詩歌探究社 蓮 (SHIIKATANKYUSYA HASU)

詩歌探究社「蓮」は短歌を中心とした文学を探究してゆきます。

「帆」37号

2024-06-20 12:00:07 | 短歌情報

「帆」37号 2024.6

2024/6/23 不定期刊 300円

発行人 佐藤よしみ 

 

「五月野」より紹介します。

 

陽だまりのような記憶の片隅に牙むくけものの眼が光りおり

洪水ののち廃村となりし地にオオゴマダラか空低く舞う

宵まつり浴衣のさばきぎこちなき少女湯あみの石鹼匂う

串刺しの鮎じわじわと炙られてわが身に及ぶ刑のごとしも

朝焼けの空の奇しさ伝わらぬままの思いがふいに膨らむ

滑り込みセーフのような生き方をかさねて今日の朝日を浴びぬ

 

私好みのうたが揃う。

 

エッセイは連載「琉歌(うた)の見える場所(26)」。

つらつらと読む。

伊野波の祭祀である秘儀ムックジャーを見たいと念願しながらも

果たせていないとの一文があった。念願は果たすべきである。

と、思う私も果たせないことばかり。

 

佐藤よしみの魂の籠る個人誌「帆」である。

 

 

 

 


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