この椅子に座りだしたのは、バランスをとるため。
気付いてはいたが、傾き始めていた。
日常とは、雑多なことで埋め尽くされているから、どうにかすんなりと生きようとしたって、
必ず幾つかの問題や悩みなど、疎ましいことが浮き上がる。
その幾つかに加え、君のことや、僕自身のことなど、ぼちぼち抱えきれなくなっていたのかもしれない。
だから、この椅子が用意された。
何の変哲もない、家具屋に行けばどこにでもあるような、木の椅子。
この椅子に座って、何かと向き合う。
思いを巡らす。
多分、この椅子には、僕の気持ちは伝わっているんじゃないか、と思う。
木目一本一本に伝わっていると、夜が静かな程に、思う。
伝わったら、何がどうなるってわけでもない。
この椅子が、君だったら
良かったのにな。
気付いてはいたが、傾き始めていた。
日常とは、雑多なことで埋め尽くされているから、どうにかすんなりと生きようとしたって、
必ず幾つかの問題や悩みなど、疎ましいことが浮き上がる。
その幾つかに加え、君のことや、僕自身のことなど、ぼちぼち抱えきれなくなっていたのかもしれない。
だから、この椅子が用意された。
何の変哲もない、家具屋に行けばどこにでもあるような、木の椅子。
この椅子に座って、何かと向き合う。
思いを巡らす。
多分、この椅子には、僕の気持ちは伝わっているんじゃないか、と思う。
木目一本一本に伝わっていると、夜が静かな程に、思う。
伝わったら、何がどうなるってわけでもない。
この椅子が、君だったら
良かったのにな。