Dallas (1-0) | 24-17 | N.Y. Giants (0-1) |
Indianapolis (0-1) | 21-41 | Chicago (1-0) |
Atlanta (1-0) | 40-24 | Kansas City (0-1) |
Philadelphia (1-0) | 17-16 | Cleveland (0-1) |
Washington (1-0) | 40-32 | New Orleans (0-1) |
St. Louis (0-1) | 23-27 | Detroit (1-0) |
New England (1-0) | 34-13 | Tennessee (0-1) |
Jacksonville (0-1) | 23-26 | Minnesota (1-0) |
Buffalo (0-1) | 28-48 | N.Y. Jets (1-0) |
Miami (0-1) | 10-30 | Houston (1-0) |
Seattle (0-1) | 16-20 | Arizona (1-0) |
San Francisco (1-0) | 30-22 | Green Bay (0-1) |
Carolina (0-1) | 10-16 | Tampa Bay (1-0) |
Pittsburgh (0-1) | 19-31 | Denver (1-0) |
Cincinnati (0-1) | 13-44 | Baltimore (1-0) |
San Diego (1-0) | 22-14 | Oakland (0-1) |
いよいよNFL2012シーズンが開幕した。試合の感想は毎シーズン竜頭蛇尾というか三日坊主で終わるのがオチなので、今年もいつまで続くかかなり疑問だが、やれるだけ頑張りたい。
開幕戦で注目だったのがルーキーQB。32チーム中なんと5チームがルーキーを先発させるというある意味「異常事態」。ただフラッコ、ライアンの活躍以降毎年のようにルーキーQBがプレイオフに進出していて、流行になっているようにも感じる。
その5チームのうち勝利したのはワシントンのみ。ドラフト1巡全体の2番目に指名されたRG3ことロバート・グリフィン三世は驚きのプレイ振りを見せた。私がQBで注目するのは、落ち着き、勇気、リーダーシップの3点。パスラッシュなどに慌てふためかないこと、必要な時に大胆に投げられること、そして、仲間を鼓舞し勇気づけられること。こうしたハートの部分は経験を積んでもあまり改善されない。平時であれば難なくできることも、厳しい状況下で同じようにできるとは限らない。プレイオフ止まりのQBなのかスーパーボウルまで行ける、或いは勝てるQBなのかは、そうしたメンタルの部分が大きいと思っている(もちろん、例外とかは多数あるけどw)。
で、少なくともこの試合ではRG3はパーフェクトに近かった。最初のTDパスはラッキーな面もあったし、いくつか不用意なパスもあったが、パスの精度の高さはすでにリーグ屈指と言っていい。プレイアクションなどのプレイの精度もしっかりしており、ワシントンをこの地区の優勝候補に挙げたくなったほどだ。
ひとつ心配なことは、何度かQBのランをコールしたこと。それがすぐに故障に繋がるとは言わないが、ダメージは蓄積する。モバイルQBが2~3年目のシーズンから精彩を欠くようになる例も多い。走らないペイトン・マニングが首のケガで1シーズン棒に振ったのもそうした蓄積の影響があったのではないか。スクランブルも強力な武器となるので、それを封印せよとまでは言わないが、ヒットされない走り方を身に付けなければ長くNFLの世界で戦い抜くことはできない。
RG3より上位で指名された唯一の選手がインディアナポリスのQBラックだ。シカゴ相手に奮闘したが、再建中のインディアナポリスでは勝負にならなかった。ルーキーQBの負担を減らすためにはランの構築やOLの再建が急務だろう。レジー・ウェインひとりが気を吐く試合だった。ラックはこの試合だけで評価するのは難しいが、現時点では将来性は「並」って感じ。秘めたものがあれば・・・名前通りの幸運とかw
テネシーの2年目QBロッカーもなかなか面白い存在。NFLで先発するのに十分なハートは感じられた。テネシーはクリス・ジョンソンが全く機能していなかったので、今後はRB次第になりそうだが。
移籍組で最も注目なのがデンバーのペイトン・マニング。ビッグネームのタレントに欠ける攻撃陣をどう率いるのか見ていたが、ノーハドルオフェンスを使い出してからパスが次々と通り出した。ピッツバーグ相手にやってのけたことを思えば、さすがの実力発揮と言える。問題は敵地のクラウドノイズの中でもノーハドルが機能するかどうか。
ティーボウと併用となったジェッツのサンチェスは見違えるような結果を残した。ただバッファローの守備のひどさもあったので本物かどうかはもう少し様子見。
昨シーズンようやく結果を残したサンフランシスコのアレックス・スミスは開幕戦でグリーンベイを倒した。もちろんチームの総合力での勝利だが試合をコントロールできたことは高く評価できる。
ボルチモアのフラッコはあまり評価していないQBだが開幕戦は良い結果。勢いに乗ると強いタイプだが、劣勢を挽回できるかどうかが真価を問われるわけで。ボルチモアに完敗したシンシナティのダルトンは逆に接戦に持ち込めないと真価を発揮できないタイプ。早々にリードを奪われると何もできずに終わってしまう。
トップランクのQBの面々を見てみると、ニューイングランドのブレイディは余裕の勝利。ニューオーリンズのブリーズとグリーンベイのロジャースは苦杯をなめた。相手がうまく戦ったという印象だ。ピッツバーグのロスリスバーガーは今期もOLで苦しみそうか。
木曜に行われたダラス対ニューヨーク・ジャイアンツの試合では、ダラスがロモの奮闘で昨季の王者を打ち負かした。ロモは大事なところで大きなミスを何度か繰り返したことで低評価のQBだが、ダラスの戦力の乏しさから考えればトップクラスのQBと遜色のない実力の持ち主だと分かる。特にOLの弱さは長期にわたって改善されておらず、それがロモのケガにも繋がっている。
一方、ジャイアンツのイーライ・マニングは最も幸運を持ったQBだと言えるだろう。スーパーボウルを制した2回とも決してレギュラーシーズンが強かったわけではない。もちろんプレイオフを戦い抜く勝負強さがあったのは間違いないが、大舞台でヘイルメリーが決まったりWRが信じられないようなパスキャッチをしたりするツキがあることは事実だろう。またシーズン終盤に消耗しない戦い方をしているからこそこうした結果に繋がっていると言える。NFLのシーズンは短く、長い。