勇気を持って明るく「生きる」! -B型肝炎ウィルスキャリアの肝臓がん闘病記

  「あと半年、生きているかどうかわかりませんよ!」と医師に宣告され、がん(癌)を克服し「生きる」ことを考える。

今年も明るく生きましょう! B型肝炎キャリアは今年もがんと闘う

2010年01月01日 17時03分38秒 | 癌(がん)闘病日記
◆2010年1月1日 16:47  
 あけましておめでとうございます!

 長い闘病生活だった1年も去り、希望の年が明けました!  

 支えていただいた皆様に感謝を申し上げます。  
 今年は明るい年になりますように。  

 12月29日に「薬害C型肝炎 女たちの闘い」 岩澤倫彦 フジテレビ調査報道班著 を岩澤さんご本人から頂き、読み終えました。  
 薬害肝炎訴訟は、壮絶な闘いを繰り広げていたことが良くわかりました。  
 B型肝炎訴訟もこれからが本番だと感じました。  


◆2009年12月25日  
 東京地裁にて、B型肝炎訴訟の原告として意見陳述をする。その後、記者会見。  また、厚生労働省前にて昼と夜に街頭宣伝。  
 国の集団予防接種の針の使い回しという失政により、B型肝炎ウイルスキャリアとなり、慢性肝炎やがんを発症した原告が、加害者である国を救済してほしいと訴えています。  C型肝炎感染者の闘いがたいへんだったように、B型肝炎訴訟もたいへんになることでしょう。  多くの方が、毎日のように亡くなっている現実に目を向けて、早く救済をしてほしい。  
 

 ここに、東京地裁で意見を述べた陳述書をアップします。



意 見 陳 述 書

2009年(平成21年)12月25日
B型肝炎訴訟東京原告 
田中 義信

 
 原告の 田中 義信と申します。
 
 私は、B型肝炎そして、ついに肝臓がんを発症し、がん切除、抗がん剤治療をしてきましたが、この11月にがんを再発し来月に再度入院します。原因は、集団予防接種による注射器の連続使用が原因だとしか考えられません。 裁判長、この裁判ですべての肝炎患者の救済になる判決を出すこと、または早期解決になる和解を勧告することをお願い申し上げます。

 以下、私の被害の実態と国への要求、裁判長へのお願いを申しあげます。

 1、 B型慢性肝炎、肝臓がん発症の判明
 私は、1991年(平成3年)に献血をした際に、B型肝炎の疑いがあることを知りました。2003年(平成15年)の健康診断の際でも、B型肝炎ウイルスの保有が考えられるものの、まだ心配はないとの結果でした。当時はまだ治療法が無いと言われ、まさか自分が慢性肝炎を発症するとは思いもよりませんでした。 しかし、昨年暮れの健康診断で、医師から「慢性肝炎でがんの疑いがきわめて高い。入院し手術しなければならない。」と言われました。私は、仕事の都合上、入院するなら8月にしてほしいと伝えましたが、医師から「8月だと生きているかどうかわかりません」と言われ、事の重大さに言葉を失いました。

 2、 被害の実態と治療の状況について
 私は、2009年2月23日に慢性肝炎により野球ボールに近い6センチもの大きさの肝細胞がんを発症し切除、その後の抗がん剤治療(化学療法)により、1年間のうち5回、68日もの間、入院をしました。今年1年間は治療に明け暮れこれでやっとのことで開放されると喜びましたが、残念ながらこの11月に肝臓がんが再発しました。そのために、来月からは再度2週間余りの入院をしなければなりません。 また、手術後は腹部切開による痛みが長く続き、今でも痛みます。また、体力低下と、疲れやすさ、倦怠感で、満員電車や長距離通勤で長く立っているのはつらく、また週後半には疲れがたまるために仕事にも支障があり、そのために職場を変えざるを得ません。 そして、抗ウイルス剤(エンテカビル)を一生飲み続けなければならない精神的な苦痛、いつまで働けるか、あるいは生きられるかという将来への不安も、大きなものです。また、がんがいつ再発するかも知れないという恐怖感で、生きる気力も失いそうです。 医師からは肝臓がんによる平均生存率は5年で50%、10年で10%と言われ、そう長くは生きられないことを言われています。(2009年2月6日、主治医からの説明) また、治療費だけでも90万円以上、もし健康保険に入っていなければ380万円以上もかかる経済的な負担も大きなものです。今後も治療にどのくらいの出費になるか分からず、家計を切り詰めています。 これからも、死ぬまで飲み続けなければならない薬や検査、手術がまだまだ続きます。 国の責任で肝臓がんにまでなり、現在だけでなく一生苦しまなければなりません。そして、命まで削られようとしています。 この苦しみは家族も同じです。愛する家族を残して死ななければならない、あるいは愛する人を亡くすつらさはおわかり頂けるかと思います。 そして、これは集団予防接種を受けた方なら、誰でも被害者になったかもしれないことです。

 3、 国に対する要求について
 要求の第一に、肝炎対策基本法が被害者救済の実効あるものにしてください。つまり、肝炎検査費用や治療費用の自己負担の軽減、被害者への損害賠償です。自分自身の不注意ではなく、国の失政で病気になり治療をせざるを得ないのに、なぜ患者個人が治療費を負担しなければならないのでしょうか?もし、交通事故を起こせば加害者が被害者に治療費や生活費などを負担する損害賠償は当たり前です。国は加害者ですので被害者に対して損害賠償をするのは当たり前のことではないでしょうか?
 また第二は、肝炎を無くすための研究・医療体制の充実をしてください。肝炎患者すべての方が安心して治療できる体制を確立してください。新薬の開発や完治できるような研究・医療を進めてください。
 第三は、肝炎訴訟の早期解決です。解決が遅くなればなるほど、被害者の肉体的、精神的、経済的な苦しみや負担が拡大し、また亡くなる方が増えてきます。和解により、被害者の救済を早急に進めてください。
 2006年6月、最高裁はB型肝炎に罹患した北海道の原告5人に対して集団予防接種による注射器の連続使用によりB型肝炎に感染したことを認定し、国に対して損害賠償を命じました。原告と同じように集団予防接種によりB型肝炎に感染した被害者は全国に多数います。しかし、国は原告以外の全国の被害者に対して何の救済措置も取りませんでした。 現在、肝炎患者は1日に120人もの方が亡くなっていますが、もし対策を講じていれば、亡くならないで済んだかもしれない。すでにB型肝炎原告383名のうち、6名の方が亡くなっております。350万人といわれるウイルス性肝炎患者・感染者が現在やこれからの将来においても苦しまないで済むかもしれないとの思いでいっぱいです。 そして、私自身もこうして苦しまないで済んだかもしれません。 予防接種法という国が定めた法律により予防接種を受け、まさに国の失政により多くの方が苦しみ命が縮まることになりました。最高裁でも国の失政が明らかなのに、なぜその後に何も対策をとらず、人の命を大切にしないのでしょうか?
 一刻も早く和解をして、安心して治療が受けられるように要求します。

 4、 裁判長に対して
 私は手術後、わずか9か月で肝臓がんが再発したことにより、余命が長くないことを感じざるを得ません。この裁判が早期に解決して、私の家族が私亡き後も生活ができるような保障を、またすべての被害者が救済されるように国に和解を勧告してください。 B型肝炎患者は自己の責任ではなく国の失政によりB型肝炎ウイルスに感染し、肉体的、精神的、経済的苦痛を余儀なくされています。 この裁判を最後に、すべての肝炎患者の救済、損害賠償が行われるようにお願い申し上げます。 ぜひ、早期に裁判の解決になるように望みます。

以上



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