フランス大好き!

美しい、美味しい、旅しやすい国フランス。海外からの観光客が世界で一番多い国です。その魅力をさぐってみます。

アゼル・リドー//ロワール流域からモンサンミッシェルへの旅 3

2016-03-20 19:00:53 | 
アンボワーズからアゼルリドーへは車で60Km位なのに、慣れぬ土地でその上に慣れぬレンタカーで随分と時間がかかりました。でもおかげで思う存分トゥーレーヌの景色と空気を味わいました。その夜に宿泊するシャトー・ド・ラ・ロッシュに無事到着したのは夕刻の6時過ぎ。アンボワーズを出たのが3時過ぎだから3時間以上・・・ 途中、いろんな人に助けてもらって、最後は地元のおじさんが車で先導してくださってその夜の宿泊先,ブドウ畑の真中に建つシャトー・ド・ラ・ロッシュにやっとのことたどり着きました。苦労して旅行すると思い出が一層深く心に刻まれます。アゼル・リドーの気さくなこの空気!大好きです。

 
(写真左)今夜私たちが宿泊するシャトー・ド・ラ・ロッシュ。建物自体も美しいのですが領地の何処もかもがごみ一つなく清潔で美しい。(写真右)シャトーの後ろ側に回るとブドウ畑が広がっている。こちらもとても清潔で掃除が行き届いています。
この小さなシャトーは16~17世紀に小集落ベル・クロアの近くに建設され、ジャンヌ・ダルクも通ったと言うシノンとトゥールを結ぶピュセル“de la Pucelle”という名の古い街道沿いに位置します。35ヘクタールの領地は、片側がシノン国立森林公園と接し、反対側はアンドル河の谷々に囲まれるというすばらし立地です。気さくな現在の当主のLouis-Jean Sylvosはブドウ畑の恵みのすべてはシノンの森から頂いていると言う。肥料も農薬も使わないここのビオワインはシノンの森の恵みなのです。私が最近ワインを飲むと頭痛を起こすと言うとLouis-Jeanはロワールのビオワインを飲めばそんなことありえないと。本当かもしれません。その夜たらふく飲んだのに、翌朝目覚めすっきりでした!

 
(写真左)私たちが泊まっている部屋から見えるワインの蔵。でもあまり”蔵”っていう感じがしない外観です。(写真右)内部は薄暗く気温も外気より大分涼しい。モンルイで訪れたザヴィエルの蔵とは全く違って計算された設計になっています。

 
(写真左)シャトー・ド・ラ・ロッシュのご一家。左から当主のルイ・ジーン、お母様、奥様。(写真右)ご主人も一緒に夕食の用意。写真の左端にちらっと見える円形のテーブルは中国製の中央が回転するテーブルだったのでびっくり。

 
最初にチーズとここのシャトーの白ワイン。それから周りの森で採られたセップダケのリゾットが。前年シノンの森では記録的に多くの茸が育ったそうです。それを乾燥させておいて、このリゾットになりました。本当にこんな美味しいリゾットは初めてです。オードブルの鴨のリエットもとても美味しくて、家に帰ってから、カモは無理ですので、豚肉のリエットを作って楽しんでいます。


昨夜泊まったシャトー・ド・ラ・ロッシュから車で15分ぐらいの所、ロワール川の支流のアンドル川の中州にアゼ・ル・リドーのお城が在ります。正面から入って後ろ側に回ると、まるで水に浮かんでいるかのようにたたずむ美しいアゼ・ル・リドーの城。そのお城が建てられたとき主は王室の官僚でパリでの多忙な仕事のため、妻に城の工事の指揮を任せたそうだ。なるほど女性好みのお城です。ロワールに沿っては豪華なお城がいくつもありますが、小さな、だけどとても優美なこのお城は女性の感性のおかげなのですね。


やっぱり海外での運転はたいへんです!生きて帰れてよかった。




モンルイ//ロワール流域からモンサンミッシェルへの旅 2

2016-03-19 21:17:35 | 
ロワール川の右岸にはヴーヴレーと呼ばれるよく知られたワインの産地が在ります。穏やかな丘が広がり南向きの斜面は日当たりがよく、良いワインを生産しています。川の両側とも土地は石灰質で岩肌が真っ白な不思議な光景に、地面は黒いものと信じている私たち日本人は「え、この土地何?」と感じてしまいます。そう、運動会の時に線を引くあの石灰で岩も土地も出来ているのです。 ヴーヴレーとは川を挟んで左岸,南側に在るモンルイも同様に白ワインの生産で知られた村です。モンルイは河岸の崖が北向きとなるので日光が当たらず、そこに掘られた石灰岩の洞穴はワインの天然貯蔵庫として素晴らしい蔵となるのです。そんなモンルイの地の新進醸造家 Mr Xavier Weisskopf(ザヴィエル・ワイスコフ)を紹介されて、レンタカーを借り、私たちはやってきました。そう、ついにレンタカーを借りました。左ハンドルの車を運転するのはちょっと重荷なのですが、車以外にたどり着く方法がないのです。

 
(写真左)穏やかな水の流れ、美しい河岸の家々。ロワール川の豊富な水の恵みを受けて岸辺の街道沿いは静かで清潔で美しい。(写真右)モンルイの町に在る石灰の崖には沢山の穴が掘られそれらはワインの貯蔵庫として使われています。温度の変化が少ない洞窟は蔵としては最高のものです。

  
(写真左)石灰岩をくり抜いた蔵の内部。(写真右)ブドウを搾って出た果汁は最初はステンレス製のタンクで貯蔵されます。この後、長期の成熟をさせるものは樽に移し替えられて数年間、蔵で眠るのです。

 
(写真左)樽に詰められて成熟するまで蔵で眠るワイン。(右)数年の成熟期間を経ていよいよ抜栓の時! 

 
ロワールワインについて、いろいろと話を聞きながらのテースティング。


大阪のおばちゃん2人はハリウッド・スター並みのルックスのザヴィエルにメロメロ!こんなにハンサムなら、ワインは2倍美味しいわ!ちなみに、この写真のシャッターを押してくださっているザヴィエルの奥様も女優のように美しいです。

アンボワーズ//ロワール流域からモンサンミッシェルへの旅 1

2016-03-15 09:12:23 | 
フランスを旅する時、いつもは関西国際空港からパリへエールフランスの飛行機で飛び、シャルル・ドゴール空港で仏国内線に乗り換えて目的地に入ります。エールフランスを使う理由は関空出発の時間が比較的午前中の遅い時間帯であるのと、エコノミー・クラスの乗客にも食事の時に本物のシャンパンが出される贅沢感が気に入っての事です。でも今回のようにロワールの玄関口の都市のトゥール近辺に飛行場がない場合はパリ到着後、列車で目的地に行くことになります。たいていの場合はパリ市内に在るフランス国鉄の駅(それも行く方面によって駅の場所が全く違った所に在る。)へ行かなければならないのですが、トゥールの場合は隣町のサン・ピエール・デ・コールへ行くTGVがシャルル・ドゴール空港の地下に在るフランス国鉄の駅から出ています。(トゥールとサンピエールはちょうど大阪駅と新大阪駅みたいです。)大きなカバンを持ってパリ市内をうろうろしなくていいのでラッキー!



(左の写真)シャルル・ドゴール空港の地下に在るフランス国鉄の駅。この部分は空港の2階まで吹き抜けになっていて、写真の右上に空港の部分がが見えています。(右の写真)サン・ピエール・デ・コールの駅。写真に写る駅の時計は9時近くを指しているけれど、朝ではなく夜の9時です。6月になると、夜は9時半を過ぎないとやってこない。


(写真)ロワール川を臨むアンボワーズ城と中庭からのアンボワーズ城。15~16世紀にシャルル8世、フランソワ1世らにより美しい城に改装され最盛期を迎えました。イタリア遠征でイタリア芸術に魅せられたシャルル8世は戦利品とともに有名な建築家、彫刻家、造園家をアンボワーズ城に連れて帰り、増改築中であったこの城にイタリアの風を吹き込みました。1516年にはフランソワ1世は、高齢のレオナルド・ダ・ヴィンチを城に呼び寄せ、親子ほどの年の差の二人だったのですが、ダ・ヴィンチに住まいと年金と作品の買取を約束しました。その代りに王の望んだことは、機知に富んだ彼の話を聞かせてもらうことだけだったそうです。それだけダ・ヴィンチは魅力的で素晴らしい発想の持ち主だったのでしょう。  


(写真左)アンボワーズ城の敷地内に在る聖ユベール礼拝堂正面。(写真中央)礼拝度の全景。(右)礼拝堂の中に在るレオナルド・ダ・ヴィンチの墓。本当にダ・ヴィンチが眠っているかどうかはクエスチョンだそうです。


アンボワーズ城の庭にはダ・ヴィンチの胸像が在ります。左の写真の矢印の所に在るのです。私がMapyを写そうとした時、カメラが勝手に遠くの後方に在るダ・ヴィンチの胸像にフォーカスしかけたのです。ダヴィンチのすごい力??


アンボワーズの城下町。古い時代をそのまま残して、旅人に何世紀も前の息づかいまで感じさせてくれるたたずまいに感動。