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懐ゲーレビュー『シヴィザード 魔術の系譜』(アスミック)

2009年03月14日 01時10分23秒 | 懐ゲー
1997年1月に発売されたプレイステーション用シミュレーションゲーム。元は「Master of Magic」という名のPC用洋ゲー。従って、とっつきにくさは折り紙付き。

ネット上でこのゲームを取り上げるときの通例として、欠点から入るというものがある。セーブ・ロードに要する時間が非常に長く、メモリーカードの1枚の約半分である7ブロックを一つのセーブに必要とする。クイックセーブ、クイックロードも用意されてはいるが、戦闘に入るとリセットされてしまう。フリーズしたかのように止まってしまうこともあり、快適なプレイ環境とは呼べないが、敵ターンの時間がほとんどないので実はテンポ自体は悪くなかったりする。
もうひとつの大きな欠点である分かりにくさも、プレイ中にヘルプ画面で説明される仕様とはなっているが、説明の内容が分かりにくいのはどうしようもない。攻略本では最初にクリアまでのリプレイ記事が掲載されているが、そうした概要が分からないとなかなか何からやっていいか分からないだろう。
致命的なバグもあるようだし、演出は日本人に不向きなものだし、決してライトなゲームではない。

それでも折に触れてプレイしたくなる。国産のゲームにはない魅力があるからだ。
ストーリーは微塵もない。プレイヤーは魔術師となって他の魔術師を攻め滅ぼすだけ。スタート時に敵の数も1~4人まで選択できる。マップもスタートごとにランダムで生成される。どんな世界でどんな敵と戦うか始めてみないと分からない。
プレイヤーは最初から用意されている魔術師を選択して始めてもいいが、やはり自分で能力を選んで始めるのが面白い。11のピック(スキルポイントのようなもの)を割り振って開始する。基本魔法を除く5系統のいずれかに集中して振ってもいいし、複数の魔法系統に手を出してもいい。魔法以外のスキルに振ることもできる。

魔法はたいてい高ランクのものほど強力な効果を持っている。1系統の魔法に10ピック振れば、その系統の魔法を全て使えるようになる。しかし、9ピック以下だと高ランクの魔法では覚えないものが出てくる。魔法は初期に覚えているもの、廃墟などから入手するもの、他の魔道士と交換したものを除くと、研究によって覚えていくことになる。8つの候補が現れてそのうちの一つを選んで研究する。習得までには数ターンから数十ターン必要となる。
例えば、ライフ系を9ピック選択した場合、最も高ランクであるベリーレアは10種類のうち7つを覚える。しかし、どれを覚えてどれを覚えないかは研究の候補として現れるまで分からない。重要な魔法を覚えていないかもしれないわけだ。一方で、1ピックだけの選択だった場合は、ベリーレアは覚えない。だが、廃墟などから入手したり、他の魔道士との交換したりして、ベリーレアの魔法が手に入る可能性もある。
11ピックをどう割り振るかは、どうプレイしたいかということに他ならない。11ピック全てを一つの系統に振れば、研究を要さずにスタートから10のコモン(最も低いランクの魔法10種全て)、2のアンコモン(コモンの次のランクの魔法10種から2つ)、1つのレア(ベリーレアに次ぐ高ランクの魔法10種から1つ)を持って開始できる。更に必要なマナ量が40%の削減となる。しかし、他の魔法系統は使えず(基本魔法は使えるが)、スキルも使えない。ごく稀に魔法やスキルも廃墟などから発見できることがあるが、何が出るか分からないので計算できない。また、そうした廃墟には強力なモンスターがいるのでたいてい終盤になってからということになる。

魔術師の能力と共に重要な選択は種族だ。他の種族の都市を制圧すればその種族を利用できるようになるため、決定的な要素とは言えないが、欲しい種族の都市が近くにあるとは限らないため、やはり最初に選ぶ種族によって難易度も大きく異なることになる。
種族によってユニットの能力も異なるし、都市に作れる施設にも差がある。他にもいろんなボーナスがあったりデメリットがあったりする。種族数は多くアルカナスに9種類、ミロールに5種類の合わせて14種類もある。アルカナスとミロールは表と裏のような関係で、魔法の塔やいくつかの魔法によって行き来ができる。ミラーンのスキルがあればスタートからミロールで始めることができるが、そのスキルがなければアルカナスでスタートとなる。




久しぶりにプレイしたのだが、ライフ系9ピック、戦将のスキル(2ピック必要なスキル)を持ってスタート。普通にプレイすると通常ユニットは「精鋭」までしか育たないが、戦将かライフ系魔法の聖戦があれば「超精鋭」、両方あれば「大官」まで育つ(というか2ランク底上げとなる)。種族はハイ・マンを選択し、大官パラディン部隊による力押しを目指した。
最初、最も高難易度の「至難」で始めたが、早々に倒されてしまう。久々のプレイということで、「至難」の次の難易度である「難しい」で再開。敵対者の数は「4人」、大陸の大きさは「大きい」、魔法の力は「強大」でスタート。

何度かリセットしてそこそこ良さそうな地形で始める。最初の都市の環境が悪いと収益や人口増加が遅くて致命傷となりかねない。最初は偵察もせずに税率を少し上げてひたすら内政。建物は購入できるようになったら購入して済ませ開発のペースを上げる。本当は早めに都市を増やした方がいいのだが、ついじっくりと時間をかけてしまい、近くの中立都市から攻撃を受ける。それを凌ぎ、徐々に都市の開発が進むとようやく攻撃ユニットを作り始める。周辺の偵察を済ませ(魔法を使うか実際にユニットで探索しないと周囲の様子も分からない)、南北に一つずつ中立都市を発見した。また、大陸と呼ぶには相応しからぬ島であることが判明。そして、北西部、海の向こうに敵魔道士の都市を見つけた。
中立都市を制圧しつつ、東西に一つずつ新たな都市を建設。敵魔道士の姿は見えても、海を隔てているせいか攻め込んでくる気配はない。その間に念願のパラディンを生産し、船で敵魔道士のいる大陸へと向かう。ライフ系魔法の「命の息吹」を使うと、最高税率にアップしても反逆者は出ない。最初のうちこそお金に苦労するが、命の息吹のお陰でお金には困らなくなった。しかし、逆にマナ不足の気配。錬金術でお金をマナに変換するが、命の息吹が追い付かずに税率の上げ下げが激しくなる。
この頃にはアルカナス世界のだいたいの勢力が把握できた。敵魔道士でこちらの世界に拠点を置くのが2、あとの2人はミロールに多数の都市を持っていた。最初のうちは命の息吹が唱えられるまで待って進攻していたが、やがてそれでは追い付かなくなる。
あとはひたすらパラディン量産の力技。ミロールにはほとんど手を出さずにアルカナス統一を目指す。スタート開始直後のつまずきでスローペースになってしまったが、あとは作業の繰り返し。クリアに関して言えば序盤をうまく乗り切れればあとはなんとかなる。

……以下続くか続かないか未定(笑。


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