暁に咲く幻の花

花が咲くように生きていきたいな。日々のあれこれ、嬉しいこと楽しいこと好きな人のことを、花や自然にことよせて綴ります。

1日は誕生日でした

2016-02-03 23:32:41 | シンガーソングライター
2月1日は息子の誕生日でした。
彼が生まれた日、13年前は雪のちらつく寒い土曜日。

冬薔薇が庭に凛と咲いてました。

立ち会い出産の講義を受けに夫婦で病院に行ったら、そのまま私が原因不明の目眩と吐き気で倒れ、なんと、つい最近まで知られてなかった妊娠時に起こる急性肥肝?肝臓が急激に大きくなるというほっておいたら母子共危ない状態になってました。
未だに夫が怒るのは、その講義の二日前まで私が入院していて、たびたび吐き気を訴えていたのに、胎児が大きくなってきたからねと担当医がろくな診察もしなく、胎児の様子のみ見ていて母体への関心が全くなかったからです。
確かに体重も蛋白も血糖値も正常でしたが、なら何故こんなに吐き気ばかりするのか。私も夫も腑に落ちないまま退院しました。

検査の結果、すぐに帝王切開で妊娠状態を止めなければ、母子とも死ぬ(余り急に死を宣告された私は茫然自失)とあれば夫はすぐに書類にサインをし、私たちは25日先に親になるはずが、いきなり何時間後に親になることになりました。
大学病院を選んだのはこういう危急に直ぐに対応して貰うためで、そこはありがたいのですが、土曜日で暇なのか手術室には学生が沢山。夫は入れないのに。
妊娠中に肥満したというレアな肝臓を見ようと手術室いっぱいにいます。帝王切開の見学もレアだと割と若い子が多かったです。夕方の手術だったから講義もなかったのでしょう。
加えて、胎児を出すまでの手術は産婦人科教授執刀、小児科にすぐに渡すため小児科准教授も待機中。
何なのこの頼んでもいないVIP待遇は😨
何だかドキドキが更にバクバクになってしまう。
麻酔医は綺麗な女医さんで私は思わず見惚れました💕
いやいや、そんな場合ではない。

産婦人科教授は私の診察を八ヶ月以上受け持った担当医に、「何でこんなことになるかな?張り止め💊を飲ませ過ぎたんじゃないの?」といぶかしみ、なんと私の担当医は張り止め薬を四日前まで投薬してたことを「張り止めを…」と言いかけた私を制して、「いえ!!投薬はしていません」と宣ったのです⁉コイツは保身のために嘘をつきました。虚偽を言ってもカルテに書いてあるしカルテの改竄をしたなら、医師法薬事法違反でしょう。赤ちゃんに何かあったら訴えてやるつもりでした。

私の怒鳴りそうになる気持ちは、麻酔が徐々に効いてきたのか鎮静していき、意識がうっすらとなり下半身は何も感じず、頭も朦朧としてきて、自発呼吸は出来ますが酸素マスクも装着され、ついに教授の第一刀が私の下腹部を裂きました。皮ですが。
帝王切開でも下半身丸出しなのは赤ちゃんの為とわかるけど、両足も立てるのは何故何だろう?学生たちは当たり前だけど私の下半身から出てくる赤ちゃんと胎盤を待っています。ついでに開いたお腹にデンと大きくなった肝臓を見るために。
恥ずかしいけど、そんな場合じゃなく、この学生が医師になるころにはこの大学病院にはなるべく来ないように、大病にはならないでおこうと誓いました。
皮を切り厚い脂肪を切り、遂に子宮が開いて赤ちゃんが産まれました。

学生達が「おめでとうございます!お母さん」と拍手をしてくれました。
「お見事でした教授」と教授にも【ちゃんと】労い。
肥満していた私の肝臓も普通の大きさに戻り、赤ちゃんは一回私の頬で撫でてからNICUに連れて行かれると、後は腹を閉じるだけなので学生たちはいなくなり、小児科の医師も看護師さんも、何かの時の為に待機していた産婦人科医達も、執刀した教授もあとは任せたと部屋を後にし、手術前は始まる前の熱気に溢れた手術室とは全く違う静寂な部屋になり、担当医でないベテラン医師と助手の先生と機械出しの看護師さんと綺麗な麻酔医さんが黙々と…ではなく世間話をしながら私の腹を閉じるため針でチクチク縫ってました😱😱
生命の神秘、なんて浸ることは私には出来ませんでした。
医師達の世間話を聞き、バス通勤の大変さに同情したり、お腹を縫うのは手芸と大分違うなとかど~でもいいことを考えてました。
それにしてもやはり切るのと縫うのは違って縫うのには時間がかかりますね。
無事病室に戻ると死にそうな顔だった夫が、私を見ると途端に笑顔になり、「頑張ったね、大丈夫?元気な男の子だったよ!」
と頭を撫でてくれました。
そうか、男の子だったんだ。手術室でも聞いた気がするけど、それ所じゃなくてスルーしていたみたい。
お義父さんもお義姉さん夫婦も、父も母も来てくれましたが、自然分娩と違い手術は体力を著しく使うのか、私は鏡を見てないので知らなかったのですが、ゲッソリとやつれて酸素マスクをつけた姿でボロボロの私が哀れでだったそうで、赤ちゃんを見て皆早々に帰り、後日何度も来てくれました。
夫も帰宅したその晩は、切ったお腹の痛みと子宮の収縮の痛みのダブルパンチです。痛み止めは手術後なので飲めず点滴で、点滴には子宮収縮を促す薬も入っているから、効き目は薄い。
その日は眠れないまま、赤ちゃんとやっと対面出来ました。
男の子の名前は響きは決まっていて、漢字を決めるだけだったのに夫は二週間ギリギリ悩みました。

それにしても陣痛も痛いです。娘を出産する時も予定帝王切開だったから、陣痛が来たら駄目だったのに、来てしまって波のように押し寄せる生理痛の千倍くらいの、下痢する前の百倍くらいの腹痛にこれが陣痛かと歯が折れそうなくらい食いしばって、何とか陣痛はおさまり、娘は二週間後帝王切開で産まれました。
そして麻酔後に来る切腹の痛みと子宮収縮の痛み。
予定帝王切開だったから、痛み止めもこれが効かなかったら次はこれと全部決めていてくれたので、娘の時は眠れました。

さて、赤ちゃんはNICUでも元気で明日には新生児室に移るそう。良かった。
身長49cm体重2960gの25日早く生まれた息子はどこもかしこも元気で良かったです。何か不具合はないか手術中ずっと心配でした。早産だもんね。でも体重は3000gはなかったけどミルクも沢山飲んでくれすぐに大きくなりました。

夫は本当は9時に帰らないと行けないのに、病院側が特別に許してくれて夜11時30分まで居てくれました。急だったから部屋も18階の超特別室。私立の大学病院って…(普通の産婦人科の個室に移るまで、その部屋代は無料だったのは良かった😂😂💕)
そして、夫はまだ麻酔が残っていてうつらうつらしている私のベッドの横のふかふかソファーに座り、携帯で自分の友達や私の友達にまで出産報告をしまくってました(〇o〇;))))!
オイオイ、何ハイになってんのよ!
メールではもどかしく、直接電話です。
いきなりの電話にみんな驚き、安心しおめでとうと言ってくれましたが、親友からは「旦那さんから電話なんて、ゆりりんが死んだなのかと思って焦ったわ」とお見舞いのケーキを持って来た時笑ってました。そうだろうな~と赤面するばかりです。
早速親バカになってる夫に私もビックリでしたから。

まぁ、もう少しで妻子とも失いかねなかったのに、無事父親になれて父子家庭にもならずに済んだんだから嬉しいだろうな。

私も嬉しい。私達の初めての子が無事生まれて本当に嬉しかったです。
季節は舞い散る花のように音もなく過ぎていき、数々の思い出を残しながら、彼は中学生になって背も私を超えました。
既に中二病的な発言してます😱😱
妹を大事にするいいお兄ちゃんです。

健康で滅多に病院にも行かないから、薬も飲みなれてなく、注射も苦手。
耳鼻科は私が耳かきで夫の耳を流血させたため、夫の指示で子供は病院で耳掃除をして、ついでに鼻洗浄もして風邪知らず。
歯医者は今のところ虫歯もなく、クリーニングのみ。
余りに病院行かないので血液型が何か私も知らないという迂闊さです。まぁO型かB型しかないのでおそらくB型でしょう。
良い意味でマイペース、好きなことはとことん追求する。
明るく、少し空気を読みにくいのを自覚してか余計なことは言わない。男子にも女子にも何故か弟キャラ(長男のくせに)で何かとお世話になり、それがプライドに何も触れないのか教えてくれるなんて嬉しい!と素直に喜ぶ。
その笑顔の屈託なさには天真爛漫としか言えない。
親戚の大おばさまには「あの子には天性の人から好かれる、許される徳がある」
なんてありがたいことまで言われちゃって。そんな徳、私も欲しい。
件の大おばさまは「あんたはもっと気を大きく持たないと長生きしないよ。まったく楽観的に見えて悲観的なんだから…」と未だに悩ませる私です。
息子には息子の夢があります。
私たちの敷いたレールではありません。彼が自分で選んだ道。
親には応援するしかない道。
沢山勉強して、いっぱいテストを受からないといけない仕事。
頑張って夢を叶えてくださいね。
まだまだ若木の君。
どんな花を咲かせ、どんな実が実るのか楽しみにしてます。
お誕生日おめでとう。
私達の子供として、私達を親に育ててくれてありがとう。
これから君が挑戦することは、受験くらいならアドバイス出来てもほとんど役にたたないことばかり。
この世界で生きるために私のお腹で大きくなった君。
私は君に十分な力を与えられたかな?
妹が生まれるまで、夫と愛情を沢山贈って、妹が生まれても卑屈にならずにおおらかなお兄さんになってくれた君。
人を羨まないその心はとても得難いものですね。
競争心はもっと持った方がいいよ。誰もが争わない世界がいいと言う君。理想は高いけど現実は厳しい。そのギャップに悩んでも潰れないでね。
もうすぐバレンタインデー。今年も沢山貰うんだろうね。
パパがヤキモチ焼くくらい😂
どんな青春を生きるのか、とても楽しみです。


読んで下さりありがとうございます。
では、また。








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