幕末気象台

おりにふれて、幕末の日々の天気やエピソードを紹介します。

強盗団【頭突(ずずき)連中

2023-05-20 18:11:23 | Weblog
強盗団【頭突(ずずき)連中】

近頃、恐ろしい強盗が流行っています。
文字通り無法で、暴力で目的を達成しようとする輩です。
幕末にも多くの犯罪がありますが、かなり悪質な集団もあり、【浮世の有様】【大坂】の天保九年二月三十日の記事に、

近来盗賊、巾着切の類大に勢ひ振るひ、住吉街道、天王寺辺は申に及ばず、市中にても往来の者共白昼にはぎ取りぬる事、傍に人なきが如く甚しき事也と云、北野、曽根崎の辺には頭突連中と唱へ、大勢の党を結び、頭を以て人に突掛り喧嘩なして、大に人をゆすり打擲せし上金銀を奪取、此連中には角力取なと打交り、甚しかりしかとも、追々に此悪徒共は召捕へられしと云【浮世の有様】【大坂】

とあります。
天保九年はまだ天保大飢饉の影響がさめやらぬことであり、公権力のゆるみもあったのでしょうか、白昼の追剥も多く出現したことが書かれています。
大阪の、北野、曽根崎辺りの悪党の中には、【頭突連中】と言うグル-プがあり、関係ない人に、頭突をして因縁をつけ、喧嘩をして、ゆすったり、暴行を加えたりして、御金を奪い取っていたグル-プがあったようです。
次第に召捕られて行ったようですが、凶悪な輩でございます。
何か、今の強盗に似ているような?

「傍に人なきが如く甚しき事也」

桑原、桑原
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2 コメント

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弘化三年六月十七日の天気 (八軒家絵巻)
2023-06-18 18:15:36
ごぶさたしております。いつも突然の依頼で恐れ入ります。今、弘化三年(1846)に大坂中之島の上空を赤とんぼうの大群が北の山をめざして飛んで行ったとゆう怪異現象(下記)を調べておるのですが、この日の天候はどうだったのか、いろは丸さんに随い、同時代の日記をしらべました。幸いなことに、この時代に大坂代官であった竹垣直道の日記が全文翻刻されており、ネットでみることができます。それによりますと、

(弘化三年六月)同十七日 半晴小雨今朝立秋。一 摂州中道村 医師 元朝 右帯刀いたし役所江罷出候ニ付、一通 及吟味、手鎖村預申付ル。一 夕刻ゟ坂本入来逢、四ッ時比帰ル。一 設楽ゟ文通、縁談断申越、及返書。

とあり、「半晴小雨」であることがわかりました。そこで質問ですが、この記述は「曇り時々晴、一時小雨」とゆう意味でしょうか?それとも?右ご教示いただければ幸いです。

なお、大坂代官・竹垣直道の日記(PDF)は、下記のページに一覧があります。以前におしらせしたかも。
https://www.kansai-u.ac.jp/Museum/naniwa/publication.html

(参考)増補改訂【かいわいの時】弘化三年(1846)六月十七日:蜻蛉群集飛行(『筱舎漫筆 11』)。
https://www.facebook.com/hachikenya/posts/pfbid0FisC7NDqRQhoKXBSFwZ2kKvmjMcK82Dnka9GksNXjWYardC9T3Teor7AXhnm2JXJl
ありがとうございます (いろは丸)
2023-06-19 19:14:29
蜻蛉群集飛行とは面白いですね。
大坂代官・竹垣直道の日記は、以前御教示いただき、天気記事を入力済みです。
弘化三年六月十七日の天気につきましては、あたりの天気も見ながら調べて見たいと思います。

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