そもそも私は極貧の出。子供の頃、何も食べるものがなく
いつも飢えていた。ある日、何かないかと餓鬼の如く
戸棚を漁っていたところ、一袋の小麦粉を発見
それを私は、適量を小鍋に入れて水で溶き
それを熱したフライパンで焼き、出来上がった
無味のパンを、妹と分け合って食べた記憶がある
それで生き延びた
それはトラウマとなり、成長してから「お好み焼き」が
食べられなくなった…というより大嫌いになった
一方、カミサンは関西生まれ。「お好み焼き」はソール・フード
外食の際は、それで度々もめた
しかし、優しきカミサンは、いつも私の我を通してくれた
だが今日、カミサンは「どうしても食べたい」と言い張った
「アンタは肉でも食べていればいい。でも私は、今日は
絶対に、お・こ・の・み焼きが食べたい!」
私は押し切られた…
で…カミサンは当然、お好み焼き
私は、焼きそばを頼んだ
運ばれてきたお好み焼きを、カミサンは
至福の表情で食べている
「良かったね、好きなモノが食べられて」
そう言ったのだが、カミサンは食べるのに夢中
私は…目の前に置かれた焼きそばを口に運んだのだが
あまりに濃いソース味に閉口。私は醤油派だ
こんな甘ったるい関西風ソースなど食えたもんじゃない
私は箸を止めた
「あら、食べないの?」と、カミサンは焼きそばを
手元に引き寄せ、ガツガツと食べ出した
まるで猛獣だ。関西味に飢えていたのか…
結婚して25年。彼女は私のためにソール・フードを
食べるのを我慢していたのだ
なんだか申し訳なく思った
会計を済ませ、店を出るときカミサンが聞いた
「また連れてきてくれる?」
「ああ、勿論だよ。25年後ね」
カミサンは私の脇腹を思い切りつねった
痛てーーーー!
いつも飢えていた。ある日、何かないかと餓鬼の如く
戸棚を漁っていたところ、一袋の小麦粉を発見
それを私は、適量を小鍋に入れて水で溶き
それを熱したフライパンで焼き、出来上がった
無味のパンを、妹と分け合って食べた記憶がある
それで生き延びた
それはトラウマとなり、成長してから「お好み焼き」が
食べられなくなった…というより大嫌いになった
一方、カミサンは関西生まれ。「お好み焼き」はソール・フード
外食の際は、それで度々もめた
しかし、優しきカミサンは、いつも私の我を通してくれた
だが今日、カミサンは「どうしても食べたい」と言い張った
「アンタは肉でも食べていればいい。でも私は、今日は
絶対に、お・こ・の・み焼きが食べたい!」
私は押し切られた…
で…カミサンは当然、お好み焼き
私は、焼きそばを頼んだ
運ばれてきたお好み焼きを、カミサンは
至福の表情で食べている
「良かったね、好きなモノが食べられて」
そう言ったのだが、カミサンは食べるのに夢中
私は…目の前に置かれた焼きそばを口に運んだのだが
あまりに濃いソース味に閉口。私は醤油派だ
こんな甘ったるい関西風ソースなど食えたもんじゃない
私は箸を止めた
「あら、食べないの?」と、カミサンは焼きそばを
手元に引き寄せ、ガツガツと食べ出した
まるで猛獣だ。関西味に飢えていたのか…
結婚して25年。彼女は私のためにソール・フードを
食べるのを我慢していたのだ
なんだか申し訳なく思った
会計を済ませ、店を出るときカミサンが聞いた
「また連れてきてくれる?」
「ああ、勿論だよ。25年後ね」
カミサンは私の脇腹を思い切りつねった
痛てーーーー!