ゆうちゃんの独り言

モーツァルトが大好きで毎日欠かさず聴いています。人生の生き方は仏教で毎日般若心経を唱え、時間を見つけて寺巡です。 合掌

■ 「断捨離」と仏教の教え!!

2010-12-30 09:54:18 | Weblog

 お恥ずかしい話ですが、先日「断捨離」という言葉に初めて出会いました。4文字熟語で
はなし、文字の持つ意味から察して何となくイメージが湧かないので愚妻に聞いたところ
「あなた断捨離も知らないの!」と一喝されました。

 よくよく聞くと、いま話題となっているとのことなのでいろいろ調べてみると、意外なこ
とに、ヨガの「断業」、「捨行」、「離行」という考え方を応用し、不要なモノを断ち、捨
てることで、モノへの執着から離れ、身軽で快適な生活を手に入れるための手法だそうです。

 10年ほど前、金沢市に住む主婦、山下洋程子(やましたひでこ)さんが提唱し、ブログ
を通して広がったようです。公式サイトを拝見したら「断捨離」は登録商標されておりまし
た。流石に出来る方の取組み方法は違うなぁと感心した次第です。

 さて、この「断捨離」ですが、仏教の教えにある、「偏らない」、「囚われない」、「拘
らない」の内容と近い感じを受けました。凡人は煩悩により物に執着したり、ある考えに凝
り固まったり、過去の事にくよくよしたり、他人がとても気になったり、自分に自信がもて
なかったり、いろいろなことが生じます。これら全てを無くした生き方ができればいいです
が、非常に難しいのが凡人の生き方です。

 先日、部屋の掃除をしながら感じたことは、物を捨てられない自分がいることです。これ
は今後使うことがあるかも知れないから捨てずにとっておこうとか、あの時の記念の品だか
らとか、あの人から頂いたものだからとか、何らかの理由を付けてまた元の場所に戻してし
まい整理ができ無い状態に陥るので、今回はばっさばっさと処分(捨てる、売る、差し上げ
る)しました。

 これまでの経験から判断して、あると便利かなと思うものは実はなくても困らないことが
分かりました。何故ならば、全く使わずに今日まで生きてこれたからです。やはり物は使っ
てこそ生かされるのだと思います。

 仏教を学んでいるにも係わらず、このような身近な問題すら解決できない自分を情けなく
思いますが、今回出会った「断捨離」という言葉のお陰で、物を整理する事ができました。
その点から考えるとこの言葉と出会った意義は大きいと思いました。

 幸せの尺度として物の豊富さが一般的に考えられますが、今の日本は物が溢れ過ぎており、
その反動で人の心が貧弱になってきています。今こそ視点を物から心へ移し、自分にとって
何が一番大切かを再度見極めることが必要だと思います。

 物から心や人に従来の関心が変わると、人生のあちこち本来あるべき幸せが見えてくるの
だと思います。今年もあと2日で終わります。もうひと踏ん張り「断捨離」を実践し物から
解放され心の比重を多くして新たな年を迎えたいと思います。
                                     合掌