旅する心-やまぼうし

やまぼうし(ヤマボウシ)→山法師→行雲流水。そんなことからの由無し語りです。

かかあ天下と

2024-03-15 22:07:00 | 日々雑感


わたしがよく散歩するコースとして岡本民家園~静嘉堂緑地~小坂邸緑地をめぐるものがある。

今日も午後に歩いてきた。

ところで、岡本民家園わきの道には、「おんな坂」という道しるべが置かれている。
確かにこちらは低い段差の階段が続き、歩きやすい。
男坂と刻まれたものは設置されていないが、直進すると、岡本八幡神社参道のとても急な階段となる。

もちろん、今日もその男坂ならぬ階段を上って神社へ。

登山道にも険しい男坂、少し遠回りになっても歩きやすい女坂が設けられたりしている。
そういうか所を通過するたび、いつも「おれは男だ!」などと空威張りして男坂を選択し、しまいにはハアハアあえぎ上る”体たらく”となる。
真っこと性懲りもなくッ!!

先日開いた本棚の隅にあった『新 折々のうた5』(大岡 信著 岩波新書)には、次のようなものがあったっけ。

  嬶(かかあ)天下と威張っちゃいるが たかが家来は俺(おれ)ひとり   
                           佐藤紫蘭(さとうしらん)
                           『どどいつ万葉集』所収
               
粋がっても結局のところ”かかあ”に頭の上がらないその有様と、よせばいいのに男坂をたどっては苦労しているわれ。
どちらも空意地か。

歩きながらそんなことを思ってしまった。



(おとこ坂 岡本八幡神社参道)


(鳥居脇のヤマブキ)


(小坂邸緑地のクサイチゴ)



  

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