⑦パパ編、思い出に残るカープ名選手vol.3「外木場」

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１９６５年に広島カープ入団ですから、私は９歳で小学３年生。それから７９年の引退
までの通算１５年ですから、最も私が野球が好きだった時期の大エースです。なにしろ
初勝利が阪神相手にノーヒットノーランですから。初勝利がノーヒットノーランって中日
の近藤が巨人相手にしましたが、彼はその後パッとしなかったですよね。

外木場投手が初めてノーヒットノーランをした試合は阪神の大エース、村山実との投げ
合いで３回に鎌田実に与えた１つのフォアボールだけだったんですね。まさか大エース
が弱小球団の新人に負けたのが（それもノーヒットノーランで）信じられなく、記者が
「まぐれだ」「フロック」だと騒がしいので「なんならもう１回やってみせましょうか」
と言ったと言うんですから、すごい肝っ玉ですよね。ま、大口を叩く人はプロなんだから
多いと思いますが、外木場は口だけじゃなく（いや大口以上に）１回どころかもう２回も
ノーヒットノーランをしましたからね。ビックリです。

３年後の６８年大洋相手の「完全試合」と、７２年４月２９日に３回目となるノーヒットノー
ランを広島市民球場で巨人相手に、７回の王のフォアボール１つに押さえたんですよ。

７２年４月２９日、高校２年生になったばかりの⑦パパ少年は、胆嚢炎で合併したての
新市内Ｆ越町にある（今も代は変わったが同じ場所にある）Ｔ外科に入院していました。
夕方、友達のＮ村Ｓ司が「野球観に行こうや」と入院患者を誘い出した。彼は不良では
なく、後にアメリカの大学のＭＢＡを取得し銀行で支店長になるようなくそ真面目な男な
のだが（現在は建設会社役員）この夏、例の弁護士が帰省した際に一緒に大連園で
飲んだ時も「なんであの日、入院中の坂田を誘って野球を観に行ったんか理由が思い
出せんよの～」と話題になった。

当時はフォークギターを練習していた時期で、病室に持ち込んでいたギターと枕に掛
け布団を被せ「寝ている様」に見せ掛けて病院を抜け出して市民球場に行きましたよ。
その甲斐があって、外木場投手の３回目のノーヒットノーランを、この目でレフとスタ
ンドから観ることが出来ました。これ、メチャメチャ自慢です。

もう１試合、球史に残る試合を目の前で観ているのです。それは７年後の８月１日社会人
１年生だった私は、金持ちのぼんくら息子に貰った年間指定席で、西本から衣笠が亀裂
骨折させられた巨人戦も観ています。

あれね、３連続死球の３人目だったんですよ。だから両チームがベンチから出てきて乱
闘が始まったし、観客も勿論私もバックネット裏から網を揺らしながら、とてもじゃないが
文字に出来ないような超汚い言葉で巨人選手を罵りながら、唾を吐いたら「あなたが噛
んだ小指が痛い」と節付きで野次られたれていたＳ選手に命中したけいね。ストライク！

外木場投手から話がそれました。外木場さんが野球殿堂に選ばれた時は、なかなか選
ばれなかったので、本当に嬉しかった。初優勝の年に無理をし過ぎて、その後４年で１２
勝しかしていないのですが、あの無理をした２０勝がなければ優勝はなかったですから。
本当にありがとうございました。

大瀬良君、１回はノーヒットノーランしようで、１４番つけとんじゃけいｗ　





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