暖かい日が続くと思うと突然冬のような寒さに逆戻りの不思議な季節ですが、暦上では3
月も下旬で正に春ですね。特に3月は卒業の季節でもあります。新たな旅立ちの人もいれば、
ゆっくりと人生を考える時期を迎える人もいるなど、それぞれに異なった状況下でこの季節
を迎えているのだと思います。
先日は学生時代に助手をされていた方が70歳で定年退官されるとのことで10年振りに
研究室のOB会がありました。40名弱の方が参加していた中で、知った顔は同期かその前
後の方しか分からない状況でしたが、同じ研究室に所属していたという事実がベースにある
ので、最終講義の後のパーティでは初対面の方であっても昔からの知り合いであったかのよ
うに、楽しく話をする事が出来ました。
教授が最終講義ということで、40年ほどの研究生活の中で取り組んだ研究テーマを交え
ながら、その時代の思い出を語る内容でした。学生の頃は良く理解出来なかった内容が、今
回の講義では研究の流れが手に取るように分かり納得しました。当時如何に勉強をしていな
かったか、はっきりと分かりました。
教授が淡々と語る中で、表面上は特段の苦労が無いように思われがちですが、細かく見る
とその時々に大きな壁にぶち当たったり、また空回りするようなことがあったと思われます。
教授の話の中で、研究に対する考え方が明確に示されていることを聞きながら、その取り組
み姿勢に頭が下がる思いでした。
一言で言うと他の研究者が手をつけない、あるいは手間ばかりかかり面白みがない領域を
こつこつと取り組み、そこから得られた事実に基づき、それを既存理論の中で整合性をとり
体系化する姿勢です。
個人的にはものすごく共感する内容です。脚光を浴びている研究テーマをターゲットとす
るのも一つの方法ですが、教授のように地道にかつ確実にステップアップして行く姿勢が重
要であると思っています。これは所属していた研究室の精神的なDNAかも知れません。そ
のような面からも、この研究室での経験は現在の私にとって生きる上で非常に役に立ってい
ます。
また講義の中で、教授の人間性が前面に現われていたこととして、次のようなことがあり
ました。全く同じ研究テーマに取り組んでいる方がいた時に、その方を訪問し、自分も同様
の研究を行っていることを丁重に伝え、その後も研究テーマとして扱うことを明言するとい
う非常にオープン的な姿勢から、教授の素直な人生の生き方を学びました。
この先生の研究領域は、電波伝搬です。とても地味な研究領域ですがまだまだ体系化され
ていない領域があるのも事実です。70歳を迎えた先生の話を聞きさらに一緒に酒を飲みな
がら、時間が40年ほど逆方向に戻りましたが、当時の自分と今の自分の間に何の成長もな
いことが分かり、少し不安になりました。凡夫はなかなか成長しないものなのでしょうね。
先生がこの3月末で定年退官されますが、この私も今の会社で役職定年になります。来週
に退職の手続きを済ませ、この4月からは契約社員という形で再雇用されます。このご時世
では、仕事があるだけ良しとしなければなりません。
当然給与も減額となるので4月から生活スタイルを変えなければなりません。しかし簡単
に生活スタイルを変えるのは難しいので、当面は外で飲む機会を減らせば小遣いの面での減
額対応は可能となります。また反対に健康にとっても良いかもしれません。
先生にとっても私にとっても、今年の3月は人生の中での一つの節目となる時期となりま
した。さらにこの3月は多くの人の中で何らかの卒業や別れがある季節だと思います。卒業
や別れがあるから新たな出発や出会いがあるのも事実です。
この春は、咲く桜と散る桜を見ながら人生を考えようかなぁとも思っています。春は哀し
い面もありますが嬉しいこともあるはずです。
月も下旬で正に春ですね。特に3月は卒業の季節でもあります。新たな旅立ちの人もいれば、
ゆっくりと人生を考える時期を迎える人もいるなど、それぞれに異なった状況下でこの季節
を迎えているのだと思います。
先日は学生時代に助手をされていた方が70歳で定年退官されるとのことで10年振りに
研究室のOB会がありました。40名弱の方が参加していた中で、知った顔は同期かその前
後の方しか分からない状況でしたが、同じ研究室に所属していたという事実がベースにある
ので、最終講義の後のパーティでは初対面の方であっても昔からの知り合いであったかのよ
うに、楽しく話をする事が出来ました。
教授が最終講義ということで、40年ほどの研究生活の中で取り組んだ研究テーマを交え
ながら、その時代の思い出を語る内容でした。学生の頃は良く理解出来なかった内容が、今
回の講義では研究の流れが手に取るように分かり納得しました。当時如何に勉強をしていな
かったか、はっきりと分かりました。
教授が淡々と語る中で、表面上は特段の苦労が無いように思われがちですが、細かく見る
とその時々に大きな壁にぶち当たったり、また空回りするようなことがあったと思われます。
教授の話の中で、研究に対する考え方が明確に示されていることを聞きながら、その取り組
み姿勢に頭が下がる思いでした。
一言で言うと他の研究者が手をつけない、あるいは手間ばかりかかり面白みがない領域を
こつこつと取り組み、そこから得られた事実に基づき、それを既存理論の中で整合性をとり
体系化する姿勢です。
個人的にはものすごく共感する内容です。脚光を浴びている研究テーマをターゲットとす
るのも一つの方法ですが、教授のように地道にかつ確実にステップアップして行く姿勢が重
要であると思っています。これは所属していた研究室の精神的なDNAかも知れません。そ
のような面からも、この研究室での経験は現在の私にとって生きる上で非常に役に立ってい
ます。
また講義の中で、教授の人間性が前面に現われていたこととして、次のようなことがあり
ました。全く同じ研究テーマに取り組んでいる方がいた時に、その方を訪問し、自分も同様
の研究を行っていることを丁重に伝え、その後も研究テーマとして扱うことを明言するとい
う非常にオープン的な姿勢から、教授の素直な人生の生き方を学びました。
この先生の研究領域は、電波伝搬です。とても地味な研究領域ですがまだまだ体系化され
ていない領域があるのも事実です。70歳を迎えた先生の話を聞きさらに一緒に酒を飲みな
がら、時間が40年ほど逆方向に戻りましたが、当時の自分と今の自分の間に何の成長もな
いことが分かり、少し不安になりました。凡夫はなかなか成長しないものなのでしょうね。
先生がこの3月末で定年退官されますが、この私も今の会社で役職定年になります。来週
に退職の手続きを済ませ、この4月からは契約社員という形で再雇用されます。このご時世
では、仕事があるだけ良しとしなければなりません。
当然給与も減額となるので4月から生活スタイルを変えなければなりません。しかし簡単
に生活スタイルを変えるのは難しいので、当面は外で飲む機会を減らせば小遣いの面での減
額対応は可能となります。また反対に健康にとっても良いかもしれません。
先生にとっても私にとっても、今年の3月は人生の中での一つの節目となる時期となりま
した。さらにこの3月は多くの人の中で何らかの卒業や別れがある季節だと思います。卒業
や別れがあるから新たな出発や出会いがあるのも事実です。
この春は、咲く桜と散る桜を見ながら人生を考えようかなぁとも思っています。春は哀し
い面もありますが嬉しいこともあるはずです。