遊工房・雑感

日頃のあれこれを綴る日記です

胸中の丘壑

2011-02-04 23:08:31 | 日本美術

Img368  →蕭白の石橋図

まるで 劇画だ!

しかし

これの解説を読んで

引っかかってしまった

解説したのは河野元昭先生

誰?これ?

あら 私と同い年

でも偉い人だ

東大名誉教授だって

 

だから

わけわかんないこと書くんだ!

 

○ソ!

 

蕭白の山水画は

胸中の丘壑だといい

それは

東洋山水画の

根本理念だって

 

どうやら

写生は

目下よ

という思想らしいとは見当はついたが    意味不明

一日じれて

ネットサーフィンした

蕭白は 応挙なんかバカにして  写実ゥ?  くだらねえ 馬鹿じゃネ  という感じ

 

そういう風潮が 江戸時代にあったのか!

とも思い

 

中国の山水画  似たのばっか と思ってたのに

テレビで すごい映像を見て 中国の山水画ってリアルだったんだ!

と思ったばかりの私には

引っかかる

 

でもわからなくて   イライラした

 

やっとおおよそのことが分かった

まず  前に書いた三遠法    違っていた

平遠とは、平原の広がりを、角度の小さい俯瞰視によって、
    画面に穴の開くような奥行きとして表現すること、
   高遠とは、聳え立つ山の高さと大きさを、これを仰視するようにして捉え、
    あわせて山体と観者との間に巨大な空間の厚みを構成すること、
   深遠とは、Ⅴ字型の山襞を左右から折り重ね、渓谷の奥行きあるいは
    山々の重なりと遠さを表現すること

ということだ

視線だけで考えては ちょっと違う

これは かなり昔からの空間把握の方法で

郭煕という北宋の山水画化が理論づけた

 

中国では 画工の描く絵は卑しく 士大夫の思想や知性を持って描く絵を尊ぶ

という風潮があったらしい

絵はそこにあるそのものに沿って描くのではなく

胸中の云々  という言い方をして 

表面的な「画の工」や「形似」を越えて、「理」を求めたというのよ

そういうことを言ったのは蘇軾だった。

 

世界史では蘇軾 蘇東坡って詩人って習った

詩画書 同源という考え方もある 何でも優秀だったんだ この人は士大夫

 

それで 胸中の丘壑(きゅうがく)というのは 壑は谷のことらしいから

山水を持って 思想や理想を表現するということなのだろう

 

私が書くと 実に浅はかで うすっぺらに聞こえる

胸中にうすっぺらなものしかないからだろう

 

ああ  でもすっきりした

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