Catch the words

from Shizuoka/name is "slide"

夢紡

2012-03-30 | Weblog






半分は、細かな円を描きながら、遥か未来まで続いていく
半分は、沢山の縁を紡ぎながら、遠い過去から続いてきた

君と僕とで半分こ
あの人とあの人で半分こ
その心と命で半分こ


着地して、点を打ち、伸びて、跳ねて、春のように淡いけれど
力強く
過去から未来へ
小さな星を遥か未来へと運んでいくみたい


螺旋状に遥か未来まで続いて行くから、誰かと誰かで半分こ
咲いて散って遠い過去から続いてきたから、空と大地とで半分こ
そして
青い海が全てを繋げていると
僕の中の見えない円が、廻りながら『半分』という完全体の夢を観る



*写真は、庭の山茶花です








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家族写真

2012-03-25 | Weblog









家族写真を撮った、三月


或る日、叔父が持ってきてくれたのは
祖母が若かりし日の、花柄の羽織姿のセピア色
あれから長い月日を経て
何枚かの写真は家族の歴史と共に増えていき
また、一枚の家族写真


甥っ子も姪っ子も勢揃い
姉はいつもよりほんの少しお洒落して
僕はいつもと同じ
主役は、とても嬉しそうな、いつもの笑み


切り取られた一瞬に
沢山の歴史が喜怒哀楽が写っているのかなと
何となく思った
ここにいる人や亡くなった人、これから生まれる人も
過去も未来も
そしてたった今の僕ら


僕の中に住まう人々や物ごとや
景色や感動、メロディーや言葉が
切り取られる一瞬に花のように弾け香らせながら
写る気がした
設置されたデジカメから走る姉の表情
自動シャッターが作動する音に
君や僕のたった今が記録される
たった一瞬が永遠になる写真の中


家族写真を撮った、三月に















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春の部屋

2012-03-22 | Weblog










そこは、温か味溢れる季節の部屋
僕は座って、縦横無尽にその欠片を拾い集めて歩く
気が付けば沁み渡って
青いのに暖かいその部屋からゆっくりと心が周遊し始めた
教えてもらったものは、僕の意識を通過して、原風景まで届くのだろう


僕の一日一日はそんな欠片たちで積みあげられて
時々、崩れそうになってもまた教えられて
昨日も今日も明日も
毎日毎日
沢山の感謝の気持ちを煉瓦の家のように積んでいくのだ


さあ今夜も、僕の風景のポストに届いたものに
感謝しながら眠りにつこう
あらゆる世界は、網の目のように縦横無尽に繋がっていて
それぞれがそれぞれの場所で
或る一点を目指して昇って行こうとしていると思うから













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2012-03-18 | Weblog








愛おしいと思う程
時間はさらにゆっくりと速度を落とす


僕の中の言葉に追い付けなくなる前に
思い出さなきゃ
しっかり見開いた幼い頃の僕の瞳


君が歩んでいく姿が愛おしいと思う程
時間は速度をなくすようで
言葉は、気配は感じるのに
春花の匂いの中を彷徨うように真白くなって
何処か遠くまで
僕を連れて行ってしまうのだ


愛おしいと思う程、言葉をなくすなら思い出そう
あの頃の
真っ白なままの黒い瞳
そして泉のように、永遠のように
溢れる心を掴まえよう















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日々

2012-03-16 | Weblog











遥か彼方

いつものポイントで見える富士山は、もう三月だというのに
今はまだ雪を被っている
地上では雪はほとんど降らないのに
標高3千メートル級ともなると、そこはきっと別世界なんだなと、
白き円錐の美しい山が見える度に思う。


茶畑の脇に立ち、富士山がある方へ視線を向ける。
その姿は見えなかったけど
電柱の影がその在り処を指し示すように伸びていた。
原発の方向は、あまり向く気にならない。(←浜岡への気持ち)


富士山には登れないけど願う
見えないけど祈る

願いことが幾つもあって、
富士山に住む神様にコラ!と怒られそうだけど。


そして、
甘い新茶の季節は、まだかな?なんて思いながら、いつもの茶畑を通り過ぎる。
富士山は、今日は見えるかな?なんて思いながら、いつもの道を行く。
君は、元気にしているかな?なんて思いながら、いつもの僕は町の片隅。
日々、僕の思いはいつも

遥か彼方















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