暇つぶしひつまぶし

四方八方に興味が伸びる一貫性の無いだらだら日記。
ブームは日々移り変わります。

「春の雪」を観たよ。

2006年01月15日 | 映画のこと。
「春の雪」を、及川光博の軍服姿目当てに観に行って来ました。
そしたらばアナタ。ミッチーの出番なんて一瞬じゃねえか!騙された!(誰に)
まさかここまで台詞がないとは露知らず。
原作読んでなかったので、もっとがっつり物語に絡んでくるものと大変な勘違いをしてました。おいしい役所なのになあ~勿体無い。

それはまあそれとして映画の感想を。
豊饒の海は四部作なので、相当な気合が要りそうだと思ってまだ読んでいないのですが、この映画は三島文学っぽさがよく出てるんじゃないですかね。
言葉とか、雰囲気とか。
全体的に静かだけど内面に含まれた狂気が伝わる作品だと思いました。
役者陣もよかったし、衣装も舞台も映像も綺麗だったなあ。
聡子の着ていた着物の柄が大胆な柄だったりと目に面白かった。

だけど、主人公清顕と聡子のおこさま故のつっ走り暴走ぶりにはちょっと辟易してしまった。感情移入なんて出来たもんじゃねえ。
見事に周りを巻き込んで迷惑な!本多君に謝れ!
ってそれを言ったら物語として成立しないのだけど。
物語前半は清様の底意地の悪い我儘おぼっちゃまっぷりがなかなかに面白かったのだけど、聡子が「清様は子供ですわ」とか言って大人ぶってる割に、なんだかんだで自分もこどもな振る舞いをしている辺り、どうにも状況わかってんのかお前ら・・・?と聞きたくなるというか。
それが情熱的な恋というもので、それ故悲恋になるのだけども。

塗れ場シーンはなかなかエロチックでよかったけど、大人同士の許されない恋の背徳感よりは、一途な恋の為の必死さや抑え切れない衝動を感じました。
主演二人が幼顔だからかなあ。
狙ってるのだとしたら、この監督はうまいなあ。
そして、なぜか肌を露出しない聡子。肩くらい出してもいいじゃん。
清様なんて無駄に上半身晒してたぞ。
いつ脱がされるのかドキドキしながら観てたのに、最後まで露出無しでした。(なぜか残念そう)でもそれはそれでちょっとエッチな感じでよかったのかも。
一緒に観ていた母に「脱がなくても事は済むから」という意味の発言をされたので、一応納得しておきました。


映像は綺麗で演出もよかったと思うけど、前半の引き込み方がよかっただけに後半はだらだら~っとしてしまった印象かなあ。単に館内が寒かったので私の集中力が途切れちゃっただけかもしれないけど。
しかし私はやっぱり恋愛物は苦手だということがわかりました。(また最低なまとめ)
原作は機会があれば読んでおきたいな。
でも三島由紀夫はまず「金閣寺」と「仮面の告白」が積んであるのでこっちを先に読んでから。

来週は「有頂天ホテル」を観に行く予定です。
「博士の愛した数式」も気になるけど。


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