ゆうちゃんの独り言

モーツァルトが大好きで毎日欠かさず聴いています。人生の生き方は仏教で毎日般若心経を唱え、時間を見つけて寺巡です。 合掌

■ 継続的な人生と命!!

2009-04-11 23:55:30 | Weblog

 最近のビジネスで話題となっているものに事業の継続性がある。事業の継続性とは、天災
やシステムの不具合の発生によりビジネスに大きな影響が出た場合に、どのような対処をす
るかを予め想定し、かつ準備を行いいざという場面であわてずに対応することを指す。

 この問題は非常に難しく事業継続性には正解がないというのが個人的な見解である。なぜ
ならば、どのような場合を想定するかによって対応の内容が大きく異なるだけでなく、検討
の範囲は限りなく発散し、検討自体が意味を成さない結論に落ち着くケースも出てくる。

 所詮、完全な事業継続性を求めるならば、常時現行と同じ内容のシステムを別な場所で同
期を取りながら稼動させておく必要がある。このように現状を継続させることは非常に大き
な労力や投資を伴うものである。

 ビジネスにおける継続性は難しい問題があったが、人生の継続性はどのように考えればよ
いのだろうか。人生の継続性が途絶えるときは、その人間の死を意味している。

 しかし、その死を除けば、人生は生まれたときから死ぬまでの期間の継続性は保障される。
最低限の食べ物と休息をとれる環境があれば、誰もが人生を継続することが出来る。単純に
考えても人生は素晴らしいと思える。しかし、どれほどの人間が人生に対してこの素晴らし
さを感じているのか疑問である。

 人間の素晴らしいところは、考えることが出来ることにあると思う。考えることが出来る
ということは、昨日よりも今日、今日よりも明日を良くすることが出来るということである。

 一日一日の小さな行動の積み重ねが、あるレベルに達したときに大きな飛躍に繋がる。普
段見ることの出来なかった新たな景色が見えてくるものである。そしてそこまで到達するま
での道のりに、ささやかな満足感がとても残るのだと思う。

 その気持ちの安らぎは、ちょうどモーツァルトのピアノ協奏曲の第二楽章の楽想を聴くと
きに感じるものと同じだと思う。何かゆったりとした心の動きの中に、ささやかな喜びと希
望と優しさを感じるのである。

 しかし、命には限りがあり、いつかは現世からあの世へ行かなければならない。その際に
個人を基準に考えると、命の継続性はその時点で途切れるものであるが、その人間が生きた
その様は、周りの人の心の中に残ることから、形を変えて継続することが出来る。

 さらにその人の心を通じて、他の人へ伝承されるとすると、確実な継続性に変化する。命
が心へ変化し、継続されるのである。反対に今生きている自分の心の中には、いままで他人
から影響を受け、何らかの形で感動した事象の記録が残っている。すなわち他人が自分の中
で継続していることにもなる。

 このように人生を考えると、他人と自分を比べることに意味がなく、個人にとっていかに
充実した人生を送るかが大きな意味をもつのだと思う。

 最近、仏教を中心とした柔軟で素直な心を持ち続けることの重要性を感じながら、日々少
しですが反省と改善を行っているのです。人生は継続が基本です。

■ 第1643回NHK交響楽団定期演奏会を聴いて(Aプロ初日)♪♪

2009-04-11 23:53:26 | Weblog
 昨日N響の定期演奏会に出かけました。いつも原宿の駅で降り、代々木公園の横を歩いて
NHKホールに行っていますが、ちょうど桜の開花の時期と重なったことから、駅は超満員
で歩くのがやっと状態でした。

 さらに代々木公園の横はいつものように屋台が軒を連ねていて、多くの人が屋台の前で、
たこ焼き、お好み焼き、フランクフルトなどを求めて並んでいる状況でした。世の中不景気
と騒がれていますが、あの状態だけで判断すると全くそのようなことは感じられない状況で
した。

 さて、当日の演奏内容ですが、R.シュトラウス/ 4つの最後の歌とワーグナー(ヘンク
・デ・フリーハー編)/ 楽劇「ニーベルングの指環」―オーケストラル/アドベンチャー
(1991)という演目でした。後者の演目は初めての曲で興味津々でした。

 R.シュトラウスの管弦楽曲は好きですが、どうも歌が入ったR.シュトラウスの曲はち
ょっと苦手意識があります。曲目にあるように4つの歌曲で構成されるもので、個人的には
3曲目「眠りの前に」と4曲目「夕映えにて」が良かったと思います。特に4曲目はR.シ
ュトラウスの特徴が良く現されたものだと思いました。

 休憩後の曲目はワーグナー(ヘンク・デ・フリーハー編)/ 楽劇「ニーベルングの指環」―
オーケストラル/アドベンチャー(1991)で、ワーグナーの「ニーべリングの指輪」を
構成する「ラインの黄金」「ワルキューレ」「ジークフリート」「神々の黄昏」の4つの楽
劇からの抜粋版であるのが通常のようですが、今回は「ラインの黄金」をカットし3楽劇の
中から追加の曲を含め抜粋した構成になっていました。

 もともと、ワーグナーの曲は大規模で音が多すぎる感じがすることから、うるさく聴こえ
る音楽との個人的な認識でいます。ワーグナーファンからクレームが来そうですが、モーツ
ァルトばかりを聴いている者からすると、ワーグナーはシンプルでなく複雑に聴こえるだけ
でなく、素直に心に音楽が入ってくる感じを受けず、極端な言い方をすると強制的に心に飛
び込んで来る感覚を受けます。

 しかし、今回は意外とスムースに聴くことが出来ました。また変な言い方ですが、退屈せ
ずに1時間弱の曲を切れ目無く聴くことが出来ました。ただし、金管楽器のバリバリと吹く
圧倒的な力に驚きを感じました。もっと優しく吹いて欲しいと思うのはワーグナーの音楽を
理解していない事を証明しているのかも知れません。

 指揮はオランダのアムステルダム生まれのエド・デ・ワールトで今年68歳になるマエス
トロでした。日本のオーケストラとの競演が数回あるようですが、N響とは今回が初共演と
のことです。実際に指揮をしている様子から、派手な指揮者ではなく忠実に進めるタイプの
指揮者でした。

 また、ソプラノは、イギリス生まれのスーザン・バロックでした。1曲目の出だしを聴い
たとき声量があるのかなぁと心配になりましたが、2曲目以降はエンジンがかかったのか、
そこそこのレベルでR.シュトラウスとワーグナーを歌っていました。

 今回は、とにかく苦手のワーグナーを少し楽しく聴くことが出来たのは収穫でした。レベ
ルの低い言い方だと、映画音楽を聴いているような感覚といった言い方が素直な印象でした。