悠々茶房ブログ

名古屋市東区にある中国茶カフェ・語学教室のブログ!教室イベントの記事、中国茶の記事、中国・アジア各国の文化も紹介します♪

中国の「春節」とベトナムの「テト」

2017年01月22日 11時14分22秒 | 文化・生活習慣

  中国やベトナムなどでは新年を旧暦でお祝いをし、中国では「春節」、ベトナムでは「テト」と呼んでいますが、今年の旧暦新年は1月28日になります。そこで、今回は中国語担当の黄 雅婷講師とベトナム語担当のブーティ ゴック ハー講師に、春節やテトの過ごし方などについて尋ねてみました。

Q:春節やテトの過ごし方を教えてください。

黄:大晦日になると大晦日の夜や新年に食べる料理の準備をしますが、中国の北部では水餃子を食べるのに対し、南部ではおもちを食べるのが一般的です。でも私の故郷である河南省は北部とはいえないものの、やはり我が家では水餃子を家族でつくり、大晦日の夜は日本の紅白歌合戦のようなテレビ番組を見ながら家族団らんで過ごします。ちょうど年越しの時間になると、街中で花火があがり爆竹をならしたりするので、あたりは騒然としてとても賑やかな年越しになります。新年になると日本では初詣をしますが、中国では日本にように多くの人が家族揃ってお寺詣りをする習慣はありません。

ハー:ベトナムでも年末になると新年に食べるちまきや揚春巻などの正月料理を親戚の人などと一緒につくり、大晦日には「年末に会いましょう」という意味のタイトルがついたテレビ番組を見るのが恒例の行事になっています。テレビを見ながらドライフルーツやヒマワリの種などを食べて賑やかに過ごす家族が多く、親戚が集まるとカードゲームをしたりすることもあります。新年になると親戚・友人・知人の家に挨拶に出かけたり、お寺にお詣りする人も多く見られます。また、大晦日や新年3日目に先祖のために食事をつくりお供えをするという伝統行事を守っている家庭もあります。

Q:正月飾りなどをしたりすることはありますか?

黄:中国では「福字」や「春連」などの飾り付けをする家庭が多いです。「福字」は「福」と書かれた飾り物で、家の門や壁などに「福」に字を逆さまにして貼ります。「倒」と「到」は漢字の読み方が同じなので、「福を逆さまにする」→「福が訪れる」という意味を表すからです。「春連」は対句になった四文字などを家の門や入口の両側に張ります。「春連」には新しい年を祝い、豊年を願ったり、事業の繁栄を願ったり、家族の健康を祈ったりする文字が書かれます。そのほか、地域や家庭によっては竹を飾ったり、金柑を飾ったりすることがありますが、これも縁起の良い物とされています。

ハー:ベトナムでは新年に大きな皿に果物を乗せてお供えをしたり、居間に花を飾ったりします。私の住んでいた南部のホーチミンなどでは黄色い梅の花や金柑の花を飾ることが多く、北部のハノイなどではピンクの桃の花を飾ることが多いと聞いています。金柑はたくさんの実がなるため、縁起の良い木であるといわれており、新年の幸せを祈る特別な木であるともいわれています。

Q:お年玉の習慣はありますか?

黄:中国ではお年玉のことを「圧齢銭」といい、お年玉袋は「圧齢包」といいます。中国のお年玉袋は日本と異なり赤色の袋ですが、お年玉の習慣は中国でも一般的で新年になると両親や祖父母からもらうお年玉が一番の楽しみになっていました。

ハー:ベトナムでは新年に親戚の家に挨拶廻りをする習慣があり、そんなときに祖父母などからお年玉をいただくと、とても嬉しかった思い出があります。また、両親からも新年にはお年玉をいただきましたが、我が家ではもらったお年玉を両親があずかって貯金していたので、残りのお金で友人たちと飲食に出かけるのが恒例でした。また、お年玉袋は中国と同様にベトナムでも赤色の袋でした。

Q:新年に縁起をかつぐ習慣はありましたか?

黄:我が家では新年に水餃子を食べましたが、ときどき母はコインを入れた水餃子をつくり、それにあたった人は一年の運勢が良いなどといわれているので、食べるときはドキドキしたという思い出があります。また、中国では新年に魚料理を食べる家庭も多いのですが、これは魚の漢字の発音が「余」と字の発音とおなじであることから、「年年有余」つまり「毎年財産がたくわえられますように」という願いが込められているのです。

ハー:テトが近づくと家々では大掃除をするのですが、これはただ家を綺麗にするというだけでなく、旧年中の不運を追い出すという意味もあります。一方、元旦には掃除をしません。これは掃除をすると新年の幸運も掃きだしてしまうからであるといわれているのです。あと、新年になると各家庭では新年のあいさつ廻りをするのですが、新年初めての来客者が新年の運勢に影響を及ぼすといわれています。ですから、家によっては運勢の良い人を選んで、あらかじめ元旦の朝早くに訪れてもらうことをお願いすることもあるのです。ちなみに、我が家では家族そろって初詣に出かけた後、父親が一番最初に家に戻ることを習慣にしていました。

 

 


中国語講師紹介

2017年01月08日 11時07分38秒 | 現中国語講師

 1月から中国語担当スタッフの仲間に加わることになった杜 方可講師のプロフィールなどを紹介するためいくつかの質問をし、それに答えていただきました。

Q:出身地を紹介してください。

杜:私は陝西省の漢中出身ですが、といっても皆さんにはわかりづらいかもしれませんね。陝西省には西安という古都があるので、そちらの方が有名かもしれません。街の南北には山脈があり、寒気が入りづらいため、温暖な気候です。昔から交通の要所として知られ、劉邦はここから天下統一の足がかりとしたため、彼は「漢王」を名乗り、帝位に就くと国号を「漢」としました。したがって、この地は漢王朝や漢民族、漢字などの由来にもなった土地などですよ。そして、漢中あたりには古代から美人が多い街であるといわれており、私もその一人と言いたいところですがそれは皆さんの判断にお任せしましょう。あと、ここは四川省にも比較的近いので、料理の味は四川料理と同様に辛いものが多いと言う特徴があります。西安には「面皮」という冷たい麺料理がありますが、漢中には「熱面皮」という熱い面皮が有名ですので、こちらに来る機会がありましたら一度お試しください。

Q:下の写真はどこで撮影したものですか?

杜:これは四川省にある青城寺という道教関係の建築物がたくさん集まる景勝地で、写真はその山門になります。森林は四季を通じて青々とし、峰々は城郭のように連なるため青城山と呼ばれています。海抜が1500メートルを越え、霧がたちこめると一層幽玄な趣になり、山全体は緑が深く優美な風景なので人々は魅了されます。世界遺産にも登録されていますので、四川省を旅行する機会がありましたら足を運んでいただきたいと思っています。

Q:日本については、どんなことに関心がありましたか?

杜:小さい頃は日本のアニメが好きで、なかでも「犬夜叉」というアニメが私のお気に入りでした。少し成長すると日本のファッションにも関心を持つようになり、なかでも水原希子さんのファッションにあこがれを持つようになりました。そして、日本の大学に進学して研究するきっかけになったのが日本古典文学で、これから大学では「源氏物語」について研究したいと思っています。あと、私は中国の大学では日本語が専攻でしたので、大学で語学を学ぶうちに日本についていろいろ知りたいという気持ちになり、そのためには実際に日本で生活して、自分の目で確かめてみたいという気持ちになったのが、日本に進学することになった理由の一つになっています。

Q:趣味や関心事などについて教えてください。

杜:私は3歳の頃に両親に薦められてダンスを習い始めたのですが、はじめはそれほどでもなかったものの、実際にやり始めてみると次第に楽しさがわかるようになり、とても好きになり汗をかくことが快感にもなりました。また、私はステージに立って多くの観客の前で踊ることも快感になりましたし、自分の納得する演技ができたときには充実感も味わうことができたので、一層好きになってしまいました。そのほか、絵を描くことも趣味の一つで、風景や人物など対象物にはとらわれることなく、自分が描きたいと思ったときに自分の描きたいものを描くようにしています。

Q:好きな食べ物と嫌いな食べ物を教えてください。

杜:初めに紹介したとおり私の故郷の料理は四川料理と同様に辛い味の料理が多いため、小さい頃からそのような味に慣れているからかもしれませんが、やはり辛い味の料理が好きです。中国ではあまり焼き魚を食べる習慣はありませんが、四川料理には草魚などの川魚を辛い漬け汁で下味をつけ、直火焼きする料理(烤魚)があるのですが、この料理が実は私の好物なのです。日本の食べ物では豚骨ラーメンが好きです。日本と中国では麺もスープもかなり違いがあるのですが、もちろん中国のラーメンも好きですが、日本の豚骨ラーメンにははまってしまいました。そのほか、中国の特に内陸部の人はあまり食べないのですが、私は寿司も刺身も好物ですよ。嫌いなものはほとんどありませんが、唯一紅しょうがだけはあまり好きでないので、外食したときに紅しょうががついてくると、箸で取り除いて食べています。

烤魚(カオイー)