Activated Sludge ブログ ~日々読学~

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●辺野古破壊への「県側の徹底抗戦はこれからだ…翁長知事は二の矢、三の矢で巻き返しを図るつもり」

2016年09月19日 00時00分03秒 | Weblog


nikkan-gendaiの記事【「辺野古」司法判断で県敗訴も 翁長知事に“逆転シナリオ”】(http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/190137)。
LITERA 本と雑誌の知を再発見』(http://lite-ra.com/)の野尻民夫氏による【辺野古トンデモ判決の裏に裁判所の露骨人事! リベラルな裁判官を異動させ行政べったりの裁判官を抜擢】(http://lite-ra.com/2016/09/post-2567.html)。

 《ヒラメ裁判官が国の主張を代弁するような判決だった…多くの沖縄県民がア然としたと思います》。
 《安倍(国)VS翁長(沖縄県)の法廷闘争は、アッサリ安倍に軍配が上がったのだ。しかも、その判決文は、翁長知事が「あぜん」という言葉を繰り返すほど国側に媚びた内容》。

   『●「最低裁」のコールが聞こえる…沖縄負担軽減担当相らの
             「辺野古が唯一の解決策」をオウム返しでしょう…

 上にしか目がいかないヒラメだった訳です。オマケに《野球の審判がいきなり相手チームに入るようなもの》…という異常さ。酷い裁判、酷い判決。
 《鶴保沖縄担当相…判決に「注文はたったひとつ、早く片付けて欲しいということに尽きる」と言い放った》…如何にこの裁判がアベ様寄りで、デキレース、猿芝居だったかが分かろうというもの。
 まぁ、「最低裁」もオウム返しでしょう、きっと…。


 琉球新報のコラム【<金口木舌>国家権力によるDV】(http://ryukyushimpo.jp/column/entry-359221.html)によると、《「DV(ドメスティックバイオレンス)」…DVの本質は「力と支配」…▼16日の違法確認訴訟の判決や、米軍北部訓練場のヘリパッド建設問題を考えると、いずれも国家によるDVだと改めて思う。話し合う気があるかのような優しさを見せつつ、権力で基地を押し付け、安全保障の面で沖縄への依存を強める ▼DVも基地問題も「人権が守られていない」という点で共通する。パートナー同士、国と地方も互いに「対等」な関係を築くことから始める必要がある》…とありますが、おそらく、アベ様らは沖縄を「ドメスティック」とは思っていないようです…。
 
 沖縄タイムスの【社説[辺野古判決と自治権]対等の精神ないがしろ】(http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/62646)では、《判決では「国が説明する国防・外交の必要性について、具体的に不合理な点がない限り、県は尊重すべきだ」と言い切っている国が辺野古に新基地を建設するといえば、県はその考えに従え、と言っているのに等しい》…とあります。地方自治なんていう言葉はヒラメ裁判長の脳裏に浮かぶことも無く、沖縄の皆さんの民意も一切無視。

 辺野古破壊への《県側の徹底抗戦はこれからだ…翁長知事は二の矢、三の矢で巻き返しを図るつもり》。何としても、高江や辺野古の破壊をストップしないと。

 サンデーモーニング(2016年9月18日)のトップニュースで「辺野古破壊訴訟」が取り上げられていた。

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■サンデーモーニングのトップニュース《辺野古破壊訴訟》について 翁長雄志知事記者会見「これまで地方自治とか民主主義とかを守ろうという話をさせて頂いたが、三権分立という意味でもこれは相当な禍根を残すものではないか」(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/fd3baaefb3d7b23e0eff7628e6e794af

■サンデーモーニングのトップニュース《辺野古破壊訴訟》について 県民の声「沖縄の人たちを、頭から差別して、民意もまるで無視して…」、「判決を聞いていたら、日本全国の掃きだめのような印象…」。

■サンデーモーニングのトップニュース《辺野古破壊訴訟》について 翁長雄志知事記者会見「「辺野古が唯一」との国の主張を追認するかのような内容となっており、地方自治制度を軽視し、沖縄県民の気持ちを踏みにじるあまりにも国に偏った判断となっている」

■サンデーモーニングのトップ《辺野古破壊訴訟》について 一昨年以降、2014年1月名護市長選11月県知事選12月衆院選2016年6月県議選7月参院選…「「辺野古反対」の民意が示し続けられている…それが無視されている」

■サンデーモーニングのトップ《辺野古破壊訴訟》について 判決のポイント③「普天間飛行場の危険除去には辺野古移設以外になく、それによって県全体の基地負担は軽減される」。「辺野古が唯一」!、「基地負担軽減」!、はぁ? 二重の意味で酷い

■サンデーモーニングのトップ《辺野古破壊訴訟》 判決のポイント④「国防・外交の事項では、国の判断を県が尊重すべき」! アベ様や「沖縄負担軽減担当相最低の官房長官がお考え下さっているのだから、四の五の言わず、従え!…酷い判決

■サンデーモーニングのトップ《辺野古破壊訴訟》 浅井愼平さん「裁判で最初から客観を欠いている。答えが用意されていて、その答えに向かって裁判が行われた。公平であるべき裁判が…国は上にあり、沖縄は下にある、という構図が裁判に反映」

■サンデーモーニングのトップ《辺野古破壊訴訟》 谷口真由美さん「国の追認だけならば、司法なんて要らない…三権分立が機能していないわけで、如何に司法が立法や行政に対してチェックできるかが機能不全。…この道しかない、という暴力構造」

■サンデーモーニング《辺野古破壊訴訟》 岸井成格さん「愕然。司法の判断というより保守派の判断そのまま。…工事の再開や移設を強行して良い訳ではない。真摯に話し合いを続ける…最高裁もある。強行だけは止めてもらいたい」。でも「最低裁」?
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http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/190137

「辺野古」司法判断で県敗訴も 翁長知事に“逆転シナリオ”
2016年9月17日

     (判決後、怒りをにじませた翁長知事(C)日刊ゲンダイ)

 ヒラメ裁判官が国の主張を代弁するような判決だった。

 米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設を巡り、埋め立て承認を取り消した翁長雄志知事が処分を撤回しないのは違法だとして、国が沖縄県を訴えた裁判。16日、福岡高裁那覇支部が出した判決は「翁長知事の対応は違法」というものだった。

 辺野古移設をめぐる国と県との対立で、司法判断が出たのは初めて。だからこそ、福岡高裁の判決に注目が集まっていたのだが、多見谷寿郎裁判長は「普天間飛行場の被害を除去するには埋め立てを行うしかない」「沖縄の米海兵隊を移転できないという国の判断は合理性がある」と言い切った。

 琉球新報編集局次長の松永勝利氏が言う。

   「高度な政治判断を伴う裁判では、問題を曖昧にしようとする裁判官が多い。
    ところが、多見谷裁判長は県外移設を訴えた沖縄県側の主張を
    退けただけでなく政府の主張をそのまま代弁しました。随分踏み込んだな
    という印象です。多くの沖縄県民がア然としたと思います」

 県側は判決を不服として上告する方針を決めた。最高裁判決は早くても年明け以降になる見込みで、国はそれまで中止している工事を再開できない。


■放たれる二の矢、三の矢

 県側の徹底抗戦はこれからだ。16日の会見で「長い闘いになろうかと思う」と怒りをにじませた翁長知事は、二の矢、三の矢で巻き返しを図るつもりだ。

   「翁長知事は最高裁で敗訴が確定した場合は『判決に従う』
    としていますが、一方で『あらゆる方策で移設を阻止する』と
    次の対抗策を示唆しています。その一つが埋め立て承認の
    “撤回”です。今、国と争っているのは仲井真弘多前知事が決めた
    過去の承認の“取り消し”ですが、以前と状況が変わったとして、
    改めて“撤回”を要求することができます。他にも、翁長知事には
    国が設計変更の申請を出してきた際に不承認とし、埋め立て工事を
    停止させる権限もあります。昨年、県議会で成立した
    『県外土砂規制条例も大きな武器です。外来生物の侵入防止を
    目的としてできた条例ですが、大量の土砂を必要とする
    辺野古移設工事には逆風です」(松永勝利氏)

 そうこうしている間に、米軍撤退をチラつかせるトランプ大統領が誕生しないとも限らない。風向きがガラリと変わる可能性もある。

 それにしてもふざけているのが、16日、スピード違反で略式起訴された鶴保沖縄担当相だ。判決に「注文はたったひとつ、早く片付けて欲しいということに尽きる」と言い放った。沖縄に寄り添う気持ちゼロのスピード狂大臣なんていらない。
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http://lite-ra.com/2016/09/post-2567.html

辺野古トンデモ判決の裏に裁判所の露骨人事! リベラルな裁判官を異動させ行政べったりの裁判官を抜擢
沖縄 野尻民夫 2016.09.17

     (左・安倍晋三公式サイトより/右・オナガ雄志公式サイトより)

 沖縄・辺野古の米軍新基地建設をめぐって、安倍政権が沖縄県の翁長雄志知事を訴えていた訴訟で、16日、福岡高裁那覇支部(多見谷寿郎裁判長)は国側の主張を全面的に認め、翁長知事が辺野古埋め立ての承認取り消しの撤回に応じないのは違法だという判決を言い渡した。安倍(国)VS翁長(沖縄県)の法廷闘争は、アッサリ安倍に軍配が上がったのだ。しかも、その判決文は、翁長知事が「あぜん」という言葉を繰り返すほど国側に媚びた内容だった。

 そもそもこの訴訟は、仲井真弘多前知事時代に認めた「埋め立て承認」を県が自ら否定し、取り消すことが認められるかどうかといった法的手続き論が争点だった

 ところが、判決は「(北朝鮮の中距離ミサイル)ノドンの射程内となるのは、我が国では沖縄などごく一部」「海兵隊の航空基地を沖縄本島から移設すれば機動力、即応力が失われる」「県外に移転できないという国に判断は現在の世界、地域情勢から合理性があり、尊重すべきだ」などと新基地建設の妥当性にまで踏み込み、翁長知事が埋め立て承認を取り消したことについては「日米間の信頼関係を破壊するもの」とまで言い切った。また、翁長知事が頼りにする「民意」についても、「(辺野古基地建設に)反対する民意に沿わないとしても基地負担軽減を求める民意に反するとは言えない」「普天間飛行場の被害を除去するには新施設を建設する以外にない」と、国の代弁者と見紛うほどの書きっぷりだ

 明らかに偏向した判決と言えるが、法曹関係者の間では「さもありなん」との声がしきりだ。というのも、この判決を出した多見谷寿郎裁判長は、行政訴訟では体制寄りの判決を下すともっぱら評判だったからだ。それをいち早く指摘したのが、作家の黒木亮氏だ。昨年12月25日付のプレジデントオンラインに〈辺野古代執行訴訟「国が勝つことが決まっている」と題する寄稿をしている(外部リンク)。

 それによると、多見谷氏は〈平成22年4月から同26年3月まで千葉地裁の裁判長を務め、行政(およびそれに準ずる組織)が当事者となった裁判を数多く手がけているが、新聞で報じられた判決を見る限り、9割がた行政を勝たせている〉というのである。しかも、この多見谷氏の着任人事が極めて異常だった。〈代執行訴訟が提起されるわずか18日前に、東京地裁立川支部の部総括判事(裁判長)から慌ただしく福岡高裁那覇支部長に異動している。この転勤が普通と違うのは、多見谷氏の立川支部の部総括判事の在任期間が1年2カ月と妙に短いことだ。裁判官の異動は通常3年ごとである。(中略)また、前任の須田啓之氏(修習34期)もわずか1年で那覇支部長を終えて宮崎地家裁の所長に転じており、これも妙に短い〉。

 司法記者もこの指摘に同意し、こう解説する。

   「前任の須田氏は『薬害C型肝炎九州訴訟』で国と製薬会社の責任を
    厳しく指弾して賠償を命じるなどリベラルな判決を出した“過去”があるので、
    外されたと見るべきでしょう。そこへいくと多見谷氏は“アンチ住民”の態度が
    鮮明です。有名なのは2013年の成田空港訴訟で、成田空港用地内の
    農家の住民に空港会社が土地と建物の明け渡しを求めた裁判でしたが、
    住民側に明け渡しを命じる判決を出した。住民は『国は農家をやめて、
    死ねと言うのか』と訴えたが、裁判長は聞く耳を持たず、住民側の
    証人申請はほとんど却下されました。他にも行政訴訟では、建設工事を
    進める残土処理場を巡った千葉県の許可取り消しを住民が求めた裁判で
    訴えを棄却したりしています」

 今回の辺野古裁判でも、多見谷裁判長は露骨に国寄りの訴訟指揮を執った。翁長知事の本人尋問こそ認めたものの、稲嶺進名護市長ら8人の証人申請は却下したうえ、しかも、国側が早期結審を求めたのに応え、わずか2回の弁論で結審する“スピード審理”でもあった。判決にある「(新基地に)反対する民意に沿わないとしても、基地負担軽減を求める民意に反するとは言えない」などというのも、国を勝たせるための詭弁としか言いようのない理屈である。

 県側は判決に納得せず、すぐに上告を決めた。翁長知事も会見で、「地方自治制度を軽視し、沖縄県民の気持ちを踏みにじるあまりにも国に偏った判断裁判所が政府の追認機関であることが明らかになり、大変失望している。三権分立という意味でも相当な禍根を残す」と怒りを隠さなかった。当然だろう。

 沖縄は太平洋戦争末期に日本本土防衛のため、住民の5人に1人が死ぬという夥しい犠牲を負った。戦後、1972年に返還されるまで長らくアメリカの支配下に置かれた。いまある基地のいくつかはこの間に、基地反対運動が激しくなった本土から押し付けられたものだ。海兵隊基地もこの時、本土から移設された。沖縄に米軍基地が集中しているのは必然ではない

 その米軍基地をめぐって県と国が法廷で争うのは、1995年に当時の大田昌秀知事が米軍用地の強制使用に必要な代理署名を拒否して以来20年ぶりだ。この時も最高裁まで争われ、県側が敗訴した。だが、判事15人のうち6人は、アメリカ軍基地が集中する沖縄の負担の大きさを認め、軽減するためには政府の対応が必要だと指摘している。多見谷裁判長による今回の判決は、沖縄に米軍基地があることを疑わない、20年前よりも後退した「差別的判決と言わざるをえない。

 翁長知事は会見の最後を「長い長い闘いになろうかと思う。新辺野古基地は絶対に造らせないという信念を持って、これからも頑張っていきたい」と締めくくった。だが、判決の当日、中央政界では、沖縄・北方相の鶴保庸介氏が訴訟について、「注文はたったひとつ、早く片付けてほしいということに尽きる」などと発言し、県民の感情を逆撫でした。一方、頼みの野党第一党も、民進党内極右を幹事長に据え「辺野古は堅持」「私はバリバリの保守」などと明言する人物が新代表に選ばれるようではお先真っ暗と言わざるをえない。

野尻民夫
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●真の司法改革とは?、そして「イヌのイヌのイヌのイヌ」

2014年04月16日 00時00分24秒 | Weblog


CMLの二つの記事【[CML 030638] Re: 佐藤様 Re: 映画「ハンナ・アーレント」の書評の紹介】(http://list.jca.apc.org/public/cml/2014-April/030655.html)と、
【[CML 030643] Re: 「絶望の裁判所」なり瀬木比呂志 すさまじきかな講談社新書】(http://list.jca.apc.org/public/cml/2014-April/030660.html)。
前田朗さんのブログ【内側から明かされた裁判官の精神構造の病理】(http://maeda-akira.blogspot.jp/2014/04/blog-post_7.html)。

 「検察は警察権力のイヌであり、そのまた手先の裁判官は「イヌのイヌ」ということになります。もっとも、法学者の中には裁判所の御用聞きみたいなのがたくさんいますから、「イヌのイヌのイヌ」(笑)」・・・・・・ということは、それを持ち上げるマスコミは「イヌのイヌのイヌのイヌ」。

   『●〝犬〟になれなかった裁判官
   『●「絶望の裁判所」: 裁判所の頂点、最高裁からして・・・・・・


 「法曹一元制をとれば、現状の司法官僚制の打破ができます。司法試験合格者はすべて弁護士になり、弁護士経験者の中から裁判官を募るという考え方です。司法修習も、最高裁が恣意的に運営するのではなく、むしろ弁護士会主導でやるべきです」・・・・・・真の司法改革を行うためには。

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http://list.jca.apc.org/public/cml/2014-April/030655.html

[CML 030638] Re: 佐藤様 Re: 映画「ハンナ・アーレント」の書評の紹介
・・・・・・・・・
2014年 4月 4日 (金) 09:55:00 JST

前田朗です。
4月4日

>   全く、同感です! 最近、元エリート裁判官だった瀬木比呂志氏の『絶望
>の裁判所』(講談社現代新書)を読みまして、裁判官も都教委並みで、権力者の
>「精神的奴隷」である…マスダ節で言えば「イヌ裁判官」(笑)ってことです…理
>由が、よ~~っく、理解できました。私の数々の裁判体験から、ウスウス(笑)は
>感じていたんですけど…
>  この書物はオススメです! しかし、『絶望の裁判所』であることは分かっ
>ていても、ここ以外には人権侵害の救済を法的に求める場所はないのですからねェ…

まだ読んでません。これから読みます。
「イヌ裁判官」(笑)。
人様を動物に例えるのは失礼なことですが、この喩えはかつて裁判官自身が用い
ました。

(以下の引用はすべて私の記憶によるもので、出典確認はしていません。若干の
不正確さを伴うことをご了解ください。)

10数年前に、裁判所の中から、平裁判官による改革運動が起きた時に、「イヌ
からの脱出、解放が語られたことがあります。結局、最高裁事務総局によって抑
え込まれましたが。

それ以前、東京地検特捜部が、警察の犯罪である神奈川県警盗聴事件を不起訴処
分にしたときに、「検察は警察の走狗」に陥っているのではないかということが
検察官自身によって語られたことがあります。「権力の走狗と言われないように」
と。

ですから、検察は警察権力のイヌであり、そのまた手先の裁判官はイヌのイヌ
ということになります。

もっとも、法学者の中には裁判所の御用聞きみたいなのがたくさんいますから、
イヌのイヌのイヌ」(笑)。

自分でみじめだと思わないのか、本当に不思議。

・・・・・・・・・。
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【http://list.jca.apc.org/public/cml/2014-April/030660.html】

[CML 030643] Re: 「絶望の裁判所」なり瀬木比呂志 すさまじきかな講談社新書
・・・・・・・・・
2014年 4月 4日 (金) 15:58:57 JST

前田朗です。
4月4日

先ほど買ってきましたが、まださわりしか読んでません。


> なぜ解決策として法曹一元? 本書を読んでも分からない。

これは読まなくても、私なりの意見を出せます。
法曹一元制をとれば、現状の司法官僚制の打破ができます。
日本では、司法試験合格後の統一修習(裁判官、検察官、弁護士の供給源)の一
元化ができただけで、
これは法曹一元ではありません。
法曹一元というのは、国によって差異はありますが、
司法試験合格者はすべて弁護士になり、弁護士経験者の中から裁判官を募るとい
う考え方です。
司法修習も、最高裁が恣意的に運営するのではなく、むしろ弁護士会主導でやる
べきです。
弁護士の養成、後継者育成は弁護士会が責任を持ってやるべきです。
これによって、一方で、裁判官を民衆の中から選出するという位置づけにすると
ともに、
他方で同時に、裁判官を官僚制から引き離し、弁護士から裁判官へ、そして逆に
裁判官から弁護士へという流れを作る
もちろん、一定程度の司法行政が必要になり、司法行政に強い人材が生み出され、
司法行政による裁判官支配がなされる危険性は残りますが。
前回の司法改革の時に、学界からは法曹一元の提案がありましたが、
最高裁は法曹一元だけは絶対に拒否し、
弁護士会も責任の重大さから逃げ腰となり、
しかも、裁判員制度法科大学院という奇妙な改革に流れました
学界では法科大学院制度には強い反対があったのですが、
最高裁と弁護士会の結託で制度ができました。
制度ができてしまえば、各大学とも懸命になって法科大学院を作り、宣伝し、維
持しなくてはなりません。
かつて法科大学院構想を厳しく批判していた教授たちが、懸命に法科大学院の授
業をやっているという漫画的な状況です。
あとは裁判官、検察官の天下り先をつくっただけです。
法科大学院制度の制度設計が失敗であり、次々と問題を引き起こしてきたことは
報道されている通りです。
法曹一元が基礎にあれば、法科大学院はもう少しましになったと思います。

・・・・・・。
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【http://maeda-akira.blogspot.jp/2014/04/blog-post_7.html】

前田朗Blog
MONDAY, APRIL 07, 2014

内側から明かされた裁判官の精神構造の病理
瀬木比呂志絶望の裁判所』(講談社現代新書)

「最高裁中枢の暗部を知る元エリート裁判官 衝撃の告発!」「裁判所の門をくぐる者は、一切の希望を捨てよ!」。1954年生まれの著者は1979年に裁判官となり、東京地裁、最高裁に勤務、2012年に明治大学法科大学院教授に転身。30年余りの裁判官生活における実体験を多数紹介しながら、裁判所の実態を描き出す。

政権追随司法人権軽視司法を形成・維持した最高裁司法行政族による青法協攻撃以来の「司法の反動化」は有名である。政治的動機による裁判官弾圧と裁判官統制であり、それゆえ組織が歪み、人間が抑圧されていった。裁判官懇話会も白眼視された。青法協と懇話会は本書に登場する。その後、市民のための裁判官ネットワークもあったが、こちらは本書には登場しない。青法協、懇話会、ネットワーク、それぞれに自由で開かれた裁判所を目指したが、上からの弾圧で潰されていった。

憲法に背を向け平和や人権に冷酷な裁判官をつくりだすための猛烈な工作が、この国のエリート裁判官を堕落させたことは良く知られている事実だ。多数の批判書、研究書があった。黒木亮『法服の王国 小説裁判官(上・下)』(産経新聞出版)も出た。

  http://maeda-akira.blogspot.jp/2013/12/blog-post_10.html

本書が取り上げた話題はほとんど既知のことであるが、著者自身の体験が裏打ちし、説得的であり、随所で「やっぱりそうだったのか」と繰り返すことになる。ただ、著者はそこで立ち止まらない。内側からの分析の強みであるが、「裁判官の精神構造の病理」として、(1)一枚岩の世界、内面性の欠如、内面のもろさ、(2)エゴイズム、自己中心性、他者の不在、共感と想像力の欠如、(3)慢心、虚栄、(4)嫉妬、(5)人格的な未熟さ、幼児性、(6)建前論、表の顔と裏の顔の使い分け、(7)自己規制、抑圧、(8)知的怠慢、(9)家庭の価値意識。ここまで書くか、と思うくらい厳しい批判である。もちろん、著者自身もその世界にいたのであり、そのことを著者は十分に自覚している。

裁判官に常識の欠ける人物が多いことは私も良く知っている。かつて東京地裁の裁判官、東京地検の検察官が参加する研究会に数年間出ていたが、現職裁判官のオフレコ発言はまさにエゴイズム、自己中心性、他者の不在、慢心、虚栄、嫉妬。なるほどその通りである。あまりに気持ち悪いので、数年で出席を止めたが、出席し続けて黙って聞いておけばよかったかもしれない。もっとも、大学に所属する研究者にも変人は少なくないが。

著者は関根牧彦という筆名で数冊の著書を出しているが、それは法律書ではなく、『内的転向論』『映画館の妖精』『対話としての読書』であり、音楽ファンでもある。本書にも、ビートルズ、ボブ・ディラン、ブルース・スプリングスティーンが出て来る。

Posted by 前田朗 at 6:25 AM
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●「就活のための○○O○企業対策講座」 『週刊金曜日』(11月29日、970号)についてのつぶやき

2013年12月05日 00時00分54秒 | Weblog


週刊金曜日』(2013年11月29日、970号)について、最近のつぶやきから、AS@ActSludge。

 今週のブログ主のお薦めは、粟野仁雄さん【福島県・飯館村で県発表の倍の数値に 初期被曝量は平均で7mSvも!?】と【大藤理子の政治時評/神頼み人頼み体質の日本人はいつ自覚するのか。私たちは被害者ではなく主権者だと】

   [: 本多勝一さんの『貧困なる精神』でマルコムXについてなど、
       知っていた身としては、「ブラック企業」といった言葉を無批判に
       転用・使用していたことを反省]
        (http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/5abe602c708ccb031fb14a9acc98dc97

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■①『週刊金曜日』(2013年11月29日、970号) / 「就活のための○○企業対策講座」 。片岡伸行氏【公安調査庁が東京五輪で特別調査本部設置 秘密保護法なくても黒塗り】。十分秘密隠蔽できる現状で、この隠蔽法でトドメ(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/eec2d067b57ec87c2161c41c387a4d65

■②『週刊金曜日』(2013年11月29日、970号) / 粟野仁雄さん【福島県・飯館村で県発表の倍の数値に 初期被曝量は平均で7mSvも!?】、「県や国が御用学者たちと一緒になって村民を欺く経緯は〝犯罪〟そのものではないか」。賞を貰えるほどの・・(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/797b8589b831181d286075dbc770c1ea

■③『週刊金曜日』(2013年11月29日、970号) / 【福島みずほ〉対談〈佐藤優/日本版NSCとは「戦争指導最高会議」だ】、「警察が肥大化、社会を疑心暗鬼にし、国家を弱体化させる」「NSCと秘密保護法で戦争遂行国家になる」。戦前への回帰(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/d3baddad8191e3fd916e7f82c57bbd21

■④『週刊金曜日』(2013年11月29日、970号) / 取材班【STOP!「秘密保護法」11・21大集会 「廃案」を求めて一万人!】、「このままでは首相を取り巻く官僚が政府を牛耳り、治安官僚が支配する国家になる・・海渡雄一」。腹立たしいことに馬や鹿の耳には東風(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/688f9de94de2cbf265ad33165a806401

■⑤『週刊金曜日』(2013年11月29日、970号) / 田島泰彦http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/971506e2ffcb9da364fc2098b209d9f9http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/2e3d95d5ba4ab46702523623d4b8dd04)氏【廃案しかありえない稀代の悪法 修正案でも法案の危険性は変わらない】

■⑥『週刊金曜日』(2013年11月29日、970号) / 【大藤理子の政治時評/神頼み人頼み体質の日本人はいつ自覚するのか。私たちは被害者ではなく主権者だと】、「戦争に負けても、原発事故が起きても、「騙された!」という被害者感情が一時膨れ上がった後はまた・・」。騙されることの責任http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/cc4e571fe8c3a2c5d50742ae0de4f0c7

■⑦『週刊金曜日』(2013年11月29日、970号) / 伊田浩之氏【原子力規制委は「規制の虜」のままか? 巨大地震が迫る伊方原発と再稼働】、「平然とウソをつく体質」「最新の知見を無視」「規制庁が四電に助け舟」「西日本汚染の危険性」。原子力「すいすい推進」委員会http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/976cc2457ab8d171c1c6f19c9a356899

■⑧『週刊金曜日』(2013年11月29日、970号) / 重見芳光氏【中村知事、再稼働に布石 愛媛県の専門部会に強力推進派】、「県の・・専門部会・・氏も加わっている・・氏は「プルトニウムの毒性は食塩と大差ない」とぶち上げて物議をかもした人だ」。いまや北大教授様(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/90b21e135cc77b9bca5b41d0fb3942ce)?

■⑨『週刊金曜日』(2013年11月29日、970号) / 伊田浩之氏【8割実話!『法服の王国』の著者 黒木亮氏が語る原発裁判】、「海渡雄一・・はこう語る。「伊方原発志賀原発の訴訟が主軸です・・」」「ずさんな審査なのに敗訴」。志賀原発訴訟http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/47ba0313476b87281aa3693f86ef71c9

■⑩『週刊金曜日』(2013年11月29日、970号) / 山秋真氏【新-わたしと憲法シリーズ 岡田和樹 上関原発を建設させないよう海で監視するカヤック隊員】、「原発反対行動を「妨害」だと中国電力が訴えるのは司法を利用した表現の弾圧」。(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/e435036ea6a0b3e82459278c9e2b722e

■⑪『週刊金曜日』(2013年11月29日、970号) / すごい面子の写真、松本ヒロさん【写日記その21】、「左から私、石川文洋さん、鎌田慧さん、鈴木邦男さん。・・ピースボート三〇周年記念パーティーでの一枚」。(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/6825289b60b19442e4ab8d25aab34a58http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/cc790bd1d012a03bd8cb9b59626a68b2

■⑫『週刊金曜日』(2013年11月29日、970号) / 矢崎泰久さん【発言2013】、「「特定秘密保護法」は明白に憲法違反である。廃案にならなければ、日本の民主主義は終焉を迎える。それでなくとも「違憲状態にある国会が、こうしたデタラメな法律を審議する資格など、どこにも見当たらない

■⑬『週刊金曜日』(2013年11月29日、970号) / 丸山昇さん【東京高裁判決で〝きわどい営業〟促進か NHKが申し込んでから2週間で受信契約が成立か!?】、「・・支払を義務付ける法制化はかつて2度も不成立に終わった・・ところが、義務化につながりかねないトンデモない高裁判決が出た」
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