海鳴りの島から

沖縄・ヤンバルより…目取真俊

沖縄戦と朝鮮半島の女性たち

2013-06-22 13:21:39 | 沖縄戦/アジア・太平洋戦争

 5月23日に琉球朝日放送が「Q+リポート 元慰安婦女性 戦後も消えなかった苦しみ」を放映していた。同放送報道部のホームページで見られるので紹介したい。

http://www.qab.co.jp/news/2013052343383.html

 高校の教員をやっていた頃、県内紙が報じたペ・ポンギさんの記事を教材化して、6月23日の前に授業をしたことがある。沖縄戦をウチナンチューの被害だけでなく、「慰安婦」を強制された朝鮮人女性の視点からも見てほしかった。

 22日付琉球新報朝刊に、〈「1945年6月23日」正しく認識 高校、大学生76%〉という見出しの記事が載っている。

http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-208340-storytopic-1.html

 23日の沖縄戦慰霊の日に向けて、県内の小・中学校、高校では「平和学習」が取り組まれるが、各学校や個々の教師によって内容にはかなりの開きがある。受験優先の授業編成で、沖縄戦を含めた沖縄の歴史を教えるには、授業時間の確保や教材研究の深化など、教師にはかなりの努力が必要となる。子どもたち、若い世代への沖縄戦の継承を学校まかせにするのではなく、家庭や地域、ボランティア、メディアなど多様な形で進めることが、これまでも問われてきたし、これからさらに重要となる。

 ペ・ポンギさんと沖縄戦で「慰安婦」を強制された朝鮮半島の女性たちについて考えるために、単行本・文庫本をいくつか紹介したい。県内の公共図書館で借りられると思うので、ぜひ読んでほしい。

山谷哲夫編著『沖縄のハルモニ 大日本売春史』晩聲社 1300円

川田文子著『赤瓦の家 朝鮮から来た従軍慰安婦』筑摩書房 1540円

朴壽南著『アリランのうた オキナワからの証言』青木書店 2575円

山田盟子著『慰安婦たちの太平洋戦争 沖縄篇』光人社 1700円

福地曠昭著『オキナワ戦の女たち 朝鮮人従軍慰安婦』海風社 1800円

福地曠昭著『哀号・朝鮮人の沖縄戦』月刊沖縄社 1800円

日韓共同「日本軍慰安所」宮古島調査団著/洪玧伸編『戦場の宮古島と「慰安所」』なんよう文庫 1800円

海野福寿・権丙卓著『恨 朝鮮人軍夫の沖縄戦』河出書房新社 1600円

金一勉著『天皇の軍隊と朝鮮人慰安婦』三一書房 1545円

千田夏光著『従軍慰安婦』講談社文庫 390円

 

 

 

 


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