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パンドラの匣

2010-12-06 | 邦画(な・は)
 


  あらすじ 
日本が戦争に負けた年、「新しい男」に生まれ変わる決意を
した利助だったが、血を吐いて結核療養の健康道場に入る。
患者は塾生、看護婦を助手と称し、屈伸鍛練や摩擦など一風
変わった治療法を実践するそこでは、互いをあだ名で呼び
合うのが習わしで、利助は「ひばり」と名づけられる。
しばらくすると新しい組長こと看護婦長の竹さんが赴任する。
ひばりは助手のマア坊や竹さんとの日々を詩人のつくしに
宛てた手紙に綴る。

【出演】
染谷将太
川上未映子
仲里依紗
窪塚洋介
ふかわりょう




  感想  ※ネタバレ注意

生誕100年を迎えて相次ぐ映像化に湧く太宰治の小説群。
監督は『パビリオン山椒魚』の冨永昌敬監督。
主演には16歳の染谷将太、竹さんを芥川賞作家の川上未映子、
金歯がかわいいマア坊に仲里依紗。
『パビリオン山椒魚』に続いて音楽を菊地成孔が担い、さらに
全編アフレコを敢行するなどユニークかつユーモア溢れる文芸
映画。



終戦後に結核を患う少年・利助は、風変わりな療養施設・健康
道場に入る。そこでは、患者や看護婦を互いにあだ名で呼び合い
「やっとるか」「やっとるよ」「がんばれよ」「よしきた」など
患者と看護婦との掛け合いなどがユニークに繰り広げられる。

太宰治の生誕100年に当たる2009年は、彼の作品がたくさん映画化
された、この映画は原作を読んでいない僕にとっては少し難解な
内容だけれども、ひばりのあだ名で呼ばれる利助は、他人に対し
毒づいたり神経質ではあるが、インテリ風だけどナイーブな彼と
彼を取り巻く患者仲間や、看護婦とのやり取りはコミカルで
面白いと思いました。

芥川賞作家の川上未映子さんが看護婦長の竹さんを演じ、笑うと
光る金歯の可愛らしい仲里依紗など魅力的なキャストも作品の
持つ雰囲気を強く印象づけてくれています。
原作を読んでから観る方が楽しめる映画のようです。




【評価】
 (3.8点/5点満点中)

 パンドラの匣 HP


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