「へンくつ日記」

日常や社会全般の時事。
そして個人的思考のアレコレを
笑える話に…なるべく

我が「ALWAYS」

2007年12月05日 09時29分00秒 | Weblog

映画「三丁目の夕日」が公開されている
続編のこの映画は、実は観ていない
前作での俳優陣、特に作家役の吉岡秀隆と
自動車修理工場社長役の堤真一の演技が
あまりにヒドク…(個人的意見)
以来、観る気がしなくなったのだが
それはそれとして…


西岸良平氏が描いた原作の漫画
「夕焼けの詩~三丁目の夕日」
青春の一時期、愛読していた



作品の中で 鈴木オート一家に
初めてテレビが来る日が描かれていた
それを読んで、若い僕は
幼い日の事を思い出し 懐かしんだ



小学校2~3年生だったと思う
父が奮発し、月賦で白黒テレビを買った
父子家庭だった我が家は、何故か貧しく
当時、普通の家庭にはあったテレビが
我が家にはなかったのだ

(後で知った事だが、分かれた妻…
 つまり僕の母と、母が連れて行った
 妹らの養育費を払っていたため
 我が家は赤貧に近い暮らしをしていた)


さて、テレビが配達されるまで、僕は落ち着かず
「テレビ、まだかな」という言葉を
父の顔を見るたび口にしていた

そして、その日…
いつものように学校から飛んで帰り
既に決めてあるテレビの設置場所に目をやると
神々しいまでに輝く“存在”がそこにあった
新しい電化製品特有の匂いがしていた
父が誇らしそうに僕を見たのを思い出す


その日は午後早かったのだが
父は家にいた
電気屋から連絡を受けた父が
会社を早引けし、自宅でテレビが届くのを待っていたのだ
父も待ち遠しかったのだろう

最初に観た番組は思い出せない
それより、テレビが届いた日から
僕はある疑問で頭が一杯になった

「何故 テレビが映るか…」

『小さな箱に人が入っていて
 そこで“こんにちは赤ちゃん”を歌ったり
 力道山が外人レスラーに空手チョップ…』


そこまでバカではない
しかし、何故 映像が映るのか不思議だった

小さな頭で精一杯考え
ある結論に達した

「町内会のテレビ(担当)の人が
 フイルムを交換しにくるんだ」


テレビは映画のように
フイルムで映ると結論づけた
だがフイルムは映る長さに限度がある
だから、(何故か)町内会のテレビの人が各家庭を回り
新しい映像が焼かれたフイルムと交換するのだ
そう思い込んだ



それ以来、僕は毎日 フイルム交換のその日を待った
なんとしても、交換する瞬間を見たかった
テレビの後ろの隙間から中を覗き
フイルムの所在を探したが見つからない

町内で、それらしき人に聞いたこともある

「おじさん テレビの人?」

該当者はいなかった
そこで記憶は消えている
その後、父の転職のために
転校を余儀なくされ
空想している暇がなくなったのだ



日記@BlogRanking ←テレビが映る理屈を説明できる 

にほんブログ村 オヤジ日記ブログへ ←理屈を知らなくても困らない…
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする