徒然なるまままに

展覧会の感想や旅先のことを書いてます。

三井記念美術館「美の伝統 三井家伝世の名宝」(後期)

2005-12-24 | 美術
三井記念美術館 
開館記念特別展 I「美の伝統 三井家伝世の名宝」(後期)
後期:11月17日(木)~12月25日(日)

23日なって、前期に引き続き、後期にいってきました。

まずは、茶道具。
実は前期に展示されていたものと同じで、10月16日に既に拝見してもの。しかし、
10月29日 特別展 華麗なる伊万里、雅の京焼@東京国立博物館
11月10日 根津美術館でお茶道具と光琳・乾山
12月18日 MOA美術館で、光琳・乾山、仁清
とこの3ヶ月に、仁清と乾山を、それなりに数を見てから見ると、また一味違います。

国宝「志野茶碗 銘卯花墻」 桃山時代・16~ 17 世紀
重文「黒楽茶碗 銘俊寛」 長次郎作 桃山時代・16 世紀
重文「黒楽茶碗 銘雨雲」 本阿弥光悦作 江戸時代・17 世紀
重文「大名物唐物肩衝茶入北野肩衝」 南宋時代・1 2 ~ 1 3 世紀
  「大名物 粉引茶碗 三好粉引」 朝鮮王朝時代・16 世紀
  「伊賀耳付花入 銘業平」 桃山時代・16~ 17 世紀
は、もちろん、やはり、自慢の品が並べてあるということを得心しました。

絵画は、
重文「日月松鶴図屏風」 室町時代・16 世紀、「聚楽第図屏風」 桃山時代・16 世紀などが出ていましたが、あまり状態がよくないのでピンときませんでした。応挙の雲龍図(1784)を見ていると写生でない応挙で新鮮です。

そして書。
かなは、高野切が1種、2種、3種と三色紙の「継色紙」 伝小野道風筆、「寸松庵色紙」伝紀貫之筆、「升色紙」が並びます。古筆手鑑「筆林」の「寸松庵色紙」の部分も展示されていました。五島美術館の特別展 やまとうた一千年では、三色紙はぴんときていなかったのですが、今回は、よくわかりました。やはりこの小さな方形に書かれた「かな」は いいですね。

拓本など
  • 国宝「銅製船氏王後墓誌」 奈良時代・戌辰年 (668)
  • 「石鼓文- 中権本- 」 戦国時代・前5 ~ 4 世紀
  • 「泰山刻石-五十三字本-李斯筆 前219年 
  • 「礼器碑」(156年)
  • 「曹全碑」(195年)隷書の典型
  • 「蘭亭序-開皇本-」王義之筆(353年)
  • 「集王聖教序-松烟拓本-」王義之筆(672年建碑)
  • 「孔子廟堂碑」 虞世南筆 唐時代・貞観2 ~ 4 年(628~ 630)
    など。漢字が、芸術として残存しているのはよくわかります。来春の書の至宝展で勉強したいと思います。
  • 「妙法蓮華教巻第七」(676)この楷書は本当に素晴らしい。

    刀剣は、
    国宝「短刀無銘正宗名物日向正宗」 鎌倉時代・14 世紀
    国宝「短刀無銘貞宗名物徳善院貞宗」鎌倉~ 南北朝時代・14 世紀
    重文「太刀銘則宗」 平安~ 鎌倉時代・12~ 13 世紀
    など立派なことは判るのですが、ピンときていません。

    前期のほうが、私など素人向けでした。書を嗜む方には後期がよかったかもというところでしょうか。

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