徒然なるまままに

展覧会の感想や旅先のことを書いてます。

歌仙の饗宴 @出光美術館

2006-01-29 | 美術
歌仙の饗宴 @出光美術館

2006年1月7日(土)~2月12日(日)
古今和歌集1100年記念祭
歌仙の饗宴

今なお私たちに受け継がれた和の世界―― それを代表するひとつに、和歌の世界があります。千年もの昔から、私たちは少ない言葉のなかに遊び、自然の豊かさを、また人々の情感あふれる営みを詠じてきました。時は平安王朝の御代、多くの名だたる歌人が輩出され、歌仙と呼ばれる達人が選ばれます。いつしか彼らの秀歌は人々の間に広がり、和歌は書に託され、肖像は絵に託されるようになりました。本展では、鎌倉時代の歌仙絵では最も著名な佐竹本三十六歌仙絵をはじめ、江戸時代の琳派作品にいたるまで、歌仙にまつわる華やかな書画の名品を展示します。

 29日に、佐竹本三十六歌仙絵があるというので、出光美術館にいってきました。鑑賞できたのは6点。お姫様は「小大君」のみとちょっと残念。あとは人麿、藤原興風、僧正遍昭、大中臣頼基、壬生忠見。詞は伝 後京極良経、画は伝 藤原信実。ただ、やはり鎌倉時代の作品なので、雅ではありません。なお三十六歌仙は藤原公任撰。(こちらに解説を発見
 平安の書が、何点か展示されていた。高野切(第一種)、高野切(第三種)、人麿切集(伝 藤原公任)(料紙の継ぎ目で断簡してあった)関戸本古今集切(巻四 秋歌上)(伝 藤原行成)と別の関戸本古今集切、右衛門切古今集断簡(伝 寂蓮)、等。先般の出光美術館「平安の仮名 鎌倉の仮名」と重なっているものもあったが、それでもやはり平安の書は美しい。
 岩佐又兵衛の三十六歌仙図が六幅のほかに、重要美術品「在原業平図」、「三十六歌仙図屏風」(これだけは伝 岩佐又兵衛) などがあった。岩佐又兵衛も、需要に応えた作品を創作していたようだが、なかなか表情は秀逸。重要美術品「伊勢物語図」は、オドロオドロシイ女性の表情があるが、先般山種美術館で見た官女鑑菊図とほぼ同じ構図なので、ちょっと吃驚。
 「人麿・伊勢・小町図」(三幅対)(土佐光起、光成、光高)。これは土佐光起の記念碑的といっていい作品。
 鈴木其一「東下り図」「三十六歌仙図」(チラシの表紙に採用されている)の二幅は、表装があまりに凝っている。
 
 出品リストにはないが、色絵梅花鶯文富士形皿(古九谷、白地に柿右衛門のような色絵、富士形の皿の技術がすばらしい)(これは絵葉書も販売している作品)を見れたのが幸いであった。また鍋島焼として色絵松竹梅文大皿、青磁染付葦流氷文皿、色絵冊子文皿(五客)も展示されていたのに目がいった。

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1 コメント

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Unknown (アイレ)
2006-01-31 23:33:01
ak96さま

こんばんは。TBありがとうございました。

ただ今、佐竹本三十六歌仙絵の切断とその流転にまつわる書籍を読んでいますが、絵の所有者の栄枯盛衰は時代を反映していて凄いの一言です。

私はもう一回「斎宮女御」を見に出光美術館に行こうと思っています。(公開は10年ぶりだそうなので、楽しみです。)
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