今回は当語学教室でミャンマー語を担当するマーナンシュイヌエ講師に、ミャンマー料理について尋ねてみました。
Q:ミャンマー料理の特徴と代表的な料理を紹介してください。
講師:ミャンマー料理の特徴は、一口に言えば脂っこい料理が多いこと、辛い料理が多いことです。ですから、日本人の皆さんにとってはあまりたくさんの量を食べることはできないかもしれませんが、比較的食べやすい料理もありますので事前に予備知識をもっておくことをおススメします。ミャンマーの代表的な料理としては「ヒン」があります。「ヒン」は豚、牛、羊、鶏、魚などの具材を入れた煮込み料理で、日本ではこれをカレーと呼んでいます。しかし、本来「ヒン」はおかずという意味があり、ご飯と食べるおかずは様々な種類の「ヒン」です。そのほか麺類としては魚をベースとする「モヒンガー」やココナッツミルクのスープをかけた「オンノー・カウスエ」がありますが、ここでは日本人の皆さんにとって食べやすく、人気のある料理「シャン・カウスエ」を紹介します。
上の写真が「シャン・カウスエ」で、これは鶏と豚、トマトなどを煮込んだスープを米麺にかけた麺料理で、甘味や酸味のある味でさっぱりしているので、日本人の皆さんには特に好まれています。なお、「シャン」は私の住んでいる「シャン州」の地域をあらわしていて、ですからこれはシャンの地域の有名な料理でもあります。
Q:ミャンマーでは日本の食べ物によく似たものもあると聞いていますが、どんなものがありますか?
講師:ミャンマーには日本の豆腐や納豆に近いものがあります。ちなみに豆腐はミャンマーでも「トーフ」といい、次に紹介する料理も「トーフ・ジョー」といいます。これは揚げた豆腐(写真左側)にタレ(写真右側)を付けて食べますが、このタレには唐辛子、レモン、パクチ、酢などが入っていてさっぱりした酸味のあるタレです。
下の写真は「トーフ」を麺に乗せて食べる「トーフ・ノエ」です。これは簡単につくることができることもあって、朝食などとして食べることが多いと思います。
最後の写真は日本の納豆によく似た「ベーポツ」というものです。「ベーポツ」は油で揚げて食べることが多いので、日本の納豆のようなねばりはありません。私の住むシャン州ではこの「ベーポツ」を好んでよく食べますが、好んでよく食べる人のことを「シャン・ベーポツ」と呼んだりすることもあります。
今回紹介した料理は日本人に好まれる料理、日本の食べ物と近いものを選んでしまったようですが、ミャンマー料理にはまだまだたくさんおいしいものもありますので、是非味わっていただきたいと思っています。