自己開示は、人間関係をより良い方向に導くための会話術です。
今も昔も、人間関係で悩む人は後を絶ちません。
その原因は様々ですが、多くのケースに共通する要因の一つに、他
人間関係には時として、何気なく発した一言が、「そんなつもりは
それどころか、ほんの些細な誤解が、やがて互いに憎しみ合ってし
そこで、今回紹介するのは、「傷つけない自己開示」です。
“傷つけない”というのは、自分も、相手もという意味です。
【傷つけない自己開示】
春は新しい出会いの季節です。
新境地でスタートする人や、人事異
「傷つけない自己開示」は、文字通り傷つきやすい人はもちろん、些細なこ
一方で、自分は大らかで何でも受け流す方なので傷ついたりしな
早めに自己開示すると後が楽になる「NG情報」
前回事例紹介をした Aさんのケースのように、「最初に言っておけばよかったのに…」という経験をお持ちの方は多いのではないでしょうか。
「傷つけない自己開示」とは、相手の言動によって自分が怒ったり
事例のAさんの場合は「飲み会は嫌い、苦手」というのがNG情報でした。
しかし、それを上司に伝えるタイミングを逸したことで、やがて会
では皆さんは、自身のNG情報を、きちんと言語化できていますか?
なぜ言語化する必要があるのかというと、NGかどうかの基準が人によって違うため、言葉にして伝えなければ分
私たちは、それぞれ異なる価値観を持っているため、NG情報にも個性があります。
Aさんの上司のように、飲み会に誘うことを良かれと思っていても、AさんにはNGだった、なんてことはよくあることです。
しかも、出会って間もない相手ならなおさらです。相手がどんな価
それだけに、互いのNG情報を早い段階で知ることは、実は良い関係を築くための近道にも
では、実際にどのようにして互いのNG情報を伝えたり聞き出したりするのでしょうか。
「返報性の原理」を利用した会話術(基礎編)
自己開示には、返報性の原理がはたらくと言われています。
例えば、「私は蜘蛛が恐いのですが、何か恐いものってありますか?
このように、まず自分の個人情報を自己開示すると、相手もそれに見合う情
これを“返報性の原理”といいます。
返報性の原理を使うメリットとしては、まず相手の情報を聞き出し
いきなり、「恐いものは何ですか?」などと質問するより、私は蜘
また、普段では聞き難い相手のNG情報も、返報性の原理を上手く使えば、聞き出しやすくなります。
そして、返報性の原理を使うもう一つのメリットは、互いの距離感
例のように、互いに恐いものを知った二人は、少なくとも相手に蜂や蜘蛛を連想させるよ
さらに、恐いものというネガティブな個人情報を開示することで、
返報性の原理を利用した会話術(上級編)
例えば前述の例を、「あまり知られたくないのですが、実は私は知
こんな風に質問された相手は、高い確率で、「実は、私は蜂が恐いん
このように、秘密を明かすような前置きを入れることで、“貴方は
人は、秘密を明かしてくれる相手を信用しやすくなるものです。
なので、好意を抱いている人と親しくなりたい時は、「○○さんに
以上のように、返報性の原理をよく理解した上で自己開示を使いこな
ぜひ実践してみてください。
次回は「人付き合いの自己開示」というお話です。
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