(1971/ウィリアム・フリードキン監督/ジーン・ハックマン、ロイ・シャイダー、フェルナンド・レイ、マルセル・ボズフィ、フレデリック・ド・パスカル/105分)
去年、NHK-BS放送を録画していたものの鑑賞。
1971年のアカデミー賞で、作品賞や監督賞など5部門を受賞した刑事もの。刑事ドラマと呼ぶほどドラマチックではないので、あえて刑事ものと言っときましょう。個人的には同じ年の「ダーティハリー」の方が面白かったし、映画としても良くできてると思った。G・ハックマンが主演男優賞をとった通称ポパイ、ドイル刑事が、それまでの刑事=ヒーローという定石を破ったとして話題になったが、私にはハリー・キャラハンの方が魅力的なキャラクターだったし、敵役の方も、“さそり”のあの異常性は出色のキャラだと思いましたな。
それにしても、この映画が面白いことには間違いないわけで、数十年ぶりに観ましたが、35年前のフリードキンの演出は近年のソダーバーグのようでありました。
さて、「フレンチ・コネクション」のプロデューサーはフィリップ・ダントニ。68年に「ブリット」を作った人であります。サンフランシスコから舞台をニューヨークに移して、今度はフランスからの麻薬の密輸事件に挑むニューヨークの刑事の奮闘を描いている。
ニューヨーク市警、麻薬課のドイル刑事とルッソ刑事(シャイダー)は、仕事帰りに立ち寄ったバーで、麻薬の密売人達が集まって飲んでいる所を見かける。沢山の女性を侍らして羽振りも良さそう。何か事件の匂いを感じたドイルは悪党共の尾行をし、これは大きな取引の前兆だと確信した。
元々怪しいと睨んでいた店に盗聴を仕掛けることに成功。やがてフランスからの大がかりな麻薬の密輸が近々あることを掴むのだったが・・・。
手持ちカメラを使っているけど、ソダーバーグほどライトな感じではなくて、画面はシャープな感覚。ドキュメンタリー・タッチというふれ込みでしたが、ポパイが個性的で、語り口はそれほどドキュメンタリー・タッチとは言えない。
この手の映画に有りがちのように、前半は話の流れが掴みづらい。とりあえず見ておくと、後から人間関係が分かってくるという感じだ。
面白くなるのは、フランスの麻薬王シャルニエ(レイ)がニューヨークに着いてから。
ドイル達が4人組となって見張り、相手に気付かれないように尾行をするんだが、一人のミスから尾行されていると察知される。シャルニエが、ドイルが本当に尾行者かどうか確かめながら、最後は地下鉄でまんまと巻いてしまうところの駆け引きが面白い。
更に、ドイルが邪魔だとして、フランスの殺し屋が彼を射殺しようとするが失敗、逆に追いつめられるところも。この殺し屋とのシーンでは、電車と車との追っかけっこが話題になった。
そして、麻薬の隠し場所である車を解体するところも、しつこいほどの描き方がリアリティを増していた。
フリードキンは、前年のゲイ映画「真夜中のパーティー(1970)」で注目され、「フレンチ・・・」の後の「エクソシスト(1973)」も大ヒットとなった人。この頃は、スピルバーグやボグダノビッチ等とディレクターズ・カンパニーを作ったはずだが、彼本人はこの後は大した映画は作って無いようですな。往年の名作のリメイク「恐怖の報酬(1977)」も酷評だった。
尚、この映画にはジョン・フランケンハイマーが作った続編「フレンチ・コネクション2(1975)」というのもあって、コチラも面白いらしいです。
去年、NHK-BS放送を録画していたものの鑑賞。
1971年のアカデミー賞で、作品賞や監督賞など5部門を受賞した刑事もの。刑事ドラマと呼ぶほどドラマチックではないので、あえて刑事ものと言っときましょう。個人的には同じ年の「ダーティハリー」の方が面白かったし、映画としても良くできてると思った。G・ハックマンが主演男優賞をとった通称ポパイ、ドイル刑事が、それまでの刑事=ヒーローという定石を破ったとして話題になったが、私にはハリー・キャラハンの方が魅力的なキャラクターだったし、敵役の方も、“さそり”のあの異常性は出色のキャラだと思いましたな。
それにしても、この映画が面白いことには間違いないわけで、数十年ぶりに観ましたが、35年前のフリードキンの演出は近年のソダーバーグのようでありました。
さて、「フレンチ・コネクション」のプロデューサーはフィリップ・ダントニ。68年に「ブリット」を作った人であります。サンフランシスコから舞台をニューヨークに移して、今度はフランスからの麻薬の密輸事件に挑むニューヨークの刑事の奮闘を描いている。
ニューヨーク市警、麻薬課のドイル刑事とルッソ刑事(シャイダー)は、仕事帰りに立ち寄ったバーで、麻薬の密売人達が集まって飲んでいる所を見かける。沢山の女性を侍らして羽振りも良さそう。何か事件の匂いを感じたドイルは悪党共の尾行をし、これは大きな取引の前兆だと確信した。
元々怪しいと睨んでいた店に盗聴を仕掛けることに成功。やがてフランスからの大がかりな麻薬の密輸が近々あることを掴むのだったが・・・。
手持ちカメラを使っているけど、ソダーバーグほどライトな感じではなくて、画面はシャープな感覚。ドキュメンタリー・タッチというふれ込みでしたが、ポパイが個性的で、語り口はそれほどドキュメンタリー・タッチとは言えない。
この手の映画に有りがちのように、前半は話の流れが掴みづらい。とりあえず見ておくと、後から人間関係が分かってくるという感じだ。
面白くなるのは、フランスの麻薬王シャルニエ(レイ)がニューヨークに着いてから。
ドイル達が4人組となって見張り、相手に気付かれないように尾行をするんだが、一人のミスから尾行されていると察知される。シャルニエが、ドイルが本当に尾行者かどうか確かめながら、最後は地下鉄でまんまと巻いてしまうところの駆け引きが面白い。
更に、ドイルが邪魔だとして、フランスの殺し屋が彼を射殺しようとするが失敗、逆に追いつめられるところも。この殺し屋とのシーンでは、電車と車との追っかけっこが話題になった。
そして、麻薬の隠し場所である車を解体するところも、しつこいほどの描き方がリアリティを増していた。
フリードキンは、前年のゲイ映画「真夜中のパーティー(1970)」で注目され、「フレンチ・・・」の後の「エクソシスト(1973)」も大ヒットとなった人。この頃は、スピルバーグやボグダノビッチ等とディレクターズ・カンパニーを作ったはずだが、彼本人はこの後は大した映画は作って無いようですな。往年の名作のリメイク「恐怖の報酬(1977)」も酷評だった。
尚、この映画にはジョン・フランケンハイマーが作った続編「フレンチ・コネクション2(1975)」というのもあって、コチラも面白いらしいです。
・お薦め度【★★★★=友達にも薦めて】
森をテーマにしたホラーも見るにたえなかったようですもんね
2、3本の秀作を残して消えていった人。多いですなあ。
悲惨でした。面白くもなければ怖くも無く、「エクソシスト」のように文明論的でもない。なんでもない映画。
「エクソシスト」も今となっては観たいような、もういいや・・・みたいな。原作本まで読んだのになぁ。
原作でウエイトがおかれている、悪魔憑きの症状を精神疾患や脳障害ではないかと疑ってかなり細かく分析する過程や、カラス神父とダイアー神父の同性愛かなってな描写もバッサリ切られてましたね。
でも、この原作者も考えてみれば、「あの人は今・・」の一発屋さんですな
私なんざ、『のお~ん、まい』なんていう、(多分)悪魔のつぶやきくらいしか記憶にない。
ブラッティは脚本家として世に出た人だから、映画人のことも詳しいのでしょうけど、なにかP・ニューマンに恨みでもあったんでしょうかね。
>この映画にはジョン・フランケンハイマーが作った続編「フレンチ・コネクション2(1975)」というのもあって、コチラも面白いらしいです。
2も観ましたが、やっぱり初作の方が出来は良い様に思います。
>ポパイが個性的で、語り口はそれほどドキュメンタリー・タッチとは言えない。
言われてみると、その通りですね。
ただ他がドキュメントタッチなだけに、
よりポパイの残像に余韻が残り、
印象深くなる効果が冴えているように思います。
ということで、私の記事、TBさせてくらさい。
(ブログの趣旨にそぐわないと判断された場合には、遠慮無く削除して下さいませ)
ラストの殉職警官の描き方は、印象深いですなぁ。
しかし、それが、テクニカル面を重視して見ようと思う私のようなタイプにとっては、「ダーティハリー」に及ばない印象を抱かせる原因にもなっていますね。
ということで、viva jijiさん、十瑠さん、私と、ダーティハリー・トライアングルがここに成立!