愛のつるし一回転飛行機

けん玉姉のけん玉普及活動日記。
2008年秋、転移性乳がん患者となる。
病気のこと、日々の生活なども。

天女と病魔

2011年03月21日 | 思い出

 何一つ、自分がまともな成功のないままだったので、ぎりぎり、自分たちが生きていけるだけ程度の状況であったにもかかわらず、けん玉姉は人のために飛び回っていました。それでわたしとそのことで言い合いになることはしょっちゅうでした。
 
  ですが、それでも、彼女が元気でいて結局、ほぼ全部、やりたいようにさせることにしていました。彼女はそれが幸せだと言っていたからです。
 
  わたしは、もうほとんど、不思議なことは覚えていませんでした。彼女と思ったように過ごせないのは残念でしたが、まア、彼女を縛る資格は成功できない自分にはないだろうと考えて諦めていました。

ですが、不思議な事というか、よく分かりませんが二人が交わしたおかしな会話を一つ思い出しました。

 ある日、彼女の好きな藤子先生のチンプィのアニメを一緒に見た後で、「この主人公の子は可愛いよね?」 とか話してると、「でもこの名前は嫌い」とはっきり言われて衝撃をうけたのでした。

 『しまった! この名前で生まれ変わる予定にしちまってるのにどうしよう!』  わたしはあせってしまい「あの・・・自分がこの名前だったら?」 と恐る恐る聞きました。

 「いや!」

 『困ったなあ・・・今更、変えられないよ・・・てっきり気に入ってると思ってたんだ。』はっきりいやがられて悩んでしまっていました。そんな夢話でも万が一、ひょっとしたら本当の事になるのかもと言う思いはこの時にもあったのです。ですがその時・・・

 「まあ、漢字かどうかにもよるけど・・・」と彼女は付け加えてました。

 「漢字ならいいの? 絵画の絵と里の“リ”とか・・・」私は彼女の希望を聞いておかなきゃとの思いで言っていました。

 「ちっとはマシかな・・・」それで何か、考えた様子で「・・・まあ、それでいいよ」 さらに、「漢字の絵里ならいい。それにして」となんか、本気で生まれ変わりで使う名前だと思ったように言い出しました。

 『調整できたら、これだけでもしとこう・・』私は彼女の答えを聞いてそう考えてました。

忘れてる筈なのに、時々、こんな風に思うことはあったんですね。『でも、まあ、関係ないか。あれは最悪の場合で、だいたい夢で見た話でしかないし、たいがい大丈夫だろう。』私はそう考え直してまた、わすれることにしました。

 

   そして、やはりいつも私は失敗でじたばたしながら十数年が過ぎ、問題の違和感が発生するまでは、ともかくもうそれぐらいの事しか、おかしな現象は起きなかったたのです・・・
 
  想像するに、多分、私の無意識はあれだけやったんだから絶対、大丈夫のはずと思っていたのでしょう。また、親の問題や、自分の仕事の失敗等、不運を受ける代わりに彼女だけは守る設定にしてたという記憶もあり、最悪でも彼女だけは守られる筈だとその点でも安心していたのでしょう。実際、自分が仕事に失敗し、父が逝き、母がおかしくなって、彼女が色々心配しても当初は、『大丈夫だ。お前だけは絶対、大丈夫なようにしてあるんだ』といつも心の奥底でつぶやくように思ってた記憶があります。
 
  それなのに、やっぱり病魔が襲ってきた。それが分かったためなのか、ついに、その時点で何か不可思議な現象が、起き出していました・・・
 
  それはある朝、明け方近くに起きました。私の右肩の上に何かが舞い降りてきました。とても暖かく、恐ろしく気持ちの良いものでした。今、彼女の魂のように感じている温かいものを何十倍にも高めたようなもので、その上、それは映像的イメージを私に送り込んできました。何かすごく気持ちがいいなと目が覚めてからそれに気がついたのです。気持ちがいいのがもったいないと思ったのであえて、目を開けないようにして、顔だけ上に向けるとその存在の姿が瞼の裏に見えました。
 
  輝きすぎてて顔がわからないのですが、雰囲気としては天女という感じでした。その時の自分はそう言うのは全く信じてないのでいい夢だなと思ってただただ、相手が送り込んでくれてる安心感を受け取ってました。彼女はなにか、回るエネルギーのようなものを使ってやってくる感じでした
 
  やがて、それは去っていきましたが、最後に少女のようなイメージを送り込んでいました。その時にはサッパリ、分かりませんでしたが、今、手に入れたビデオでやっと分かりました。そのイメージが、昔の少女時代のけん玉姉そっくりのアイドル少女のイメージだったことに気がついたのです・・・前に夢で作り上げた覚えのあるあのアイドルの子がデビューした頃のイメージがそれだったのでした。


 私は今、思い出してきました。、(このことに何の証明もしようがありませんし、まあ、単なる妄想としか思えないでしょうがただ、多くのことに辻褄が合ってきます。その存在ははるか昔に神と しての意識をもっていたときにずっと見ていた、一緒にいた私の片割れでした。私が最初に自分を二つに分けて作り出した存在・・・それゆえ、 私と同じ大きさであり、それで昔からずっと一緒にいた私の最愛の永遠の存在となった・・・彼女と私が最初に作った子が幸運の女神と呼んだあの娘であり、二人目が男の子であの仮面の男になっていったのです。)時間の流れを自由に移動できる魂である女神としての彼女は、自分が大丈夫で、また、もう一人の人間として生まれ変わるんだという事をこの時、人間意識に凝り固まっていた私にイメージで教えようとしてくれていたようなのです・・・私が彼女の事を葬儀の時に「女神だったぞ」と言いつづけていたのは、どうもこれが理由だったみたいです。
 

 

 

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