毎日バッハをきいていこう!

一日一バッハ




OVPPとは、One Voice Per Partの頭字語で、バッハの合唱曲のパートを、1人で歌うことをしめす近年の造語です(1990年代から使いはじめられるようになりました)。ちなみに、今日きいた「輝く曙の明星のいと美わしきかな」の演奏もOVPPによるバッハです。

OVPPの嚆矢は、リフキンによる「ミサ曲 ロ短調 BWV232」(ノンサッチ)の録音。以後、リフキンの一連のカンタータ録音(オワゾリール)、パロットの第4稿による「ヨハネ受難曲 BWV245」(EMI)の録音などが、初期のOVPP演奏例です(レーベル名はすべて初出のそれ)。

ただ、追従する指揮者や演奏家は少なく、OVPPはごく一部の例外的な演奏でした。ところが、このところOVPPによる演奏が急速に増えてきて、マクリーシュ、クイケン、ピエルロ、パーセル・クァルテット、ミルンズ、ユングヘーネル、マロンといった多彩な演奏家が、OVPPでバッハを録音。

国内のコンサートでも、渡邊順生とザ・バロック・バンドや、バッハ・コンチェルティーノ大阪など、OVPPによる演奏をきくことができるようになりました。個人的には、パート1人の演奏は好きなので、まずはうれしい限りです。

もちろん、OVPPがバッハの合唱曲に常時適用できるかなど、まだまだ考慮すべき問題がのこっていると思います。OVPPがバッハの日常に近いものだったとしても、演奏はやはり多彩であってほしいというのが、一愛好家の願いです。

[訂正]OVPPの初期の録音として、パロットの第4稿による「ヨハネ受難曲 BWV245」(EMI)をあげましたが、これは「マニフィカート」(EMI)の誤りでした。



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