
誕生日の前の晩。
前の日に食べたおでんの残りを冷蔵庫から出してきてあたためた。
これは作り始めてから4日目かな。
初日、道の駅で美味そうな大根を買ってきて、まずは下茹で。
2日目、出汁を作って具材を入れて温め、そのまま温度が下がるままにする。
3日目、ようやく実食。
4日目、残りを冷蔵庫から出し、少しさみしいのでウィンナーも入れる。
温まったら横着をして雪平鍋のままテーブルへ💦
でね、ふとワインが飲みたくなって、隣の部屋のセラーまでワインを取りに行きました。
明かりも点けず、でもウィリアムフェーブルのシャブリがすぐに見つかってそれをつかんで戻ります。
さっさとはじめたくて、たまたまテーブルに置いてあったいつも使わないワインオープナーで抜栓しますが、あれ?なかなか上手く開きません。
ヘンだなって。
でもまあ、なんとか開けるとさっそくグラスにどぼどぼと注ぎます。
そして、そこで初めて異変に気がついたのです。
「なんだ、このかぐわしい香りは・・・」と。
私はウィリアムフェーブルのシャブリが好きです。
1本2000円くらいの予算で選ぶなら、ニュージーランドのソーヴィニヨン・ブランとか、シチリアのグリッロ種でつくられた白ワインとかは魚介に合うし、そしてこのウィリアムフェーブルのシャブリなんかがセラーの中にはあります。
でも、シャブリの特徴は、すごくミネラル感がたっぷりで硬質な印象なんだ。
だから、口というか、鼻もそれになってた、その時は。
それがね、ワインをグラスに注いだ途端、まだグラスをつかんでもいない状態からテーブルに漂う素敵な香り。
ヘンだなと、ボトルに目をやるとやっぱり見慣れたウィリアムフェーブルのシャブリです。
でも、あれ?グラスの中の液体は、いつもと違って黄金色・・・
もしや!!と思いしっかりラベルを見てみると、ドメーヌ ウィリアムフェーブルの文字の上に『GRAND CRU LES CLOS』の文字が!!
グランクリュというのはWF社のシャブリの中で一番上の存在、日本酒でいうと純米大吟醸といったところかな。
いつか飲んでみようと思っていたグランクリュを、こんな心の準備もなく開けてしまうなんて。
そうか、だからこのコルク長かったんだ・・・
でも、一瞬のうちに殺風景な部屋をお花畑に変えてしまったグランクリュ レ・クロ。
こんな風に驚かされることがあるから、やっぱりワインはやめられません。
それが誕生日の前の日の話。
次の一年、まだ知らない驚きにたくさん出会えれば良いなと、楽しみになりましたとさ。