私は、取引所の人たちにももう、別れを告げ、テープおじさんが来たときには、騒ぎが嫌で外で話すために連れだしていたのですが、結果、路上でキリストとその使徒みたいなパフォーマンスを演じるハメとなり、逆に目立ってしまっていました。
でももう、自分の方に来られても困るというのもあって、もう、ここまできたら、少々、そこいらの人に見られてもこれっきりだからいいと思い、完全に彼と縁を切るためにこう、つけくわえました。
「今後なにかあったら前にいたもとの団体を頼りなさい」と
「戻るんだな? 分かった。」
彼の返事にまた教条主義的なものを感じて気になりましたが、
すでに、彼がその団体を前にやめていた様子から、彼がやめるにも関わらず、私が神ではないと言いなおさなかった時点でその団体は少なくとも悪意はないものらしいと判断できていたので、戻させても別に害はないだろうと思いました。ともかく自分にこれ以上頼らせる可能性を打ち消しておきたかったのです。
「それできっとなにもかもうまくいきますよ・・・それじゃ」
私はこの時、自分が取次店の彼女に言ったことなど、全て忘れていたのです・・・
そして、彼に別れを告げて荷物の関係で迎えに来てもらってた、けん玉姉の車に乗り込みました。
「なんなの? 」彼女は初めて見たテープおじさんと私の様子にとても奇妙なものを感じたらしくすぐに聞いてきました。
私はこの時点まで、一切、自分の神がかりについて何も彼女には言っていませんでした。その時私の頭の中ではまたこれはただの冗談みたいな話ということに戻っていました。
「何か、偶然、俺が祈ったら、玉の輿に乗った女の子がいたり、課長が部長になったりしたんで、おかしな信じ方をした人が神様みたいに思い込んじゃって、しつこく、ついてきてたんだよ。まあ、これで別れることができたけど・・・」
「えー! そんなんだったら、先に、うちのほうを幸運にしてよ!」
「あのなあ・・・」私は笑った。「できるわけないだろ?! 何か、偶然が続いただけなの! ありえない。」
「なんだ、してくれないんだ・・・」
「だから・・・あるわけないだろ? 本気にするなよ。こんなの、信じるやつがあるか!」
「やっぱり、私にはしてくれないんだ・・・」
彼女はがっかりして泣きそうになっていました。
「おいおい・・・」
あまりに嘆き続けるので、とうとう、わたしは祈ってやることにしました。
「わかった、わかった、やってやるよ、幸せになりますように、はい」
そう、ここで祈ってるんですね・・・。
よく思い出してみるとこの時けん玉姉にも祈ってる。ホントにそんな力があるものならなんでこっちはだめだったんでしょうか? それとも・・・別なことで本当はダメではなかったとでも・・・?
この頃、わたしはおもいだしてきました。この祈りをしたあとで何となく思っていたことを・・・。『何もしなくても大丈夫にしてある筈だけど・・・でも、ここまで言われたんじゃ、最悪の場合のあの計画も確実にやっとかなくちゃいけないな。念のためにそろそろ準備しとこう。彼女が生まれ変わったら入るのに適当なその受け皿になる予定のアイドルグループを』
その年、私達が会社を後にした丁度そのあと頃に、一つの女性アイドルグループが立ち上がりました。その後、一時は日本で一番流行ることになるアイドルグループが・・・そして彼女が入る頃には彼女が騒がれすぎないですむ適当なレベルまで人気が落ちることにもなっているそれを・・・
今日の順位は?あなたのクリックでランキング上昇中。
1日1回お願いします~~ポチっと押してください。
広島情報は広島ブログでばっちり