覆面評論家 改

サッカー、格闘技などスポーツ全般を綴ります。
日本の弥栄を祈念

中村俊輔が歴史をかえる! 伝説の始まり

2006-11-23 10:09:08 | 中村俊輔
セルティックの中村俊輔が歴史をつくった。欧州チャンピオンズリーグの11月21日、1次リーグのマンチェスター・ユナイテッド戦で中村俊輔が芸術的なフリーキックの一撃で撃沈した。この1-0の勝利で16強をきめ、20億円のUEFAからの報償金を獲得した。

中村俊輔の一撃は欧州で賛辞の嵐である。地元新聞紙はもちろんであるが、イタリア、フランス、スペインでも絶賛された。

ゴールは最も説得力がある。少々のミスは帳消しだ。しかも中村俊輔のゴールは、勝利を決めた1点であり、最高の舞台が整っていた。敵はマンチェスター・ユナイテッド、敵の面子にはルーニーやクリスチアーナ・ロナウドが揃っている。誰も得点できない状況で、GKファンデルサールがむなしく空気をつかむ、芸術的FKがゴールに突き刺さったのだ。

必要な時に1発がでるのは、普段からの鍛錬の賜物だ。居残りでフリーキックを練習し、神経系を鍛えるためにバランスボールや特殊な靴下で、全身の反応を研ぎ澄ましている。そして試合後の筋力トレーニング。これだけ頑張れば、結果がでないわけがない。

これからも鍛錬は必要だ。大きな成果がでている。神経系の訓練は新たに増やしてもいいだろう。足先を鋭敏にすることで、フリーキックの能力があがっただけでなく判断力が鋭くなる。試合中での瞬時に判断力アップに役たつのだ。

判断力アップはパスだし、ゴール前への飛び出しためだけでなく、中村俊輔が苦手とする守備ためにもなる。相対する敵が何を考えどう動くのか、微妙な表情と身体の動きで判断しなければならない。それができれば無駄なく魔法のようにボールを奪い取れる。仮にボールを奪えなくても何もさせることなく抑え込める。

マンチェスター・ユナイテッド戦でスピードについていけなかった点についても、中村俊輔は克服可能だ。走るスピードをアップさせることは難しい。それに打ち勝つには頭だ。判断力を究極まで高めれば、先が楽に読めるゆになる。

トップスピードで切り込む相手を食止めるには、タフな身体が必要だ。しかし加速する前に出鼻をくじけば、スピードとタフさを備えた相手にも臆することはない。全身を脳のかたまりのすれば良い。



中村俊輔も受けたいイビチャ・オシム監督の面談!

2006-11-18 10:29:33 | 中村俊輔
サッカー日本代表のイビチャ・オシム監督が札幌合宿中にMF中村憲剛ら数選手と個人面談し、個々へ課題与えていたことがわかった。年明けの合宿は2月10日前後から4日間の予定だが、十分な練習時間がとれない。その補完の意味があるようだ。

イビチャ・オシムサッカーを完成させるためには、選手の欠点をなくすことも大事だ。選手の育成で長所を伸ばすこと中心の指導者もいる。やる気を引き出すためにはとても良い。

しかし日本代表レベルでは欠点を抱えたままでは通用しない。特にイビチャ・オシムサッカーでは、チーム全員が一つの身体のように動かなくてはならない。一箇所が不備であれば全体の調子が狂ってしまうのだ。一致した戦術のもとに、全員が自分以外のプレーの意味を瞬時に判断できなければならない。

右サイドから加地亮がボールを持って攻め上ったら、他の全員は加地亮の意図を瞬時に察知しなければならない。そして全員が連動しなければならない。実際にはボールにからめる人数は少ない。しかし攻め上ってスキを与えないようにしなければばらない。

カウンターを防ぐだけでなく、ローズボールを拾うチャンスも増える。そういう意味から連動したプレーが必要だ。そして欠点克服のための個人面談となった。

イビチャ・オシム監督は、孫子の兵法「常山の蛇のごとし」を体現している。蛇の頭を攻めれば尾が助けにくる。尾を攻めれば頭が助けに来る。集団の統率がとれていることの表現である。イビチャ・オシム監督が目指しているのはこれだ。

イビチャ・オシム監督のサッカーは「考えて走る」ことに集約されてしまっているが、チームプレイに必要な要素を基本に忠実に実行している。イビチャ・オシム監督は孫子の兵法は知らないと思うが、指導者として道を極める彼は、古代の兵法家に通ずるものを体得しているのだ。



茨の道を乗越えて北京五輪へ進め! 山本“KID”徳郁

2006-11-09 20:31:15 | K-1
2年後の北京五輪を目指してアマチュアレスリングに復帰した総合格闘家の山本“KID”徳郁が、NYAC国際オープン(アメリカ)出場を調整不足のため断念した。復帰への意気込みはどうなったのだろうか?

山本キッドは先日、年末のDynamite!!について、「試合を見ちゃうと出たくなりますよね」とほのめかしていた。山本キッドに迷いは禁物だ。総合格闘技とアマチュアレスリングの両立も不可能ではない。しかしどちらか一つを主体にしなくてはならない。

北京五輪で金メダルを狙うと宣言した以上は、やはり山本キッドはアマチュアレスリングに集中するべきだ。ギャラを稼がないと生活ができないとか、総合格闘技で暴れないと練習でのモチベーションが保てない等の理由があれば、単発でのDynamite!!もありえる。

しかし心身を極度にすり減らす、チャンピオンレベルの試合は厳しい。スケジュールを綿密に組みアマレスに支障がない様にしてもだ。金メダルも総合格闘技のトップ争いも、中途半端な気持ちでは怪我のもとである。

Dynamite!!は厳選されたメイクマッチだけに限定したい。万が一不覚をとった場合、アマレスとプロ格闘家として傷が大きい。負けてキャリアに傷がつくことが問題なのではなく、精神的ダメージを受けることが最も恐い。

絶対勝てるべきはずの相手に、中途半端な調整で負ければ、悔やんでも悔やみきれない。総合格闘技に限らず、手を抜いたり中途半端なことをして、トップから転げ落ちた格闘家は大勢いる。山本キッドが今後どのように身のふりかたをしようとも、試合には必ず勝たねばならない。



叩かれて一皮むけたのか? 亀田興毅

2006-11-05 09:29:21 | 格闘技
亀田3兄弟の長男亀田興毅が、久しぶりにスパーリングを公開した。12月20日のWBA世界ライトフライ級タイトルマッチ(有明コロシアム)へ向け、調整が進んでいる。

従来の高いガードのままプレッシャーをかける亀田一家のスタイルから、フットワークを使って右ジャブを繰り出すボクサースタイルに変身した。

元ボクシング世界チャンピオンの鬼塚、竹原慎二、畑山正則等から、ジャブを使わないことを、テレビ中継の解説で度々指摘されていた。

ジャブは攻防両用の武器である。亀田興毅が得意なボディ攻撃を成功させるためにも必要となる。そして体を激しく振るアウトボクサーを1発の強打で沈めることは難しい。ジャブで動きを止めることができる。

ジャブは守りにも役立つ。突進する敵に連打すれば、出鼻をくじく事ができる。先のフアン・ランダエタ(ベネズエラ)戦で、強引に突っ込む亀田興毅は、ジャブを際限なくねじり込まれた。フアン・ランダエタのジャブが亀田興毅のスタミナと闘志を奪っていった。

フアン・ランダエタ戦で亀田興毅は十分な学習ができたのだ。テクニックを使った駆け引きが必要なことをだ。フアン・ランダエタとの再戦でいきなり全開させるのは無理があるが、ジャブは必ず役にたつ。フアン・ランダエタに一方的にジャブを浴びることだけはなくなるだろう。

人生は改めるには遅すぎることはない。一歩一歩前進することだ。




長谷川穂積VS「PRIDE」  悩む徳山昌守

2006-11-04 08:38:40 | 格闘技
ボクシングのWBC世界スーパーフライ級王者・徳山昌守(金沢)の、大みそかのPRIDE参戦が検討されていることが明らかになった。日本ボクシングコミッション(JBC)は徳山昌守サイドへ事情聴取を行う予定である。最悪の場合はタイトルはく奪となる可能性もありえるようだ。

一方でWBC世界バンタム級王者・長谷川穂積(千里馬神戸)との世界戦のプランもあり、去就に悩む徳山昌守の動きが慌しくなってきた。

ボクサーが総合格闘技に移籍することについては、西日本ボクシング協会が追放処分にすることを既に決定している。過去の例では引退した日本チャンピオン級のボクサーがほとんどだった。しかし今回は現役世界チャンピオンの徳山昌守である。格闘界を揺るがす一大事である。

格闘ファンとしては現役世界チャンピオンが、総合格闘技で暴れる姿を観たい。世界最強の総合格闘技を目指すPRIDEも、徳山昌守はヨダレがでる存在だ。ライト級王者の五味隆典を対戦相手とし虎視眈々と狙っている。徳山昌守を手に入れれば、あらゆる分野の世界最強の格闘家が集まっていることの証明になるからだ。

徳山昌守は長年に渡るボクシングの激闘により、燃え尽き症候群のような状態だ。モチベーションをなくし引退まで示唆した。金沢会長の説得で引退は回避したものの、やる気を全盛時の頃のように熱くさせられないのだろう。

原因は肉体的な限界というよりも、精神的な慢性疲労だ。長谷川穂積を相手にし最高のコンディションで戦えるのなら、PRIDE参戦はやめボクシング界にとどまるべきである。しかし中途半端な気持ちで長谷川穂積と対戦すれば後悔する試合内容になる。場合によっては綺麗に引退することも必要だ。

ボクシングで潔く引き際をきめられれば、徳山昌守の今後にも好影響だ。引き際を誤ってPRIDEに参戦するか、気持ち良くするかで全く違ったものになってしまう。



イビチャ・オシム監督の強くなるための条件

2006-11-03 17:51:43 | サッカー日本代表
今日のテレビ放送でイビチャ・オシム日本代表監督が、日本のサッカーが強くなるための提言をしていた。その話でも特に印象に残ったことは、?責任の所在の曖昧さと?Jリーグの監督やコーチの海外修行だった。

?に関してイビチャ・オシム日本代表監督は、サッカー界だけでなく日本のスポーツ選手全体のこととしている。もっと言えば日本人の性質を指摘しているのだろう。

日本人の特質として個性を最大限に発揮することよりも、チームワークを重視する。それ自体は悪いこととは断定できない。会社組織ではそれなりに力を発揮し機能している。気がつかない所で大きな犠牲を払っていることもあると思うが。

しかしサッカーではチームワークを重視するだけでは問題なようだ。イビチャ・オシム監督は、責任の所在をチームワークの元に曖昧にすることを非難している。海外のチームでは、選手同志で議論をして徹底的にダメだしをするらしい。

ジーコ監督時代に中田英寿が日本代表で皆に注文ばかりしていたが、その姿勢自体は間違っていなかった。但し中田英寿の一方通行だったため、チームワークを乱し結果は芳しくなかった。双方から議論できれば、もっと良い結果が出たかもしれない。

イビチャ・オシム監督は変革はエレガントにしなければと言っている。急激に無理やり変化させるのではなく、着実に一歩一歩進めなければならない。長年の癖を変えることは容易ではないからだ。サッカー強豪国との大きな違いを理解できたことだけでも一歩前進だ。まずは1人から始めなければならない。