こんばんは。
今日も出勤したのは6人。全てお客様の社員以外。
今朝は、博多で仕事することになった唐津さんが私より先に来ていたので、朝は一番ではありませんでした。
私も2年前の1月から3月、お客様の博多の事務所で仕事をしたのですが、新しいビルできれいでした。私の時には、入退館のカードを持ち帰ることを許可していただいていたのですが、唐津さんは毎日置いて帰るよう言われているそうで、誰か来ていないと入れないため、自社の博多事業所で時間をつぶしているとうです。
なので、金曜日はグループで出勤する人が少ないのか、元の仕事場に来たようですが、「こちらの方が楽です」と言っていました。
今日、帰りは私が最後で、カギをかけました。
【アメリカvs中国】
トランプ関税の中でも、「対中国」の関税は報復のしあいでアメリカが145%、中国が125%まで上がりました。現在は膠着状態です。
ただ、トランプは「毎日、交渉をしている」と発言しているのですが、中国外務省報道官は、2日続けて「全く、関税などに関する協議は行っていない」と全否定しています。
どちらが正しいのかということですが、現在は心象的に「中国の方が正しいだろう」と思えます。
トランプの発言は信ぴょう性がない。信用に値しないものです。
毎日、言っていることが変わる。発言が変わると、「そんな事は言っていない」ととぼける。まあ、政権発足当初の勢いは、今は、少し後退してきているように見えます。政治家として一番大事な「国内の支持」が不支持が50%を超えましたから、そうなるでしょう。
「90日間保留」した『相互関税』をどうするこか。
『発動』すれば、また、金融市場は混乱するでしょう。
でも、安易に取り消せば、支持者からは「弱腰」と言われるでしょう。
米自動車工業団体から、自動車関連の25%の関税の内、「部品」に関する関税の適用を除外するよう要請が出ているとのことです。自動車の部品調達などサプライチェーンは非常に広範囲で複雑です。
カナダに25%の関税を課す際に、自動車部品について、「アメリカとカナダの国境を何度か行き来して、部品が完成している。その都度、関税を掛けられたらたまったものではない」と部品を製造している会社の代表は言っていました。
日本国内にも、アメリカの自動車メーカー向けの部品を製造している会社があります。日本に限らず、アジア地域で部品を製造しているところは多いでしょう。
でも、その部品の製造を「アメリカ国内」に構築するには時間とコストがかかります。時間的には「年単位」ではないでしょうか。中には、「技術、ノウハウがあるため外国に発注している」ものもあるでしょう。それは、簡単には「アメリカ国内」での生産には切り替えられないでしょう。
「アメリカを再び強くする」と宣言しているトランプですが、今はその方向には向かっていなと思われます。
【ボーイングの航空機返却】
アメリカと中国の「関税戦争」の最中、中国政府は、国内の航空会社に(新規の)ボーイング製航空機を調達しないよう通達しました。
その結果、中国に届いていた新造機をそのまま返却する(アメリカまで回送する)ものも出てきました。
これは、「ボーイング社」にとっては痛い事柄です。何かと問題が起きていたボーイング社です。大きな痛手になると思われます。
では、中国側は、と言えば。
調達先として、ヨーロッパの「エアバス社」製の飛行機に切り替えるということもありますが、かと言って、そう簡単で製造機数を増やせるものでもありません。調達までには時間を要します。
中国には、「国産機」と自称している民間航空機があります。「C919]という飛行機です。ボーイングのB737、エアバスのA320に匹敵するクラスの飛行機で、すでに中国国内で営業運行を行っています。
では、この[C919」に切り替えるかと言えば、生産能力がそれほど高くはないようで、「ボーイング」代替で製造機数を増やすのは容易ではないようです。
更に、この「C919]はアメリカ連邦航空局(FAA)やヨーロッパの『耐空証明』を受けていないため、中国国外では飛行できません(受け入れられない)。
そして、一番大きな問題が、中国政府が「純国産」と言っている機体なのですが、そこに搭載されている機器やエンジンなどはアメリカ製が多く、輸出を制限されると、途端に「製造できない」状態となってしまいます。
そういうリスクがあっても、「ボーイング機」などを調達しない、という方針にしたので、航空会社は退役間近の機体も延命するということもやっているようです。
米中間の関税問題は、こんなところにも影響しています。
【レアアース】
中国が多くの「産出国」となっているのが、現在の様々な製品に必要な『レアアース』です。
中国は、かつて、この『レアアース』の輸出を制限することで、圧力をかけてきたことがあります。今でも、『レアアース輸出』は国の管理対象となっています。
この「レアアース」の一部は、アメリカでも産出されているとのことですが、悲しいかな、『アメリカ国内にはレアアースを精製する工場はなく、技術もない』のが現実とのこと。
そのため、アメリカで算出された「レアアース」は、なんと、そのまま中国に持ち込まれ、中国で精製したものを、またアメリカに持ち込むということをしているとのこと。
つまり、産出はしているけれども、「レアアース」としての製品の生産はできないという現状だとのことです。
トランプは、「ウクライナとロシアの戦争」に関連して、これまでのアメリカからウクライナの軍事支援分を、ウクライナで算出されている「鉱物資源」の採掘権の一部を渡すようウクライナに圧力をかけてきました。
ゼレンスキー大統領がホワイトハウスを訪問して、口論となった時が、その「合意」がされるのかという時期でしたが、今は、あまり話題に上がってきません。
でも、実は、アメリカが仮にウクラインの「鉱物資源」(レアアースを含む)の採掘権の一部を取得できたとしても、現状では、アメリカに持ち帰り「精製する」とこができません。
なので、現状と同じように中国に持ち込み、「精製」された製品をアメリカに輸出してもらうということになります。
中国政府は、米中の「関税戦争」となっている現在でも、『レアアース』の輸出制限には至っていません。中国側としては、「レアアースを輸出」しないと、外貨が入ってこないなど、止められない事情があるのかも知れません。
今日のニュースで。
「中国が、アメリカ製半導体について、(こっそりと)関税を掛けずに輸入している」という報道がありました。
「半導体」は必要なもの。それを、アメリカの手前、「報復関税」をアメリカからの全輸入品に125%の関税を掛けているけれども、背に腹は代えられないということでしょう。こっそり、「無関税」で輸入しているとのこと。
アメリカにしても、中国にしても、お互いの国を『デカップリング』するのは容易ではないということです。
世界のいろいろな国がからみあって、サプライチェーンが構築されており、「切り離してよい国」は今や存在しないのでしょう。
あまり、「関税戦争」を続けていると、お互いに疲弊するだけ。
これも、今日の記事で。
「トランプが、高関税をかけても中国との関係が変わらないことにいら立ちを見せている」とのこと。自分から仕掛けて、「勝てる」と思っていたものが、何も成果が上がらない。
これは、対中国に関することだけでなく、まだ3か月ほどですが、いろいろ豪語していた割には、「ウクライナ」「ガザ」の和平も含め、『何も成果が上がっていない』のが現状。
今や、「世界を敵」に回してしまったトランプですが、本当は、「仲良く」すべきだったのでしょうね。「仲良くしながら」個別の問題を解消していく、そう進めるべきだったのではないでしょうか。
長くなりました。
前半は「飛び石」ですが、ゴールデンウィークが始まりました。
今日の帰り、博多駅には大きな荷物を持った人達がたくさん居ました。
私は、カレンダー通り仕事で、休みの日も、「家でゆっくり」になると思います。
では、また。