ナント//ロワール流域からモンサンミッシェルへの旅 ４

ロワール川が大西洋に流れ込むむ河口近くにナントの街が在ります。今では特に有名な町というわけではありませんが、16～18世紀にかけてフランス最大の港街であり、アフリカ・アメリカを結ぶ三角貿易により巨大な富が流れ込んだ町でした。街はロワール川が運んだ堆積土の上に広がっています。そのやわらかい土地の上に建った一部の建物は時間とともに傾くこともあります。

　
上の写真の中に傾いた建物が在るのにお気づきでしょうか。こんなことも起こるのです。この土地のワインは海産物に合うさらりとしたミュスカデ。ちょっと平凡な白ワインですが、海の幸にはピッタリ。もういいと思うほどの量のエビ、ムール貝、イカなどの入った右のパエリア（17ユーロ）などとは、なかなかいい組み合わせです。日本料理にも合うワインではないかしら。でもこのパエリアの量、ほんとにこれで一人前？うちで作るパエリアの4人分程もありますよ。

　
ナントの街でロワール川のリバークルーズに乗りました。川の両側には瀟洒な貴族の館が並び、その昔、富で潤った町だった事がうかがえ知れます。

　　　　　
（写真左）ブルターニュ大公城。1446年にブルターニュ公国最後の大公フランソワ2世によって建築が始められ、娘のアンヌ・ド・ブルターニュの時代に完成しました。（写真右）パッサージュ・ポムレ。1843年に建てられたショッピング・アーケード。ガラス張りの天井や円柱や彫刻や古典的な装飾は素晴らしい。150年以上前からアーケードがあったんですね。