京都・宇治の陶芸教室 朝日焼作陶館 スタッフブログ

登り窯の横にかまえた朝日焼作陶館 「深く楽しい陶芸の魅力」に触れることができる窯元ならではの陶芸教室です

粘土再生

2024-01-31 15:47:21 | 気になるコト
こんにちは。
今日は、少し硬くなった粘土を
水に浸して戻した様子をお伝えいたします。


揉むには堅い粘土

手のひらサイズの輪切りにし、
バケツの水に浸します。
堅い土、水に浸した土、堅い土・・と、
交互に挟んである程度の塊になったら、
揉みます。
この時、あまりにもカチカチだったなら、
まとめて、もう一度輪切り、
堅い、水ビチャ、堅い、水ビチャの
粘土のサンドを繰り返します。

一度にビッチャビチャの
粘土ばかりにしないのは、
滑って揉みにくいのと、水加減が
多くなり過ぎないようにするためです。
乾かすのは時間がかかるからです。


滑りまくるので、周りビッチャビチャ。


めげずに揉みます。

イエ~い、まとまってきた!

こうなればしめたものです。
周りに残っている水分も巻き込んで
揉みやすい固さ粘土にし、荒モミ、
後に菊モミをして、使える粘土にしていきます。


こうして、屑土や
一度使って残った粘土たちは再生され、
無駄なく使われていくのでした。
もちろん、こんなことにならないように、
普段は堅くせずにビニールに包んで保管します。
だって、戻す時間って結構かかるし、
体力も使いますからね。

カッチカチになった粘土は
一度粉にしたら戻せますし、
中途半端な硬さの粘土は、
水をくぐらすことで再生できます。

諦めずに戻してみて下さいね。
凄く面倒くさいですけれども(笑)

それではまた明日。
Please stay healthy and stay safe.

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たたらつくり

2024-01-30 15:55:51 | 気になるコト
こんにちは。
今日は、豆皿用のタタラ作りをしたので、
その様子をお伝えいたします。

「タタラ作り」・・
細長い板を粘土の両脇に置き、
ワイヤーをスライドさせることにより
薄切りの粘土が出来る、技法というか、
道具というかです。
(細長い板を、タタラ板と呼びます)
由来を調べてみましたが、
「製鉄炉を作る時に、砂や粘土を木の枠で囲うので、
それが、転じてそう呼ばれるようになった。
(この炉の事をタタラ炉と呼ぶそうな)」
「製鉄の時にふむふいご(タタラ)と
形状が似ていたから」など、
なんかよく分かんなかったです(オイ


両脇にタタラ板をセット


一度に数枚作れる、すぐれた技法

さて、粘土を少し干しましょうか。
(タタラつくりをする時に、粘土が柔らかいと
形が崩れやすいので、堅くしてから成型します)


ン?黒点?ゴミ?


く・う・き!

黒点じゃなかった。
空気の穴でした~!(ダメなやつ)
もちろん、速攻なかったことにしました。
(一枚パァ。)
このまま作品にしたときに(空気入り)
焼きあがった時、その部分がはじけて
割れていたり、そもそも
素焼き時に割れたりしますので、
空気が入っている粘土を見つけた時に、
粘土に戻すのが一番無駄がないのです。

これらの勝ち残った粘土が豆皿になります。

出来た豆皿(勝ち組)

しかし、なぜ
タタラ板って名前になったのでしょうね。
知っている方がいらっしゃいましたら、
いつか教えてください。
ココに、さも知ってましたと、
ドヤ顔で書きますので(笑)
それではまた明日。
Please stay healthy and stay safe.

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窯焚きの様子

2024-01-29 15:48:02 | 気になるコト
こんにちは。
今日は、いつも窯詰め、窯出しの様子しか
お見せしていないので窯焚きの様子を
お伝えしようと思います。


朝日焼の窯は、
薪で焚く登り窯・ガス窯・電気窯の
3種類あり(窯の数はまちまち)、
電気の窯は主に素焼きに使われ、
ガス窯は、体験の作品や、
窯の作品(御本手)焼成に使われ、
登り窯は、展覧会用の茶道具(鹿背・紅鹿背)や、
月白釉、伊羅保釉(いらぼ)などの
作品を焼くために使われております。

さて、今回はガス窯の様子です。


棒の長さが=窯の分厚さ。

見えにくい写真で申し訳ないですが、
この動作は、キチンと還元が
かかっているかチェックするために、
蓋をしている棒を引き抜いている所です。


ぼーぼー
(見えてへんて)

窯には、上段と下段に穴があり、
蓋の棒を抜くと、どちらからも、
ぼーぼーと活きの良い炎が空気を求めて
外に出てくることが望ましいです(還元焼成)
(窯の中の空気を使い切ることで、
粘土や釉薬の中に含まれる空気も使い果たし、
それによって起こる化学変化で
色を出すのです)

その様子を記録として残すワタシ


地味な作業(笑)

時間と温度、ガス圧を付けております。
次回に活かさなくてはね。

この写真の頃は、還元から酸化へと転じ、
一分間に何度上がっているかチェックしている時、
もしくは、もう窯が終わる直前の書きこみ。

ガス窯は、
大勢で力を合わして焚く登り窯と違い
一人でガス圧を上げ、一人で
(一分間に何度上がっているのか)計算をし、
窯が無事焚きあがっているか、
一人でヤキモキして焼成いるのです(笑)

明日も御本手の窯を焚きます。
一人で、ヤキモキして。
それではまた明日!
Please stay healthy and stay safe.
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エッシャー展(佐川美術館)

2024-01-28 20:54:19 | お出かけ
こんにちは。
今日は,滋賀県琵琶湖大橋の近くにある
佐川美術館へとエッシャー展を見に行ってきました。


昨日,仲間が「行ってきた!面白かった!」
って呟いていたので,むずむずと
行きたくなった次第であります。
展覧会や映画,などなど「次」はないと思って,
気がついて「行きたいかも?」と
少しでも思ったら行くようにしております。

その昔,沖縄旅行に行った時,目当てにしていた
沖縄料理の大御所の本を見かけて,
あっ!…っと、でもな〜他の本も見たいから、
あとで本屋に行こう〜って、
それっきりその本に出会えず、買えなかった
苦い思い出があります。はい。
話を戻しましょう。

昔、エッシャー展に行ったのは
20代の頃見た以来だから…30年ぶり⁈
ウソ⁈マジ⁈(ウソだと言っってくれ〜笑

有名なのは「だまし絵」です。


水が滝から落ちてるはずなのに…

エッシャーは、だまし絵を描こうと思って
木版画を始めたわけではなく、
遠近法を取り入れ、紙の平面の中に
いかに立体を組み入れるのか(奥行きを出して
画面に凹凸があるように見えるようにする)を
ものすごく考えて取り組んで、、
白と黒の反転が続いて、ある時立体になって
二つの世界が現れるのを…うーん難しい。

ゆっくりお伝えしたいので、飛び飛びに
数回に分けて記事にしようと思います。
エッシャーの正確な仕事っぷりや木版画の狂気を
お伝えできたらと思います。

(葛飾北斎の神奈川沖浪裏に影響を受けた
「天地創造2日目」)

このエッシャー展、
佐川美術館の後は、愛知県豊田市の
豊田市美術館にて7/13〜9/23まで
巡回するらしいです。

ぜひ行ってきてください。
感想を伝え合いましょう。
「見た?」「見た。」
「「やばいよな〜!」」って(笑

と言うところで今日はおしまい。
また明日。
Please stay healthy and stay safe.
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バラ現る

2024-01-27 20:52:52 | 作陶館日記
こんにちは。
今日は、先日お伝えしたバラの続報です。
とはいえ、お客様の作品なので
全容はお伝えできないのすが、、
バラのウエルカムボード、焼きあがりました。

無事に、ボードのまま、バラも欠けずに。

(少し、窯内でゴミが落ちてしまっており、
削り取って、低下度で溶ける釉薬を上から載せ
お渡しできましたが、少し跡が残ってしまい
申し訳なかったです・・)

この窯、干支の皿も入っていたようで
皿を縦に積んで焼けるゴウも
沢山入っておりました。(白の重なってるヤツ)


ゴウが多すぎて、棚をほとんど組めていない窯。


ゴウの隙間に豆皿と干支の酒呑が見えます。
ゴウという柱の間にポツンぽつんと置かれる罠、
若しくは潜む魔物。
それを攻略しつつ、奥へと進む。。
何かの漫画、もしくはアニメを見すぎですかね?
こういう絵面を見ると,エジプトの王の間(?)
もしくはダンジョンの道を想像してしまいます。

今月もガツンとした窯詰めの予定があるので、
その窯詰め・窯出しの様子もお伝えいたします。

それではまた明日。
Please stay healthy and stay safe.
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