はかない弱いバカミタイ

あの時ね
何を見ても
何を聞いても幸せだった
幸せのウタが大丈夫だよと言っていた。
悲しいウタを見下していた。

あの時ね
何を見ても何を聞いても悲しかった
幸せのウタが胸を締め付けた。
胸が痛いってこんな感じなんだって思った。
幸せのウタは、私を余計に孤独にさせた
悲しいウタが傷口をえぐった。
忘れなくてはいけないと
焦燥感が私を包み込んでゆく

ヒトって
私って
あの人の気持ちってコトバって
なんて弱いんだろう
はかないんだろう
現実は
なんて強いんだろう
振り回しているのはどこかにいる私。
振り回されているのもここにいる私。

ゆらゆら揺れるしかないんだろうか私達は。


ほんとはね
どこかでわかってる
そのどちらもシアワセの一部だって
ほんとはね
痛みこそ忘れなくっていいと、わかってる
痛みがわからなければこの世界を握り潰してしまう、壊してしまう
ヒトは
痛みを以って
大切なものがはかないものだと知る
悲しいウタは
必要なのだ

幸せのウタ。
悲しいウタ。
どちらも一時の幸せの証