愛のつるし一回転飛行機

けん玉姉のけん玉普及活動日記。
2008年秋、転移性乳がん患者となる。
病気のこと、日々の生活なども。

彗星と魂、そして・・・

2011年03月26日 | 思い出

  『始めからやっておけば良かった・・・』一晩中やってもほんの少ししか、彗星は向きを変えてはくれませんでした・・・『間に合わないんじゃないのか・・・』私は疲れきり、一旦戻り、翌日の夜にまた向かうことにしました・・・
 
 
  その夜、私のうなり声で彼女が目を覚まして言いました。
 
  「どうしたの、このところ、ずっと唸ってるわよ・・・」
 
  自分の調子がわるいのに私の心配をしてくれているのでした。
 
  「いや・・・それが、このところずっと妙な夢を見てて・・・
 
  人類文明を守るために何か、大きな星と格闘してるんだ・・・」
 
  「は?」
 
  「このままにしとくと、地球に落ちてくる。それで避けさせようとしてるんだが手ごわいやつで全力で押してもなかなか、軌道が変わらないんだ・・・」
 
  「ふうん・・・それじゃ、まあ頑張って・・・」
 
  「・・・」
  軽く言われてわたしは苦笑いしてました。
  「あのなあ・・・・・んなのがあるわけないだろ!」
 そしてトイレにたってさらに大文句を言い続けてました。
 
  「たくもう・・・それでなくとも疲れてんのに、何で、こんな余計な夢で更に疲れなきゃならないんだ!」
  私はへとへとになってました。
  「ああ!何か、すごい損してるような気がする・・・」
 
  結局、ぎりぎりのところまで、それは私を悩ませ続け、クタクタにさせてくれてました・・・
  ・・・少しずつ、すこしずつ、やっとこさ星は動いていってくれてました・・・
 
  そんな夢のなか、わたしは、多くの魂たちが彗星にやってきていることに気が付きました。初めは、私の手伝いに来てくれたのかと思いましたが、どんどん、彗星の中に引きこまれていく様子で、止めることも出来ず、そんな余裕もなく、私は訳のわからないまま、それを見ながら自分のやれることにだけ集中するしかありませんでした。
 
  今になって思い出すのは、前に、父が亡くなった時、あの時も丁度、彗星が通り過ぎていたことです。兄が言ってた言葉が記憶をよぎるのです・・・「彗星がオヤジの魂を連れていったのかな?」
 
  そう、まさにそんな感じの魂たちの動きでした。
 
  5日がかりでやっとのことで、地球に関係の無い外軌道にばかでかい怪物を放り出すことに成功した私は、地球の横合いを通り過ぎるそれから、離脱したところで、別の不思議な光景を見ることになりました。彗星の尾っぽから、大量の魂たちが吐き出されるように空間に撒き散らされていたのです・・・
 
  『助かったのか? こいつらは? 吸い寄せられかけて戻ったのか? 』しかし、それはなにか元気そうな感じで、吸い込まれたのとは別の連中のようでした・・・
 
  私が地表に戻る時、彼らも世界におりてきました。まるでわたしに付き従うかのように・・・『魂が差し替えられでもしているのか? それとも新しい赤ちゃんたちなのか?』わたしは当惑していました。

 彼らはどこまでもついてきました。なんか心配になってきました。『このまま、家に戻ったらこいつらは家になんかの霊魂として住み着くのか? こんな連中がいたら家はどうなるんだ? 』 振り返ってよくみると可愛い感じの子供達ばかりでとても嬉しそうに私の後をついてきてるようでしたが、これ以上、問題を増やされるのはいやでした。

 それで、『お前達、これ以上、わたしについてきてはいけない。もう、行くべきところに行きなさい』と念を送ってやったところ、ちょっと困った顔になっていましたが、それでも動きを変えてくれてどうやら、それぞれの入るべき肉体に向かってバラバラに散っていったようでした。私はほっとしました。

 この時、多くの魂が彗星に吸い寄せられて逝き、その代わりに新たな若い魂たちが何かの目的を持って地上に降りたようです。彗星には何か、そう言う役割があるのでしょう・・・ 何のためだったのか気になりましたが、 しかし、わたしはもう、精根尽き果てていて、そんなことを調べるような気力も残っておらず、『まあいい、もう・・』と思いながらただ、戻るのが精一杯でした・・・
 
  状況はそれどころではなく結局、このあと、疲れきった私が十分に見てやれることができないうちに彼女の容態が急変し、最後の入院となったのでした・・・

 

 

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1 コメント

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黒と白 (Nパパ)
2012-04-09 13:19:01
意味があるかどうか、はっきりしませんがこの頃に黒龍会とかいう組織が白龍会と言う名前に変わっているようです。

 ひょっとしたら関係があるのかもしれないです。

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