何が一番謎かというと
ピカソがルソーの何に影響を受けたのか
ルソーの何をどう考えたのかということ
つらつらいろいろな絵を眺めると
ルソーが天才的に素晴らしいというのはわかるけれど
その摩訶不思議
構図とか画面を構成しているものの要素とか
すごいものだと思う
しかも描き方は全体を見通すのではなく背景から
部分の集合というような描き方をするらしい
それで
この画面 とっても立派な交響曲
というのは天才だあ
と思う
いろいろ破綻はあるけれど
その破綻がまた意味ありげに
謎を投げかける
破綻といえば
ベルリン美術館展で
ルソーよりよっぽどしっかりした絵を描きそうな巨匠の絵に
破綻を見て
なんじゃ?
と思った
アンニーバレ・カラッチという人の16世の絵
この橋の上の線が右さがりなのは異常です
なんでえ?と繰り返し見てきちゃった
素人が巨匠の絵をそんなことで 言及するのは
噴飯ものだろうけど
なんでえ?
この有名な
(楽園のカンバスのテーマの絵)これなんか
この裸婦 いかにもルソー
言ってみりゃ へたくそな裸婦だけれど
ここにアングルみたいな裸婦が来たらおかしいよ
↓これルーブルにあるのよね
でも ルソーはルーブルで模写をしていて
自分ではこういう新古典主義のような絵を描いているつもりだったのかもしれないのよ
カラッチの絵のような樹木の描き方が
ルソーに影響を与えた
という感じもする
でも
ルソーを通ると別物になってしまう
これを描いたのはクラナッハという人だけれど
ルソーはジェロームとか好きだったけれど
それよりクラナッハ的ではないか?
という話を読んだ
↓ ジェロームの絵
私自身はクラナッハは好きだがジェロームはむかつく
微妙
このルソーの奇妙な赤ん坊の絵
世田谷美術館にあるのね
今度見に行こう
このえは何ともバルバラの「ウイッティントン少佐」の物語と
共通項を感じる
マリオネットを持っているからか?
だいたいこの赤ん坊は現実感がなくぎごちない
ウイッティントン少佐のお家にいる召使も奥方も娘も
皆自動人形だからね
そのぎごちなさ 現実感の乏しい
偏執狂じみた堂々としたさま
そういうところに共通項を感じる
でもそれは象徴主義とかシュールレアリスムとか関係ない
現実感が乏しいのに何とも言えない世界に誘う表現
これが共通かも
こういうのって
脳みその問題だと思うんだが
で
この豊かにいかれているルソーは
目を見開かせてくれる