【すべては最悪のタイミングのなかで、消費増税をやったことが今日の事態をもたらしたのです】
【】●「名目GDPを成長させて財政再建」(EJ第3215号)
結論からいうなら、日本の財政を健全化するには名目GDPを成長させるしかないのです。それをやらないで増税をしたらどうなるでしょうか。
それがどういう結果を招いたかは、1997年から2011年までの日本の名目GDPの推移に鮮明にあらわれています。 経済はデフレの状態になり、まったく経済成長が止まってしまったのです。 野田政権はこれをもう一度やるつもりなのでしょうか。
添付ファイルの図は、経済評論家の三橋貴明氏が作成したものですが、以下はこの図を使って説明します。
名目GDPがどういうものかについて理解する必要があるからです。
三橋貴明氏によると、政府の税収は「GDPから政府に分配された所得」としての性格を持つといいます。 政府はGDPから税金を徴集し、それを消費および投資として支出します。
ここでいう投資には公共投資を含みますが、税収だけでは足りないときは、国債を発行して「過去のGDPから生まれた貯蓄」からお金を借りて使うことになります。 「貯蓄」とは、GDPから支出に回らなかったものを意味しているのです。
さて、政府には消費や投資のほかに、もうひとつお金を使うケースがあります。
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