旅する心-やまぼうし

やまぼうし(ヤマボウシ)→山法師→行雲流水。そんなことからの由無し語りです。

『知水講座~桜並木に願いをかける貞山運河の復興~』に参加

2014-01-30 23:27:39 | 水の道逍遥
貞山運河の再生・復興に当たって、そのシンボルとしての桜並木を官民挙げて実現していくための講座が開催されたので、参加してきた。
   ※開催案内は ⇒ こちら


『貞山運河再生・復興ビジョン』では、次のようにその方針が示されている。

② 運河群を介した緑地や公園との連携
仙台湾沿岸地域では,被災した海岸防災林の再生を図るとともに,緑地や公園等の整備が計
画されており,運河群を中心とした緑のネットワークが形成される機会となります。また,東
北地方太平洋沿岸地域を結ぶトレイルコース(みちのく潮風トレイル)の整備も計画されてお
り,運河群を介した施設や構想と連携し,統一性のある整備に向けた取組を促進します。
■取組方針と目標とする期間
 東日本大震災の犠牲者の鎮魂や追悼,教訓の伝承を目的として計画される緑地や公園施
設を連携する巡礼ルートの一つとして運河を位置付け,沿岸地域の復興のシンボルとす
るとともに,案内サイン等のデザインの統一化や,ルートマップの作成等により一体感
を演出します。
                        (目標とする期間:短期~中期)



▲宮城県土木部 門脇河川課長がビジョンの概要を説明


▲特別講演


特別講演  「人間の都合 自然の都合」  〔講師:第16代 佐野 藤右衛門〕
佐野藤右衛門(さのとうえもん)さんは、昭和3年生まれの85歳。京都・嵯峨野にある造園業「植藤」の当主が襲名する庭師の名跡。祖父である第14代藤右衛門が始めた日本全国の桜の保存活動を継承し「桜守」としても知られる。京都府京都市生まれ。


人生を達観したかのような軽妙洒脱な話に、つい引き込まれてしまった。
「基本は、方言、味、祭りを大事にすることにある。」
「人間の都合ばかり考えてはだめだ。」
「その地の気候、風土に合わせよ。」
「津波被災後に生え育っている草木をよく見て、大切にせよ。」
「自然は回るものだ。」
「年寄りの持つ経験と知恵を活用するなど、地元のことは地元の力を結集させよ。」
「あわてず、あせらず時間をかけよ。」

師が繰り返し語ったこれらの言葉は、ストンとわが胸の内に落ちた。


ところで、サクラを代表するソメイヨシノについて、これまた知識が一つ増えた。

・ソメイヨシノには幹が無い。幹のように見えるが枝が太っただけ。
 そのためある年齢に達すると倒れてしまう。
 理由は、もともと枯れ枝になるような枝を接いで増やしたものだから。
・花は咲くが、純粋にソメイヨシノを両親とする種が発芽することは無い。
・花が咲いているときには、人間が嫌う虫等いない。だから、花の下で憩うことができる。
 しかし、花が終わるとそれらが出てくる。

 
なるほど、ナルホド・・・。


  願わくは花の下にて春死なむ その如月(きさらぎ)の望月(もちづき)のころ 
                                 西行  山家集・春77


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