私が眠れたのは
彼がそばにいてくれたからじゃないこと、薬のおかげだということ。
それを言ったら、彼は傷つくかな。
「眠れない眠れない眠れないって、俺と一緒のときいつもガーガー寝てるじゃん」て。
確かに、ここだと薬を飲んだところで起きてしまうしそのあと眠れなくて明け方の星空を観ることになる。
そこは違う。
でもこの前、薬なしじゃやっぱり彼のそばでも眠れなかった。
アルコールが入れば別だけど、それはまた違う話で。
ちくっとする。
悲しくなる。
ごめんてなる。
だめだなって思う。
泣いてしまう。
うまく言えない私のこの病気を、彼は、受け止めてなんか、くれるんだろうか。
それでも一緒に、笑おうよって、言ってほしいだけに、
怖くて言えない。
あの行動はせずとも、イライラするときはあるし、そんなときは薬をこっそり飲んで紛らわしてしまうし。
大好きだから、ちゃんと伝えたい。
私のこと。
ちゃんと知りたい、彼の気持ち。
大好きなのに、この病気が邪魔をする。
不安にさせる。
消えたほうがいいんじゃないかって気持ちになる。
あの人たちが帰ってくる前に、私にはいつもやらなきゃいけないと思っていたことがあったけれど、いまは、
あの人たちが帰ってくる前に、ちゃんと泣いておきたい、ちゃんと泣いておかなければならない。
わかってる、あの人たちだって、愛がたくさんなんだってこと。
私が、うまくできてないだけなこと。
だから悔しくて泣く。
一人で泣かせてください。
誰もまだ、帰ってこないで。