられることはもちろん(これだって巷では珍しいはず)、
専門家に頼んで、ゼニゴケのための曲をつくってもらったり、ゼニゴケキャラクターを作ってもらったりと、
ありとあらゆる手を使ってゼニゴケの普及とイメージアップに日夜全力を注ぎ、
もはやその姿は「ゼニゴケ応援隊長」然としたありさまなのである(ほかの隊員はどこにいるんだって話もありますが・・・)。

今回も、お越しいただくと漏れなく道草さんのゼニゴケ愛に触れられることはもちろん、レアなコケ体験ができることは間違いないでしょう。


   
 ▲衝撃的にかわいすぎるゼニゴケキャラクター


繰り返しになりますが、トークイベント、ワークショップのお問合せ・お申込みはこちらで。→ 
きっと楽しいイベントになると思いますので、お待ちしております。

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コケ目線的「この本がすごい!」 Part1:『コケもす日記』

2016-04-19 15:06:48 | バードの本棚

熊本を中心とする九州地方で発生した地震の情報に触れるたびに、胸が痛む。

2階建ての1階部分が倒壊してなくなってしまったアパートや民家、あそこに住んでいた人はどうなったのだろう。
救援物資はまだ届かない、かといってスーパーやコンビニへ行っても何も残っていない。何も買えない。お金の意味ってなんなんだろう。

水が出ないので身体に入れる水分は買い置きしてあった果物からとってしのいだこと。
電気が復旧するまで照明代わりに食卓には常にろうそくを置き、移動時だけ懐中電灯を使っていたこと。

余震はまだくるのだろうか。いつ、どんな規模でくるのだろうか。

毎日普通にくると思っていた「明日」は、本来は何ひとつ保障されていないものなのだと
非常時にさらされて初めて知り、ただただとてつもなく不安だった。

そんなふうに。

今回の地震のニュースを見聞きするたびに、自分が経験した阪神淡路大震災の時の思い出が、
もう21年以上も前のことなのにいまだに鮮明に蘇ってくる。


まだ今後1週間ほど余震は続くという。

被災中の方がこのブログをご覧になることはなかなかないと思いますが、
お亡くなりになられた方のご冥福をお祈りしますとともに、被災された方へ心よりお見舞い申し上げます。
どうぞお気をつけて。今日もなんとか生きていてください。

そして、被災されていない皆さまも。

日本には2000以上もあるという活断層、もはや大きな地震は全国どこででも起こり得ること。
それどころかエクアドルでも熊本の数日後に大地震があり、いまや地震は世界中どこでもだ。
さしでがましいようですが、被災経験のある自分がとりあえず言っておきたいのはこの5つ。

1.寝室には背の高い家具を置かないこと。
2.水・保存食は必ず家族分、3日分は用意しておくこと。
3.お風呂の水は常に貯めておくこと(トイレ用の水流し用に。非常時にこれがあるとものすごく救われます!)。
4.枕元に懐中電灯と靴(スリッパでも)を用意しておく(ガラスが割れると歩けなくなるので)。
5.家族と連絡が取れなくても、いざという時の集合場所を決めて普段から事あるごとに確認しておくこと。

これからも地震が起こるのは仕方のないことだが、被害は最小限に抑えられますように。

---------------------------------------------------------------------------------------

さて、先月ものすごいコケの本(マンガ)が届いた。

その名も『コケもす日記』(加藤宝積著、\1,000+送料)。





コケに目覚めた少年・サク太郎くんが博物館学芸員の木毛(もくげ)さんと出会い、
次第にコケの魅力にはまっていくという、一点の曇りもない、ド直球のコケ漫画なのである。





木毛さんにコケモンカードを授けられ、日本中のコケと出会いたい!と夢を抱くようになったサク太郎君。
近所を歩くうちにどんどんコケアンテナが鍛えられ、あっちこっちでコケを見つけてはルーペで見入り、ついにはミクロの森へ迷い込む。






果たしてそこに広がっていた世界は・・・







この漫画の何がすごいって、まずこの画力である。
コケを知る者も知らぬ者も思わず息をのむほどの美しさと緻密さだ。
物言わぬ小さなコケが、まるで踊り出しそうなほどにイキイキと、一コマ一コマが生命力にあふれている。





また本を手に取ってよくよく見てみると、細部にわたって作者のこだわりが散りばめられているのにも気づくだろう。



▲表紙。サク太郎くんのバッグにはルーペモチーフのコケグッズやコケモチーフのバッジが!



▲表紙をめくった先の遊び紙は、すりガラスのような紙にゼニゴケがデザイン。コケがこんなにおしゃれでいいのかと言いたくなるくらい洒落ている。



▲本が送られてきた際の封筒。ここにもまさかのゼニゴケが!


じつは著者の加藤さんと私は3年ほど前に知り合い、北海道で一度、キノコ写真家の新井文彦さんも一緒に3人でコケ・キノコ観察をした仲。
すでに出会った時にはこの漫画の制作に取りかかられていたから、3~4年越しで完成した大作である。

でも、そもそもなぜこのような漫画を作られようと思ったのか?

加藤さんにメールでお尋ねしてみたところ、

 「科博(国立科学博物館)の『コケモンカード』(当ブログの以前の記事をご参照)の存在を知った時に、パロディマンガにしたらどうだろうと思いついたのですが、
  自分はまだコケの事をよく知らないので、勉強しながら描いていける学習マンガ的な体にしたらよいのではないかと思いました」

とのこと。なるほど、サク太郎くんは加藤さんの分身的な存在ともいえるのかもしれない。

では制作中で大変だったことは?

 「やはり小さなコケを描くのが大変で、なかなか向き合えず時間がかかりました」

でしょうね~!こんだけ緻密に描くのは並大抵の気力と体力ではやりきれますまい!
ていうか、加藤さん、いくらコケが好きだからって凝りすぎですよ!(笑)

あれ? でもちょっと待って。





表紙に「1」とあるのだから、今後は「2」が出るってことですよね?!(やった!)
とはいえ、このクオリティーを保っていくにはまた莫大なエネルギーが・・・。
あぁ、、でも続きをとっても楽しみにしている一読者として声を大にして言わせてください。

ここはどうかひとつ、次は3、4年後ではなくもう少し早めにお願いいたします!m(__)m


▲さらにはこのようなカードもおまけでつけてくれるシマツ(コケモンカードもあるし!)。
 どこまで至れり尽くせり、どこまで凝り性なお人なんや、加藤さん!


最後にそんな『コケもす日記』の入手方法のご紹介をば。
通常は加藤さんのホームページにあるネットショップから手に入れることができますが、
近々の予定ではイベントでの販売もあるとのことです。


::::::::::::::『コケもす日記』のお問い合わせ・購入方法:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::


●加藤さんのホームページ→  Café de Forêt + 知床幻氷観測部
●ネットショップ→ 
●イベント
 ・4/29~5/5「KOBEコケ展」(兵庫県神戸市)の物販コーナーにて販売。
 ・7/23,24(土日)の「博物ふぇすてぃばる!」(東京都九段下)にも出展。

::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

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【コケ情報】4月29日(金祝)~5月5日(木祝) 「KOBEコケ展」の続報

2016-04-12 14:33:55 | コケ情報

     
      ▲主催:神戸市立森林植物園、共催:(公財)神戸市公園緑化協会、岡山コケの会(オカモス関西)


このゴールデンウィークに神戸市立森林植物園で開催される
「KOBEコケ展」のポスター(上記)が先日届いたので、
改めて今回のイベント内容の詳しいお知らせをさせていただきます。

   「KOBEコケ展」

・場所:神戸市立森林植物園(森林展示館2階)
・日時:4月29日(金祝)~5月5日(木祝)、9時 ~17時(入園は16時30分まで) ※最終日は16時終了
・入場料:無料(ただし、入園料・駐車料必要)
・共催:(公財)神戸市公園緑化協会、岡山コケの会(オカモス関西)

::::::::::4月29日(金祝)::::::::::

イベント1「コケ観察会」
秋山弘之さんの案内で森林植物園内のコケを観察するフィールドワークです。

・時間:10時30分~12時
・講師:兵庫県立人と自然の博物館 秋山弘之先生 
・場所:園内(受付:森林展示館窓口) 
・定員:30名    
・参加費:無料(ただし、入園料・駐車料必要)
・申込み:事前申込み制


イベント2「コケ講習会 コケは友達」
コケの魅力や楽しみ方のコツ、コケよもやま話などを座学で。
コケにちょっと興味があるという初心者の方、気軽にお越しくださいませ。

・時間:13時30分~15時
・講師:藤井久子(著書『コケはともだち』リトルモア発行)
・場所:森林展示館2階 研修室(受付:森林展示館窓口)
・定員:40名    
・参加費:無料(ただし、入園料・駐車料必要)
・申込み:事前申込み制


::::::::::5月1日(日)::::::::::

イベント「コケと遊ぼう~テラリウム作り~」
ガラスの中で輝く小さなコケの世界。1日2回開催です。

・時間:午前の部・10時30分~12時/午後の部・13時30分~15時
・講師:泉原一弥先生(地球温暖化防止活動推進員・やぁね、こけちゃっカー(屋根苔着車)製作者)
・受付場所:森林展示館2階 研修室 
・定員:各20名    
・参加費:1000円/1名1個(別途入園料・駐車料必要)
・申込み:事前申込み制


::::::::::5月3日(火祝)::::::::::

コケイベント「コケ講習会 コケ植物の魅力」
秋山弘之さんがコケ植物の魅力についてお話されます。

・時間:13時30分~15時
・講師:兵庫県立人と自然の博物館 秋山弘之先生 
・場所:森林展示館2階 研修室(受付:森林展示館窓口)
・定員:40名    
・参加費:無料(ただし、入園料・駐車料必要)
・申込み:事前申込み制


::::::::::5月4日(水・祝)&5月5日(木・祝)::::::::::

イベント「コケ観察会」
オカモス関西のベテラン会員が皆さまをコケの世界へと誘います!

・時間:両日とも13時45分~15時15分
・講師:岡山コケの会(オカモス関西)スタッフ
・場所:園内(受付:森林展示館窓口) 
・定員:30名    
・参加費:無料(ただし、入園料・駐車料必要)
・申込み:事前申込み制

※イベント一覧は植物園のホームページでも紹介中です。
※すべてのイベントは事前申込制です。こちらのホームページから、もしくは植物園へFAX(078-594-2324)にて予約をお願いします。


もちろん期間中は森林展示館2階で常設展示もやっています。
ざっくりですが、

・神戸で見られるコケ写真
・新しいコケ園芸!モスライトの展示
・見て触って楽しめる苔ぐるみが登場
・コケをルーペで観察しよう!
・コケスタンプ押し放題!
・コケグッズ販売(4/29, 5/1, 5/3, 5/4, 5/5のみ)

こんな内容を企画中。

なお、先日、打ち合わせの際にスタッフたちで盛り上がったのはこちら。
富山市科学博物館からお借りしたコケの「移動ミニ博物館」の一部で、
まるでコケを解剖しているような感覚に浸れるという代物「コケぐるみ」だ。

同博物館の学芸員でありコケの研究者のSさんが作られたということなのだが、
ひとつひとつのパーツが手作りで、ハンドメイドらしいほっこりする作風ながら、見れば見るほど非常に精巧にできている。
コケになみなみならぬ愛情がないとできないよね~と一同思わず感嘆のため息。
会場にお越しいただいた際は、ぜひお手に取ってみてほしい。



▲胞子体セット。左は蘚類、右は苔類。コケのつくりが触ってわかるコケぐるみです



▲コケの家マット。コケの葉っぱをめくると・・・



▲パッ!コケの中にひそむクマムシが登場!


ではでは、皆さまのお越しをお待ちしております!



●おまけ

ここ1か月、ほぼ1週間に1回は通っているAKM48(赤目四十八滝・三重県)のコマチゴケ。
この姫たちのがニューッと伸びるを見るために通い続けているといっても過言ではないのだが、
1か月たってもなかなか伸びてくれない。姫たちにじらされまくっている今日この頃である。


▲ここ1か月毎週見ているが、1週間に胞子体の伸びは数ミリ程度。定点観察しているとそのコケの細かなことがわかってじつに面白い

詳しいレポートはまた後日に。

このほかにも手元に届いた新しいコケの本、Bar Mooseに続くちょっと変わった京都のコケスポットなど、
書きたいトピックはいっぱいなのだが、なんやかやと小忙しくてなかなかブログの更新が追い付かず。
しかしどれも記しておきたい、お伝えしたいことばかりなのでゆっくりでも必ず書きたいと思っている。

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