この間の
基一の朝顔図の話以来ずっと平面性を徹底して空間を表現する
と言うことを考えている
琳派については
私は大して理解していないのだけれど
平面性とデザイン性とそれが大きな特徴だと思っていた
もう少しよく見てみよう
いずれにせよ江戸末期に西洋画の影響が表れるまで
日本の絵画は平面性に特徴があったと思うし
それらの発想の異質さが西洋画に影響を与えてきてと思ってきたけれど
テレビに出ていた平成の琳派の第一人者と言う人が
グラデーションだの奥行表現だの
腕の見せ所というので
私のとらえ方とうんと違うなと思った
日本のというか西域以東と言うか
彩色のグラデーションは
繧繝彩色というか
パター化されたグラデーションで
空間表現と言うより
表現された平面を彩るやり方の一つだと思うのだ
水墨画などの墨の濃淡滲みなども
西洋画風の空間意識があるものとないものは見てすぐわかる
感じがするのだけれど
http://www.rinnou.net/exhibition/ex_06.html
偉そうなこと言いすぎた
これは等伯の龍だ
私はよく知らないのだが中国以来
空間表現遠近の表現には
西洋画のとは違う 発想の教えがあるのだよね
20世紀初めころの西洋の冬至の現代美術の人たちが
透視図法を捨て去ろうとしたことの意味がだんだん
分かってきた
若い画家たちが20代初めに描いた能舞台の松
出来上がったとき
若者の絵は西洋風だなあと一瞬思ったのを思い出した
黒田清輝のことを思ったときにも考えたけれど
子供のころからの美術教育のせいで
この ルネサンス時代に発明された透視図法的な
空間イリュージョンの作り方と言うのは
身に染みている
ピカソが言ったのはそのことだったように思った
分析的キュビズムから総合的キュビズムへ
どういう考えで転換していったのか
よくわからなかったけれど
違うかもしれないけれど
画面をあくまでも平面として構築していく
と言うことだったのかな
と思った
平面性というのは
何となく浅はかに装飾性みたいな気がして
(琳派をいくらかそういう風に見ていたせいもある)
このことを
透視図法は置いといて
空間 リズム
音楽を思うみたいに今後考えて行きたいと思った